水を出しっぱなしで一人95万円の賠償?危機管理と労働問題と損害賠償と・・・
皆さんはこの夏にあった、こんな報道を覚えてますか?
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20230922/1050020145.html
『ことし5月、川崎市多摩区にある稲田小学校で、プール開きに向けて水をため際に教諭が操作を誤ったため、水道水が出しっぱなしになりました。6日間にわたって注水が続いてプールおよそ6杯分の水が流出した結果、190万円余りの損害が生じたということで、市は先月、半額に当たるおよそ95万円を弁償するよう、教諭と校長に求めていました。
教育委員会によりますと15日、全額が市に納入されたということです。』
(NHK NEWSWEBより)
私、正直な所この関係のニュースって、初見じゃ無くて他でもあった記憶があるのです。
ちょっと調べてみても
・2018年10月:神奈川県綾瀬市の小学校で工事の調査で水を抜いた後、消防用水として貯めるために、訪れた市教委の職員が給水栓開いたまま忘れ、19日間水が流れっぱなしになり109万円の損害。
→立ち会っていた関係者が、お互いに相手が閉めると錯覚していた事から、按分し約54万円を関係者7人で弁償
・2011年:愛媛県松山市の中学校でプールの水出しっぱなしで268万円の損害
・2015年:埼玉県加須市の小学校で196万円の同様損害
結構起きています・・・
これがなぜか分からない・・・(いや、今回記事にするので推測が出来るのですけど)が、アチコチで起きている。
ただ、氷山の一角ではあるでしょうね・・・昔からあったんだろうな・・・
さて・・・この記事やその後の顛末を見ていると、考える事があります。
中長期的に見ていくと、治療家業界ではあまり語られて居ないような領域の話になるので、今回はそこに斬り込んで、皆さんの業務ヒントになれば幸いです。
①そもそも、なぜ業務ミスは起きるのか?そして危機管理とはどこまでするべきか?
②業務上ミスによる被害は従業員に賠償させることが出来るのか?
③川崎市の事件を元に、分析・対策の思案をしてみる
以上の3点で展開していきます。
①そもそも、なぜ業務ミスは起きるのか?そして危機管理とはどこまでするべきか?
業務ミスと危機管理は、当然ながら関係性があります。
まず共通点は「人間が関わる」ということ。
人間ですのでミスはします。
問題は
・ミスを起こさないような努力をしているか?
・ミスが起きた際に何をしているか?
・なぜミスが起きるか?の分析が進んでいるか?
がされているか?です。
公開している私の職歴には、元日本マクドナルドという会社があります。
日本でも有数の「マニュアルを作っている会社」になります。
以前の記事でも書きましたが、マニュアル会社と揶揄されることも多く
「マニュアルさえやっておけば良いんだろ?俺の仕事にはマニュアルが無いからな」
と、同じサービス業の従兄弟から言われた事があります。
その従兄弟は当時、かなり大きなグループのガソリンスタンドでの社員所長でした。
私は高校生でしたので、その揶揄には反論が出来ませんでしたが・・・今になってみると「お前の所が、マニュアル制定が中途半端なだけで、マニュアルあるだろうが!」と言い返せます。
・マニュアルがない
・マニュアル制定がされていない
では全く違い、多くは後者です。
有人ガソリンスタンドなら
車が入ってくる
→給油口の方向から誘導をする
→燃料種類・量・会計方法を確認する
→給油時間中に「ゴミ・吸い殻の確認」「窓ガラスの拭き上げ」などのサービスを行う
→余裕があればオイルチェックなどサービスサジェストを行う
→給油完了すれば、ノズルを戻しコックを閉める
→会計を完了する
→安全に配慮しながら誘導し、出場を促す
これ・・・ガソリンスタンド業務を行った事が無い私でも、すぐに考えつきそうな・・・マニュアルですよね?(笑)
これを、古事記・日本書紀のごとく口語伝承をしている事が多く、マニュアル制定していないだけで・・・マニュアルです。
では、なぜマニュアル制定・マニュアル化・・・どっちでもいいのですが、業務においてマニュアルが、なぜ必要なのでしょう?
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