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3月1日(2014年)雨の吹田と浦和の白星

3月を迎えたものの、小春日和はおろか試合前から降り注ぐ冷たい雨により身体が小刻みに震える中で2014年のJ1リーグ開幕戦。

屋根のないスタジアムでの雨観戦は勘弁だが、2年前の2012年に行われた万博での試合は豪雨の中で終盤に梅崎選手による劇的な得点で勝利をあげたのを思い出して「これは吉兆の雨なのかも…」と思いながら試合開始を待っていたのを覚えている。

試合前のウォーミングアップ〜選手紹介が終わり、あとは選手入場を待つだけ…という所で、自分から少し離れた席にピンク色のポンチョを身に纏った一団が着席された。

(青でもなければ赤でもない。派手好きな大阪人特有のセンスなのか…)と思いながら目を凝らすと、一団の背中には「桜色の方の大阪」のロゴマークが見えた。

この日のJ1開幕戦における最大の注目点は、大阪市のヤンマースタジアム長居で行われたセレッソ大阪の試合に出場したウルグアイ代表のストライカー、ディエゴ・フォルランの話題で持ちきりだった。

この一団も、おそらくフォルランの勇姿を見守ってからその足で万博競技場まで訪れる「ハシゴ観戦」をしてきたのだと推察されるが、
ガンバ大阪と浦和の試合において、ホームチームのライバルであるクラブのロゴを身につけて入場するのを許した運営の姿勢に驚かされた。


例えるなら、満員の真っ赤なサポーターで埋まった埼スタに「橙と紺のユニフォーム」を纏った人が来場してしまったら(言い方は悪いが)どんな目に遭っても文句は言えないくらいの行為。
これをする方もする方だが、それを許容してしまうクラブなんかには絶対に負けたくないという妙な闘争心が芽生えたところで、試合開始を告げるホイッスルが鳴り響いた。

試合内容は、悪天候で足元が悪かったり、ガンバがJ1復帰を果たした初戦ということもあり「お固い」展開に。

それでも、前半の終わり頃にゴール前の混戦の中から最後は槙野選手が決めた浦和が先制。
反対側のゴール&雨天でハッキリとは見えなかったが、その直後に決めた選手による喜び方を見て「ああ、槙野か」と理解したのを鮮明に覚えている。

そのまま虎の子の1点を守りきった浦和が開幕白星を飾る形で試合終了。

「やはり、万博の雨は吉兆だった…!」という迷信めいた想いと共に勝利を喜び、次節の鳥栖にも勝って最高の開幕ダッシュを…!と意気込みながら翌日の新幹線で帰路についた。

(※余談だが、2019年のパナソニックスタジアム吹田で開催されたリーグ戦も雨天の中で見事に勝利。やはり「雨の吹田」は浦和と相性が良い…?)

(2019年のパナソニックスタジアム吹田に響きわたる凱歌)


そんなこんなで、今年も週末の試合のために平日を頑張る日々がやってきたんだなぁ…と思いながら次節の3月8日に向けて仕事に取り組んできたが、まさか、その試合で国内外に大きな波紋を呼ぶ「事件」が起きようとは、この時はまだ知る由もなかった…。

#3月1日のわたし