今の格ゲープロシーンへの疑問

これからの格闘ゲームプロシーンにおいて、今オフ「このままでいいのか?」といくつか疑問に浮かぶことがあったため、それを書き記すことにする。

・もうプレイヤーネームやめませんか
 格ゲー界のみならず、プロゲーマーにほぼ必ず付随しているものがある。
それがプレイヤーネーム。プロシーンが存在しなかった頃の名残と言ってもいい。
当時のゲームに対する世間の評価の低さなのか、ゲームをやっている自分と実生活の自分を切り分けたいのかわからないがほとんどのプレイヤーが実名で大会に出るのを避ける傾向にあった。
ただプロゲーマーとなった今それは必要なのだろうか。あらゆるプロスポーツ、プロシーンを見渡してもニックネームを登録名としてキャリアを通した選手はイチローとパンチ佐藤ぐらいのもので、そのほかの選手は9割9分9厘実名で通している。 
 プロ格ゲーマーの場合、確かにニックネームで今まで通してきたという歴史もあるが、はっきり言ってメディアに取り上げられる際に「ダサい」名前が多い。というかその良くわからない名前を立てることによって一般の人と距離ができているといっていい。個人的には新規で興味を持つ人の一つの壁になっているという風にも見える、格ゲー知らない人相手に会話で名前を出しづらい。従来のファンには疑問にならない部分だが、これから新しいファンを増やしていくことを考えれば、プロは実名で取り組んでほしい、実況解説も同様だ。その覚悟を背負ってこそプロだろう。

・特有のスラングの多用、立場をわきまえて
 それなりに歴史がある界隈のため、特有のスラングが多数生まれている業界ではあるが、ゲーム内で起こる事象である「めくり」、「F式」などはまだいいとして、「特定の人物を揶揄するような表現」や「特定の人物が発した言い回しを真似する」など、視聴者側がやるのはある程度仕方がないとしても、プロゲーマーや実況、解説、ゲスト等業界に携わる人間がこういった表現を使うのは新規ファンにとっては何が面白いのか意味不明なのでやめるべきだと思う。普段から見ている人間としては慣れ切っていて何も感じないが、初めて聞いた人にとっては意味が分からず気持ち悪い以外の何物でもない台詞も少なくないだろう。
 これを使用している間は「内輪」以外の何物でもないし、エンターテイメントとしてふさわしくないだろう。
 スト5の綾野プロデューサーは昨年それに気付いたのか春麗のコスプレをやめて正装で公の場に出るようにしたようだ、そういう意識が大事なのだ。「見られている」のはファンだけじゃない、一般の人にも見られているということを意識してもらいたい。

・優位な位置からのキャラ叩き
 キャラ調整が行われてからしばらく起きるのが、キャラランクを作り上位キャラを叩くという流れ。
この見苦しさを何とかしてもらいたい。実名は上げないがあたかも自分達の使っているキャラは強くないかのように全く触れないが、若手が中心に使用しているキャラを叩いているようにしか見えない、キャリアに物を言わせたような反論させない空気を作っているようにしか思えないこともしばしばある。
 プロ野球で例えたら、「あのフォークよく落ちて打てないから投げるな」とか「あの球場は広いからホームラン打てない」と選手が言っているようなもので、それをいうことがどれだけ情けないことなのかわかるだろうか?
 そして忘れないで欲しい。eスポーツはプロとアマが隣同士に存在する世界なのだ。F1に乗っているF1ファンはこの世に居ないが、格ゲーをやっている格ゲーファンは山ほどいるということ。そしてファンも同じキャラを使っているということ。特定のキャラ叩きはすなわち、悲しむファンを生み出しているということにも気づいてほしい。
 文句を言えば次の調整に影響が出るという共通認識がこの行為を加速させているという事実もある。開発側も声に負けない毅然とした調整を行うことはもちろんだが、今年はこのキャラが強いという持ち回りが平等に行われているならば不満も少ないはず。しかし現状強いキャラが偏っていると言わざるを得ない状態が続いているのは不満が出るのも仕方がないか。いまこの業界で見ていて最も不愉快な部分かもしれない。


以上3点、この意見について反対意見もあるだろう、別にこれが正解ということではないだろうが私には現状を見直すときに来ているように見える。どの業界を見渡してもやはりプロはかっこいい。だから今回の内容はプロゲーマーもかっこよくあって欲しいという願いだ。

今年なにか動きがあるよう願うのみか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?