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或るマッサージ屋の日常 2010年度版

出張先に注意しなさい

今回も出張だ
出勤時間よりちょっと早めに出張することになった

男性指名でとにかくしっかり揉んでほしいとの事
僕ははじめてだが、他のスタッフは何度も行っているお客様だ

送りの車でドライバーさんに注意される

いいか?必ずインターホン押したら50センチ下がれ

と、変わったことを言われた

到着
ふつうのマンションだ
入口がオートロックになっているため、インターホンを押す

ピンポーン

ドスの効いた声で

誰?

と返ってきたので

丸々マッサージのぽんつくです
と答えた、すると声の主が

あ?ちょっと離れろや

あ、はい
と離れる

おし、通っていいぞ

ということで、ドアが開いた

中に入っていってもいわゆる普通のマンションだ
部屋に着いたため、インターホンを押す

チェーンロックがかかったまま、強面の男が奥から顔を見せる
すでにメンチ切っている、ガンを飛ばしている

あ、誰?

また同じ質問だ

丸々マッサージのぽんつくです

こちらも同じ返事をする

…どうぞ

と、チェーンロックが外されてドアが開くとスリッパが用意してある
強面のお兄さんは、スリッパを履いている

失礼しまーす

といつもの様に玄関に入る
スリッパがあったが、ほかのお客様が来るのかなと思い避けて入る

スリッパいてもらっていいですか?

と、強面のお兄さんがいう

え、いいですよ
なくても大丈夫です

いや、履いてもらっていいですか?

ちょっと僕を睨みながら

俺が怒られるんで

と、付け加えた

はい

としか言えなかった

スリッパの強面のお兄さんが

上着をお掛けします

と、慣れた手つきでコートを受け取り玄関にかける
そしてこちらです、とリビングへ通される…

入った瞬間に

15人くらいから


ご苦労さまです

一斉に挨拶された

一瞬固まったが、かたまり続ける訳にも行かないので

お疲れ様です!

と、返すことしかできなかった

社長はこちらです!

若いほうの強面のお兄さんが襖を開けて、そちらに行くように促す

見てみると布団が引いてあり
布団の上にうつぶせに寝ている方が今回のお客様だった

とりあえず、やるだけやるしかない…
夢中で全力でマッサージした
90分コース

僕の揉み方はかなりガッツリ系だったためか、気に入られたようだ

料金が8000円
10000円おつりはいいよ、といわれ

いやいや!申し訳ないですよ!

と遠慮した
すると…

お前!俺が財布からだした金をしまえって言うのか!

と、結構強めに怒られたのでありがたく頂くことにした

おう、それでいい
名前はなんて言うんだ?教えておけ

ぽんつくです!よろしくお願いします!

名前を聞かれたので、開き直って答えるしかなかった

帰りも手馴れたように強面のお兄さんがコートを着せてくれた
スリッパは揃えて置いておいた

帰り道
ドライバーさんが
あそこは組事務所だぞ
おっかなかったろう

にこやかに言う、そしてつけ加えて

インターホンの、下がれって言った意味わかったか

と、聞かれる

いや、わかんなかったっす

あと、そういうの先に言ってもらえないですか?
とも言おうと思ったが、言わなかった

なんでなんすか?
聞き返す

それはな
カチコミをする奴がいるから、武器持ってないか全身を見るためなんだよ
変なものを持ってないか?と確認させる作業でもあるから、一般宅でもやるようにしてくれ

と、いうことだった

為にはなったし、チップも頂いた
だが、酷く疲れたのは言うまでもない

次の週
社長から予約が入った

指名で。

実際あった話しか書けませんが、気が向いたらサポートお願いします