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MBA留学する前に もっと早く知っておきたかったと思って後悔したこと ランキングTOP10 !

今になって考えれば、いったい何を考えているんだろうと思ってしまうような「自分の過去」ってありませんか?


今回は、がんばって入社した会社をやめてまでMBA留学したときの話です。自分ではそんなに無茶したつもりではなかったんですが、今振り返ると結構コワい橋渡っているなぁ・・・なんて思ってしまいます。あのとき、私はどうしてもどうしても経営学を勉強したくて、いてもたってもいられなかったのですが、今考えるともうすこしちゃんと準備してから行動しましょうよっていいたくなってしまいます。


留学して得たものも多かったので「MBA留学してよかったことランキング」とどっちを先に書こうか悩んだんですが、今からMBA留学しようと考えている皆さんのためには、事前に知っておいたほうがいいことをランキングにしたほうが現実を直視するのに役に立てるかなと思いますので、まずはこちらからまとめてみました。
ぜひこれを読んで、私みたいに、なにも考えずに会社をやめることはしないようにしましょう。

10位 会社をやめてMBA留学する人なんていないだろうという「誤解」!

私みたいに、MBAをとるために実際に会社をやめてまで留学する人は少ないだろうと思っていたら、結構いました。今は国内でもMBAが取れるプログラムもたくさんあるみたいですし、会社をやめると収入がなくなるので、留学のために会社をやめる人はいないと思っていましたが、結構いました。
私のかよったビジネススクールではクラスに5人ずつほどいて、「日本人こんなにいるの?!」と正直かなりビックリしました。中には、自営業を辞めてきた方や世界中を旅している人、私みたいに会社をやめて自費留学した人などいろんな方たちがいました。みなさん事前に情報収集していてしっかり計画をたててきて、私みたいに先も考えずに無鉄砲に飛び込んだ人はいませんでした・・・。


これからあげる残りの9つは、あらかじめ人脈をつくっておいて情報収集ができれば防げたはず・・・。という意味もあって10位にランキングしました。

(教訓その壱)情報収集できる人脈を作っておくことが結構重要かも!


9位 わかった気になるという「錯覚」!

いろいろ面白いことが勉強できて、いままで知らなかった知識も仕入れて、ケーススタディで知った気になって、ビジネスモデルの作り方も教わって、これで成功できるぞ!と思うのは大間違いでした。


テキストを読んで経営理論やフレームワークを知ったり、いろんな企業のケーススタディを議論していると、いままで知らなかった有名な企業の裏話とか失敗談とかを知ることができます。また、講義の中でも起業家から直接話を聞けたり、学内で知り合った経営者からも裏話を聞けたりして、なんだか自分でもやれそうな気になってしまいます。


でも、当たり前なんですが、自分でやってみない限りそれは妄想でしかありません。理論やケースは結局「あとづけ」でしかありません。今考えれば当然なんですが、そのときには何でもやれそうな気になってしまうものなんです。そして、この妄想は自信過剰となり、やってみたら思い通りにならないことで鼻をへし折られて、ようやく錯覚に気がつくことになります。それでもMBAがほしいのか、もう一度自分自身に聞いてみましょう!

(教訓その弐)MBAでは実行力は身につかない!結局、実践あるのみ!


8位 あそべない!勉強以外の経験ができないという「失望」!

日本の大学時代の開放感をちょっとでも期待した自分がバカでした。いくらMBAが勉強量が多いっていっても、少しぐらいは羽目をはずせるでしょう?なんて甘く考えていました。


当時私は、日本にいたときには毎週のようにサーフィンをして楽しんでいたのですが、運悪く(?)留学先の大学の近くにはサーフスポットとして有名な場所がありました。留学前には「週に一回くらいはできるかな・・・」とか期待して板も持っていったのですが、セメスター(学期)中も休みの間も予習に時間をとられて、一度もサーフィンはできませんでした。(その代わり、MBAをとってからは帰国間際まで毎日行きまくりました。)また、どれだけ必死でお金を貯めていても、定期収入がないといずれ生活が苦しくなっていきます。渡航前には、できれば現地でアルバイトでもして不足分にあてようと考えていたのですが、ふたを開けるとそんな余裕もあるはずもなく・・・。


どうやら、MBAでなければここまで大変ではなかったみたいです。同じ時期に留学した友人の中には、他の学部や大学の学部(MBAは大学院)の友人も多くいたのですが、彼らの場合はずいぶん時間に余裕があるようでした。なんだか大学生活らしく楽しんでいたのを横目に、勉強の毎日でした。ほんとにMBAがいいのか、MBAじゃないといけないのか、もう一度自分に聞いてみましょう!

