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3月30日(1996年) “ヤマハの武田”

1996年のこの日、義務教育期の私は家族に連れられて現地で観戦していました。

四半世紀ほど前の単なるリーグ戦にすぎませんが、この日の思い出は結構ハッキリと残っています。

0-0のスコアレスで突入したPK戦という長丁場の試合でしたが、まだまだ冷え込む春先に強く降りしきる雨に打たれながら観戦した事で手の皮膚がしわくちゃにふやけ、
大雨でポンチョがポンチョとしての機能を果たさない中で寒さと冷たさに耐えながらも勝利を掴んだ喜びはひとしおでした。


そして何よりも強烈なインパクトだったのが、Jリーグ黎明期の強豪・ヴェルディ川崎で名を馳せた武田修宏が1996年はジュビロ磐田の選手としてプレーしていたこと。

当時はKINGカズと並ぶ名FWとして日本代表でも活躍した選手が、ジュビロ磐田に移籍して、しかも背番号2番(だったと思う)を着用してSBで出場した事に驚いたのを覚えています。

今ではバラエティ番組などでコミカルなキャラクターの印象が強い人ですが、当時はスター選手としてチヤホヤされる「Jリーグバブル」を象徴する選手の一人。

そんな選手がヴェルディ川崎を離れたうえに本職ではないSBでプレーするという姿に、本人には失礼ながらもサッカー選手としての「盛者必衰」に近い感覚を抱いた試合としても思い出に残る一戦でした。



#あの日のわたしたち