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夜と霧

夜と霧 

この本は、古い本で、昔のユダヤ人の強制少輔所の体験をもとに、心理学者の方が人の心について書いた本です。 

私は、どちらかというと早熟だったと思うのですが、小学生くらいから、今の大人が考えるような、なぜ生きるのかとか、そういうことを考えて生きてきました。

私一人がいなくなったって世界は変わらないし、理由がないというような感じでしょうか。著者のように、壮絶な辛い事がなくても、どうして生きていなければいいのかわかりませんでした。 

生まれた時からの性質で、人の顔色や言葉の裏の意味とかが分からなくて、人間の感情がわからない事が多くて、そのほころびが出るために、コミュニケーションも、人とうまく取れません。

その癖に人に共感してしまう力は強くて、理解できない感情に強く共感して苦しむ人生。
理解できない言語が、ずっと頭の中で鳴りつづけているようで苦しいのです。 

私を理解しようとしてくれる人は、私を理解できずに苦しんでいくし、もう何度も今日を人生の最後にしようと思いました。

現代にだって、それぞれの人生に、絶望は沢山あるのだと思います。この本で、著者は読者にこう語りかけます。
「あなたを待っている誰かがいませんか。あなたを必要としている何かがありませんか。」と

こうも言います。人は一生の間に一瞬でも本当に大切に思える人と心が触れ合えた経験があれば、人はそれだけで救われると。 これはカラマーゾフの兄弟でドエトエフスキーも言っています。

私は、そういう人とこの本に巡り合ったので生きていくことができると思います。