(教訓その参)大学に戻った気になれる期待はすてよう!


7位 TOEFLの入学基準という「大嘘」!

大嘘といっても勝手に思い込んでいただけです。TOEFLの入学基準さえクリアできれば、あとは平気だと思っていたのに・・・。


たしかにTOEFLで基準点をとっていれば、生活面ではまったく問題ありませんでした。でも、TOEFLの基準点レベルでは入学後の講義も議論もさっぱりついていけませんでした。人によって大きく違うみたいですが、すくなくとも私はそうでした。とくにリスニングの悩みは最後までぬぐえないまま終わってしまいました。リーディングでも苦労しました。おそらくWPM(一分間に読める単語数)は、100程度だったはずです。これではMBAの授業についていくためには、夜は寝れないし休日もひたすら予習するしかありません・・・。


とくに失敗だったのは、日本にいた間に英会話学校にも行かず、英語の勉強をまったくしなかったことでした。ワーキングホリデーをつかって渡航してから現地の英会話学校にかよい、現地でTOEFLを受けてビジネススクールの申し込み期限ぎりぎりに合格ラインにたどり着いて、なんとか入学できたのですが、今考えると恐ろしすぎます。本当に運がよかったとしかいえません。


留学を考えている人は、TOEFLの入学基準はあくまでも、現地で生活ができる最低限のレベルでしかないことを覚えておきましょう。私としては、できれば満点近くまで伸ばすか、英会話学校で生の声を聞き取れるまで準備してから留学することをお勧めします。

(教訓その四)入学前も入学後も猛勉強するしかない!

6位 思ったより英語が上達しないという「衝撃」!

7位で書いたのですが、英語の悩みは最後まで頭からはなれませんでした。私もただ手をこまねいていただけでなく、なんとかして抜け出したいと思って、いろいろ試してみました。日課としてニュースを毎日見るのは当然ですが、それ以外にもできるだけ日本人と一緒にいないでネイティブと話すようにしてみたり、映画(当然字幕なし!)を見に行ったりしました。その中でもいちばん期待したのが、ネイティブとのシェア(共同生活)です。現地でネイティブと生活すれば自然と英語力は上がってくれるだろうと信じていましたが、英会話力という意味では結果は散々でした。


結局、最後に私は、英会話力をあげることを目的としないことにしました。MBAをとることが目的なのだから、MBAに必要な英語力を身につけることを優先したのです。結果として英会話力がついてくるのであればいいのですが、会話ができるようになってもMBAをおとしてしまったら意味がありません。まずは、目的をもう一度たしかめて、とるべき道を決めたのです。その結果(だと信じていますが)、なんとかMBAをとって無事帰国することができたのです。


英語はなんのために身につけたいと思うかによって、手段や方法はかわるはずです。私みたいにぶっつけ本番で留学しようと思う人は少ないのかもしれませんが、結果的にもしそうなってしまったら、まずは目的を再設定してから最短距離をえらぶことを強くお勧めします。きっと海外旅行で話したいと思って勉強する方法と、外資系企業で働きたいとかんがえている人の勉強方法は違うはずです。


英語力全体をあげるためには、いろいろな方法と道筋をとおって長い時間かけていくしかないのかなと思っています。

(教訓その伍)MBA取得が目的なら英会話力向上はいったんあきらめる!


5位 お金がそこをつく~という「不安」!

