プレミアシップ各チームプレビュー1

既に開幕済みだが、今回からプレミアシップ各チームのプレビューを行っていく。昨シーズンの順位が低い順に特集していきたい。今回はバース(Bath)とニューカッスル(Newcastle Falcons)の2チーム。

バース

昨年屈辱の最下位に終わったバース。コーチ陣の刷新、そして選手も大きく入れ替えて上位進出へ挑む。

コーチングスタッフ

昨年までのディレクター・オブ・ラグビーを務めたスチュアート・フーパー(Stuart Hooper)はジェネラルマネージャーへと移り、新しくマンスター(Munster)からヨハン・ファングラーン(Johann van Graan)をヘッド・オブ・ラグビーとして迎え入れた。そして同じくマンスターからJP・フェレーラ(JP Ferreira)をディフェンスコーチとして、クラブのレジェンドのジョー・マドック(Joe Maddock)をアタックコーチとして迎え入れる。ニール・ヘイトリー(Neal Hatley)はフォワードコーチに移り、ラインアウトコーチは昨年に引き続きルーク・チャータリス(Luke Charteris)が務める。

戦力

イングランド代表のスター、アンソニー・ワトソン(Anthony Watson)、ウェールズ代表タウルペ・ファレタウ(Taulupe Faletau)などを失った一方で、的確な補強に成功している。バックスはマンスターからサラセンズ(Saracens)でプレミアシップを経験しているマット・ギャラガー(Matt Gallagher)、2019年のワールドカップにも出場しているピアス・フランシス(Piers Francis)、SRでも経験豊富なルイ・スクラウダー(Louis Schreuder)を獲得し充実の戦力。フォワードは絶対的な存在のファレタウが抜けた穴は大きいが、クリス・クルータ(Chris Cloete)やクイン・ルー(Quinn Roux)などの実力者を獲得し、フォワード育成に定評のあるファングラーンがまとめる。クラブのレジェンドのデイブ・アットウッド(Dave Attwood)が戻ってきたのも頼もしい。

注目選手

バックスはマックス・オジョモー(Max Ojomoh)の活躍が重要になる。着実に経験を積み上げてきており、今シーズンは才能豊かなバックスの中心でチームを引っ張りたい。フォワードではヤコ・クッツェー(Jaco Coetzee)がファレタウの穴を埋めることが出来るかが鍵。

展望

選手層はプレミアシップでも随一の厚さを誇るバース。キャプテンのベン・スペンサー(Ben Spencer)の質の高いキックで前に出て、強力なフロントローを中心としたセットピースで圧力をかけ続け好機を演出したい。ミューア(Will Muir)、コカナシンガ(Cokanasiga)と両フィニッシャーは優秀なだけに、ベイリー(Orlando Bailey)やフランシスの分配も重要となる。まずは昨シーズンリーグ2番目に多かった失点を減らすことが急務。ファングラーンのもとでフォワードを中心にディフェンスからリズムをつくるラグビーを目指したい。

ニューカッスル・ファルコンズ

昨シーズンまずまずのスタートを切ったニューカッスルだったが、終わってみれば12位。指揮官を入れ替えて新しいシーズンに挑む。

コーチングスタッフ

10年間チームを指揮してきたディーン・リチャーズ(Dean Richards)がディレクター・オブ・ラグビーを退き、17年からヘッドコーチを務めていたデイブ・ウォルダー(Dave Walder)が今季は指揮を執る(ディレクター・オブ・ラグビー昇格ではなくヘッドコーチ継続)。またクラブのレジェンド、マーク・ウィルソン(Mark Wilson)がコンタクト・ディフェンスコーチに就任した。

戦力

代表のレジェンド、マイク・ブラウン(Mike Brown)やルーサー・バレル(Luther Burrell)など多くの選手が退団したが、補強も最小限に抑えて今シーズンに挑む。その中でもアルゼンチン代表でも活躍中のマティアス・モローニ(Matías Moroni)を獲得出来たのは大きい。代表でもチームメイトのマティアス・オランド(Matías Orlando)とのペアリングはチームに活力を与えるだろう。その他ビッグネームの入団は無いが、地元の戦力を中心に昨年からの巻き返しを図る。

注目選手

代表でも着実に経験を積んでいるジェイミー・ブレマイア(Jamie Blamire)が今シーズンはクラブではオープンサイドにまわる機会が増えそう。昨年15トライでランキング上位につけたジョージ・マグウィガン(George McGuigan)との併用でより強力なパックに仕上がりそうだ。バックスはネイサン・アール(Nathan Earle)の力強いランに注目。ラッドワン(Adam Radwan)との両翼は相手にとって大きな脅威になるだろう。

展望

課題は昨シーズンリーグワーストに終わった得点力。得点のパターンとしては韋駄天ラッドワンが崩すかドライビングモールからスコアに繋げるかの大きく2パターン。今シーズンはコノン(Brett Connon)からスクーマン(Tian Schoeman)へと80分間しっかりとした芯を通すことができ、多少の得点力アップは期待できそう。粒ぞろいのバックスに良質なボールを供給し続け相手ゴールラインを脅かしたい。またこの2人のブーツでの貢献も非常に大きな要素となる。近年徐々に代表に招集される選手が増えてきたフォワードも今年はより結束が試される。カラム・チック(Callum Chick)やキャプテンのウェルチ(Will Welch)などを中心に運動量を一段階上げたい。今年はディフェンス関連のスタッツでも上位に進出することに期待したい。

最後に

更新が空いてしまったが本日から活動再開予定。引き続き特集して欲しい内容が有ればぜひコメントで。

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