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12月9日(2017年) 油断してた訳じゃないけど…


浦和的には“12月9日=2018年に埼スタで天皇杯を賜った日”が思い浮かぶでしょうが、
個人的にはこの日から1年の時を戻した2017年の12月9日について振り返ってみたいと思います。

どちらかというと2018年の思い出とは180°真逆の出来事ですが、これもまた浦和らしいエピソードということで…。



2017年の浦和レッズは、ACL王者として2007年以来10年ぶりとなるCWCの出場権を獲得。

2007年の当時は受験生だった自分は入試直前ということもあって現地で応援する事が叶わず、
その悔しさをようやく晴らせる機会が巡ってきたということで大会開催地のUAE・アブダビに行ってきました。


とはいえ、会社員の身にとって師走の入りに中東でのCWCにフル参戦するのは色々と難しく、
初戦の開催国代表であるアル・ジャジーラ戦のみ観戦して日本に即帰国という0泊3日の強行日程での参加となりました。

ドバイ国際空港のエントランス。
数日前にここで選手たちが集合写真を撮影してました。



金曜日の夜に成田空港を出発し、約12時間のフライトで現地時間の土曜日早朝にドバイ国際空港へ到着。

約半日の市内観光を経て、ドバイ→アブダビに移動して土曜日の夜に試合観戦。

試合終了後、再びドバイに戻って日曜日早朝に出発し、日曜日夜に羽田空港へ到着という行程での参戦。

初訪問となる異国の地への弾丸遠征一人旅となりましたが、
カタコト英語で無問題なUAEという国の治安の良さもあり、大きなトラブルなく過ごせたのは大変ありがたかったなと思います。

ドバイ市街地。某美容整形外科のCMを連想します。
アブダビ周辺のモスク。
西鉄旅行さんのツアーバスでドバイ⇔アブダビを往復。
大変お世話になりました。
試合会場のザイードスポーツシティではWWEの公演も開催。
これはこれで見てみたかった…
ザイードスポーツシティスタジアムの入場ゲート。
荷物検査のザルっぷりが印象的でした…。
1Fゴール裏より。向こうのゴールが見えない…


前座試合(?)のパチューカvsカサブランカを終えて、いざメインの浦和レッズvsアル・ジャジーラが開始。

浦和レッズが初めて異国の地で迎えるFIFA主催試合。
おなじみのFIFA ANTHEMが流れる中で、阿部勇樹選手を先頭に入場する場面は目頭が熱くなるものがありました。


10年という積年の思いを晴らすべく、大きく声を出し、大きく拍手し、大きく飛び跳ねてサポートした90分間。

それに応えるべく決定機をつくる選手たちですが、一向にゴールを奪えずに時間は進んでいく。

(な〜んか、こういう展開の浦和は何度も見てきたよな…)と思ってたら、呆気ない流れから失点。

その後も反撃を試みるも、最後までスコアは動かずに0-1で試合終了。

この試合に勝って、欧州王者のレアル・マドリードとのガチンコ勝負を迎えることを微塵も疑っていなかっただけに、
それが信じられないほどに呆気なく、本当に訳がわからないまま終わってしまったという現実を受け入れられないほどの敗戦…。


(えっ?本当に負けたの…?)
(この後に知り合い達が入れ替わりで入国して、準決勝を応援しに来るんだけど…?)

そんな混乱とした思いのまま復路のバスに乗り込み、一路ドバイ国際空港にトンボ返り。

『ありがとう』の言葉が虚しく響きます…。


この後、ドバイ国際空港でどのようにチェックインし、出国審査を通過し、飛行機に搭乗して機内食を頼んだ記憶が一切残っておらず、
気がついた時には羽田空港のターンテーブルからキャリーバッグを回収して入国審査の待機列に並んでいました…。

その後も、試合に敗れたこと以上に「10年間の積年の思い」が呆気ないほどに終わった事実を受け入れられませんでしたが、
次第に「今回で満足せず、再びCWCに挑める日までの楽しみ」の機会を与えられたのだと切り替えて、
翌年以降も浦和レッズのサポートに邁進する日々を過ごして今日に至っております。


その甲斐あってか、2019年以来となるACL決勝の切符を掴みCWCの出場権にリーチをかけた2022年の浦和レッズ。

一部報道では2023年2月にCWCがカタールで開催され、浦和レッズが参戦か?とありましたが、可能であれば「アジア王者の浦和レッズ」として出場権を掴みたい思いもあれば、
個人的には 10年+5年分の「忘れ物」を早く取り戻したいという思いもあり、三度目となるCWCへとにかく挑みたい気持ちが強い。

CWCの参戦と(ちょうど本日に日程延期が決まった)ACLの決勝という浦和人にとって血湧き肉躍るような展開の2023年シーズンが、
今からとても待ち遠しく感じさせられる気持ちになった2022年の12月9日でした。