あんなにがんばって貯めた貯金も、だんだん、だんだん消えてなくなっていくのです。


これほどの不安はあまりないと思います。いい経験でしたが、もう二度と経験したくありません。とくに私の場合は私費留学を目指していました。(私費留学以外にも、会社が留学費用を出してくれるケースもあります)。留学するにあたって、自分ですべてをやってみたかったので銀行からも親類からもお金は借りずに、働きながら留学費用を貯めました。一日500円の食費で生活し、渡航費、入学費、学費、生活費のすべてを準備しました。入学費を入金するときに、ATMの前で緊張しすぎて深呼吸したのを覚えています。あのときの私にとっては大金で、まさに一大決心でした。


そんな苦労して貯めたお金が、日に日に減っていくのです。MBAの情報収集とか英語の準備はほとんどしなかった私でしたが、お金の準備はしっかりしてきたつもりでした。その思いがつよかった反動もあって、資金がそこをついてしまう不安はしんどいものがありました。


それでもなんとか帰国できたので、収支面では合格ラインといったところでしょうか。やっぱり準備が大切ですね。MBA留学を考える前にはけっこうズボラだった私も、資金面の計画とかやりくりをやっているうちにいろいろ先回りして考えるクセがつき、いまでもずいぶん役に立っています。それだけでも留学してよかったなと思います。
あと、会社をやめる前にクレジットカードを作っておくことは必須ですよ。忘れずに!

(教訓その六)貯金以外の資金と帰ってきたときのための準備はしっかり!

4位 勉強量がはんぱない!という体力と時間の「限界」!

聞いてはいたが、これほどとは。あまりに多すぎな課題図書。しかも当然英語。


MBAをとりたいと思っていながら何も準備をしてこなかった私なのですが、入学前には勉強量がすごいらしいといううわさを耳にしていました。でもいったいどれくらい大変なのかとかは想像できないし対策もしようがないので、そのまま放置していました。


私の同期入学の友人たちには、MBA関連の書籍を読んできた人がたくさんいましたが、そんな友人たちの行動が私にとっては不思議でした。「MBAの勉強を日本でやってきて、ここでも同じ勉強するなら時間の二重投資では?」と思ったのです。でも、私が間違いでした。彼らはビジネススクールの勉強量をしっていたので、あらかじめ課題図書と思われる有名図書を日本語で読んでおくことで、授業をより理解してディスカッションできるように準備していたのです。友人たちにとっては、MBAは経営学の勉強というよりも、すでに持っている専門知識の証明や称号であったわけです。


そんなことを知らない私は悲惨でした。課題図書は必読の専門書が1~3冊と副読書が5~10冊ほど。これが毎週。プラス、アサインメント(宿題のことです)。これで1科目です。それが週に4~5科目ほどあるわけです。入学初日に、もう無理だと思いました。日本語でも1冊読みきるのに2週間ほどかけていたのに、それを英語でなんて!友人たちは、おおかたの必読書は日本ですでに読んでいるので、あとは副読書を斜め読みして当日の議論に備えて、余裕を持ってアサインメントをやっていました。それでも苦労されていましたが、私はその比ではありませんでした・・・。
日本にいる間にでできるだけMBAの教科書は読んでおきましょう!

(教訓その七)あらかじめ日本でMBAの書籍は読んでおくべし!


3位 帰国後の転職活動は結構大変だったという「現実」!

MBAホルダーなんだし収入アップ確実でしょうと思っていたら、まったく評価されないという現実が待っていました。


こんなことを書くと、「寝言をいうな!」と叱られるかもしれませんが、私がMBAをとりたかった理由はもっといい会社に転職するためではありませんでした。前職の会社はとっても居心地もよかったし、すごくいい会社だったのですが、それでも会社をやめて留学したのは経営学を勉強してみたいという一心からでした。そんな私でも、MBAは高収入の代名詞であることは知っていましたし、転職にも有利で優遇されるとか、成功ための先行投資という期待があるのも知っていました。しかし、MBAホルダーであっても転職はとっても大変だったというのが現実でした。

そんな中、ある転職エージェントの担当者にMBAでの経験や知識を生かしたいと相談したとき、「なにを言っているのかわかりません。結局、実績がすべてなんです。あなたは結果を出せそうに見えません。」といわれて愕然としました。そんな何も知らない担当者からはダメだしされるし、面接はうまく行かないしで、自己嫌悪感たっぷりでした。このときがMBAをとりにいったことへの後悔の絶頂期だったかもしれません。


その後は、そのほかにもいくつかの転職エージェントに登録して、希望の職種で最終面接までいった会社や決まりかけた会社もあったのですが、最終的には自分で直接エントリーした会社にきめました。MBAは万能ではありません。過大な期待をしないで今ある環境の中でベストを尽くして実績を残しておかないと、あとあと響いてきます。そして、転職エージェントの担当者はピンからキリまであります。しっかり見極めて相談しましょう。

(教訓その八)MBAに過大な期待はせず、いまの環境で実績を残しましょう!



