ニューヨーク州保健課の出産立ち会い指針

筑波大でドゥーラ研究・周産期ケアの研究をされている福澤利江子先生がニューヨーク保健課より発行された病院訪問者についての指針を日本語訳してくださいました。

出産の立ち会いがどんどん不可になっていっている現状。
立ち会いを希望していたにも関わらず同伴者なしで出産に向かうことを想像するだけでもうその不安たるやいかばかりかと思っています。
悲観的なことは言いたくないのだけど、今年産後うつになってしまう人は例年よりも増えてしまうんじゃないかと予想しています。
立ち会いは単にオプション的な喜びではなく、産婦の健やかな分娩のために有効なものであると認めてもらえたら。
(もちろん感染拡大の防止策を講じた上で)立ち会いを継続、あるいは再開する流れを引き寄せたい!

(以下、福澤先生のフェイスブックより)

出産中の女性に1名の「患者支援者(support person)=出産付き添い者」がつくことは患者ケアに必須(essential)であり、その付き添い者とは、配偶者や家族、ドゥーラ、それ以外の本人が選んだ人などです、と明記されています。付き添い者は患者の病室から出ないこと、院内では常にサージカルマスクをすること、産婦がコロナ陽性あるいは感染疑いの場合には付き添い者はガウンも着ること(できればアイシールドも)、付き添い者が無症状であることを確認し12時間毎に検温をすること、などの他、付き添いなしの産婦には電話やビデオ通話など遠隔コミュニケーションを支援するべき、なども具体的に書かれています。
米国と日本ではどの条件が異なるために日本では付き添い許可をすべきでないのだろう?と考えるための参考になります。また、出産中の女性の付き添いニーズは、小児科患者、障碍者、認知症患者、終末期患者のニーズと似ているということも、視点が広がる思いです。人の生死の時期のケア、社会的弱者の権利など、周産期に限らず多分野と共に考える価値のある問題だと思います。

ニューヨーク州保険課から発行された原文はこちら



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