[小説]アヒルの親たち⑥
[小説]アヒルの親たち①蒔岡るね (note.com)
[小説]アヒルの親たち⑤|蒔岡るね (note.com)
「ねえ、おかあさん。もしもよ。もしもわたしがこのことをリークしようとしたら、わたしを殺す?」
自宅マンションの居間に戻った途端、それまで黙っていた|美月が訊ねた。視線の先には見慣れた義浩と知重子の写真があった。知重子はぷすっと吹き出しながら言った。
「殺しはしないけど、全力で阻止する。」
「何で。あの人はそんなに大切な人なの。」
「そうね。私にとっても、この国に