2位 ここまで議論についていけないものかという「焦燥」!

自信喪失!「結構できるかも」という自信はこっぱみじんになり、「卒業できないかも」という焦りに変わっていくのです。それはそれはつらいものです。議論に参加できずに取り残されるということは。


MBAでの授業形式は、大きく分けて主にふたつのスタイルがあります。ひとつめは、経営理論の座学講義でイギリスなどのヨーロッパのMBAでは主流のスタイルでした。日本の大学の講義スタイルと同じように、大学の教授がテキストに書かれている理論の解説をするやり方です。

もうひとつは、ケースメソッドといわれるやり方です。これは実際におこった企業の成功事例や失敗事例をもとに教授もふくめてクラスでディスカッションをして解を出す方法です。このスタイルはもともとロースクール(法科大学院)で実際の判例をもとにおこなう授業スタイルなのですが、この方法を経営学の授業に取り込んだのが、ハーバードビジネススクールです。アメリカが中心です。私の大学はこれらのいいとこ取りをしようとした大学で講義もあればケースもあるビジネススクールでした。


座学形式とケースメソッドにはそれぞれメリットとデメリットがあるのですが、ケースメソッドはまず英語ができることと十分にケースを理解してくることが必要不可欠な授業スタイルです。


私は、そもそも経営学に興味があったのでフレームワークは知っていたのですが、理論的な裏づけなどは知りませんでした(というかそれを学べると思ってきたのですが)。授業で使われた事例もほとんど知りませんでした。それを一週間かけて予習して、理論的背景で裏付けつつ英語でディスカッションしなければならないのです。もう投げ出したくなりますが、発言しなければ単位が取れません。思い切って議論に参加するのですが、当然コ・テン・パンです。


でも、こんなことはMBAを目指す人にとっては当然知っておく情報だったみたいです。知らないのは私だけでした・・・。留学先のビジネススクールが座学中心なのか、ケースメソッド中心なのかあらかじめ知っておくことがかなり重要です。

(教訓その九)留学先の授業スタイルは?議論できる知識と英語力も!


1位 あっという間におわってしまうという「事実」!

充実した時間はあっという間に過ぎてしまうものです。今振り返っていちばん思うことは、やはり時間の大切さです。いままでいろんな苦労話をしましたが、もちろん楽しいこともたくさんありました。むしろ、これまであげてきた苦労話は、充実した日々の裏返しとも言えます。


とにかく留学していた間にはたくさんのことがありました。計画しただけで終わってしまったことやできなかったこともあれば、思いがけない出会いや経験もありました。とにかく時間はあっという間に過ぎていきます。ありきたりな言葉になってしまうのですが、やっぱりもっとも知っておくべきことは「この瞬間の一瞬一秒が大切」だということです。時間は戻ってきません。それこそ骨身を削って、その瞬間をどれだけ充実できるか、積み重ねることができるかで留学の価値もMBAの価値もきまるのです。


そして、充実した時間をすごして期待以上の結果をえるためには、やっぱり十分な準備が必要だとあらためて思い直します。そもそも、MBAは留学しないとできないものではありません。国内にも充実したMBAプログラムもたくさんあるし、短期間で習得できるものも豊富にあります。過ぎていく時間のなかで、経営学の知識と理論を知るために最大限効果をあげるには、もしかしたら海外留学はあまり効率的ではないかもしれません。充実したMBAライフを送るためには、事前の準備がカギを握っていると思います。

(教訓その十)充実したMBAライフのためにも、事前準備が大切!


最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
ごらんのとおり、ランキング1位は『あっという間におわってしまうという「事実」!』でした。できるだけ有意義にすごすためには、留学前の準備がやっぱり必要ですね。
今回のエントリーは苦労話ばかりで読んでて滅入ってしまうことも多かったかもしれませんが、その分現実を知って準備の大切さも伝わったかと思います。私みたいな無茶をせずに、情報収集や英語の準備をしっかりしてから留学することをお勧めします。
できれば近いうちに、MBA留学でためになったことランキングも書いてみたいです!ご期待ください!

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