神性との出会い

スーパーの駐車場で、買い物をしている妻を待っている時であった
スマホで、殺伐然としたXの記事群を見ていると、
突然、窓に手がかかり「こんにちはー」という声が聞こえた
窓越しに、隣に止まった車から降りて来た幼い女の子の満面の笑みがあった
全く知らない子であった
お母さんが「ごめんなさい」とあわてていたが、
「こんにちは」と笑顔で返すと、その子は喜んで何度も挨拶するのだった
手を振ってあげると、店に連れていかれるまでの間、何度もこちらを振り返っては、手を振り返してくれた
幼い子には、まだ分別もないし、他人との距離感も、恐れもない
その天真爛漫さは、神性を帯びているようでさえあった
後で車のナンバーを見ると、北陸の方の家族であるようだった
千葉ではこんな子は見たことがない
誰か知っているオジサンにでも似ていたのだろうか、それはわからない
心洗われるような体験は、そのようにして、何の理由もなくやって来た
帰りに、そんなことがあったことを妻に話すと
「あらよかったわね、子供に遊んでもらっていたのね」
とのこと
不思議な夕刻のひとときであった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?