【MTG:パイオニア】DMU後のラクドスと緑信心の動向

『ドミナリアの団結』(DMU)が出てから約1カ月。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。私は戦績をまとめるスクリプトをつくるのにハマってしまい、全然触れておらず・・・。もう少しうまくなろうと思って環境分析のために当初は作っていたのだが、今はMOの時間を割いてスクリプト作っているという本末転倒な結果に。

さてさて、すこしきりがよくなってきたので、ここでこの1カ月の動きをまとめようと思い、記事化した。特に当初の想定通り、ラクドスが増え、それに対抗して緑信心などの有利なデッキが握られるようになったように見えるのでその辺りを検証したい。(というかこの2つしかいまデッキのタイプを判別できない)

具体的には以下を記載していく。

  • ヴェールのリリアナ、シェオルドレッドなどのDMUの発売で何が増え、何が減ったか

  • これにより、今後の展開はどのようなことが考えられるか

DMUが出てからどのように変わったかはこちらから。

一応解析結果を載せておく。
上段がラクドスミッド、下段が緑信心。
カード枚に行になっている。
列は左から以下 ()内はカラムのタイトル。
カード名、各カードのメインサイド合計で0枚採用したデッキ数(0)、1枚採用デッキ数(1)、2枚(2)、3枚(3)、4枚(4)、5枚以上採用したデッキ数(Over5)、解析したトータルデッキ数(Total)、使用率(1枚でも使用したデッキが全体に占める割合、Adoption Rate)、平均使用枚数(Average)、各カードメイン0枚採用したデッキ数(Main0)、1枚(Main1)、2枚(Main2)、3枚(Main3)、4枚(Main4)、5枚以上採用したデッキ数(Main Over5)、メインでの平均使用枚数(Main Average)

Pioneer League, Preliminary, Challengeで9/1-9/29までのデータを集計。
より正確にいうとURLがそれに該当している場合をとっている。

MTGgoldfishでも似た結果を残しているが、採用しているカードでないと採用率や平均枚数がわからないのがもどかしかった。例えばほかにいいカードを採用している人がいないかを見つけるのには金魚は見れないのでは?と思いまとめている。(方法があったらごめん)


ラクドスミッドレンジ(全期間)

DMUで最も影響が受けたデッキ。プレビューで《ヴェールのリリアナ》が出てきたときも当然話題になったが、その後《黙示録、シェオルドレッド》も無茶苦茶強い、ということが分かってからさらに加速したイメージ。てかレガシーでも使われててビビる。


集計したデータを見ると98のデッキを対象とすることができた。緑信心が60というのを見るといかに大いかがわかる。
鏡割りの寓話、致命的な一押し、税血の収穫者、思考囲いは98個のデッキ全てが4枚とっていて重要なパーツだとわかる。
さて、話題のシェオルドレッド、ヴェリアナを見てみる。

黙示録、シェオルドレッド 平均 1.58枚
0枚搭載 - 30
1枚搭載 -  5
2枚搭載 - 39
3枚搭載 - 24
4枚搭載 - 0

ヴェールのリリアナ 平均 2.94枚

0枚搭載 - 3
1枚搭載 - 1
2枚搭載 - 7
3枚搭載 - 75
4枚搭載 - 12

どうだろう。個人的には思ったより多い。伝説だぞこいつら。
特にシェオルドレッド3枚、ヴェリアナ4枚は過剰にみえるが除去されることが前提なのかもしれない

ラクドスミッドレンジ(前半と後半の比較)


当然これらが増えたということは追い出されたカードもあるはず。
ただ、DMU前と比較するのも面白いがこの1カ月を見た方が面白いかと思い、比較した。

9月前半と後半の平均の比較

図に前半と後半の平均を比較したものを載せた。


増加1位  勢団の銀行破り


この2週間で枚数が一番変わったのは《勢団の銀行破り》
なんと1枚以上増えている。これはラクドスミッドレンジミラーを強く意識していた結果とみる。このミラーはリソースの取り合いになるのでこういったカードが採用されるのだろう。以下の動画でも大活躍でした。7位の《ロークスワイン城》も同様の理由で消耗戦での活躍から枚数を増やしていると思われる。


増加2位 絶滅の契機

次に増えているのが絶滅の契機
もちろんこれは緑信心を意識した結果といえる。4枚採用というのも30%近く存在する。ラクドスミッドレンジを食うために増えたのでは採用が増えるのも自然かなと。

増加3位 黙示録、シェオルドレッド

3位は《黙示録、シェオルドレッド》
強いというのが分かって枚数が増えた
、というのがわかりやすく、面白い。後述の通り、これに対応した除去も採用されているので枚数を増やしていると思われる。

増加4位. 戦慄掘り

4位は戦慄掘り、おそらくこの増加はシェオルドレッドに対抗するために増やしたのではないか、と思われる。とにかく放置するのがやばいので、1ターンでも早く、確実に除去できるものが入っているのだろう。また、ヴェリアナもマウント性能十分なので、戦慄掘り採用は納得である。

増加5位. コラガンの命令

5位は《コラガンの命令》
想像だが、ここで選択するモードはアーティファクト破壊とクリーチャー回収と想定する。

増えた理由はこの記事にかいてある。ラクドスミッドレンジの除去は「除去呪文のマナコストは大半が2マナ以下」、「除去可能なタフネスは概ね2(稀に3まで)」、「マナコスト観点では2以下、最大値4まで除去可能」
なので、ラクドス除去があたらない《領事の旗艦、スカイソブリン》がいい!という話。いやーよく考られている。で、それに対抗するためにアーティファクトの破壊を重宝されていると思われる。シェオルドレッド回収もすごいしこれもしばらく使われそう

減少1位 墓地の侵入者

0.87とだいぶ減らしたのは墓地の侵入者。3-4枚近く入っていたのが2-3枚と大幅減になる。シェオルドレッドと入れ替えられたといっても過言ではないかもしれない。新規参入のシェオルドレッドにはサイズもドレイン効果でも負けており、除去耐性はヴェリアナの布告除去には当たらないというなかなか厳しい結果になることが要因であろう。つまり一言で新カードと相性がわるい、というものと考えている。

減少2位 真っ白

2位は真っ白。2枚採用が10%ほど、20%が1枚採用でほぼ採用していない。方が多い。《シェオルドレッド》が《エシカの戦車》を止められることにより、アブザンパルヘリオンを強く意識しなくてもよくなった、ということだろうか?単純にハンデスであればヴェリアナが代替してくれるようになったことも数を減らす要因だったかもしれない。


第3位 壮大な破滅

こちらは絶滅の契機と入れ替え。緑信心目的だったことが多いので。

第4位 削剝

アーティファクト対策兼クリーチャー除去。ただクリーチャー除去がシェオルドレッドができず。この辺りが嫌われてコラコマと入れ替えになったのではないかと思われる。

第5位 反逆の先導者、チャンドラ

えっ、まじで?ってなった。計算間違えがなければ2枚採用が後半は53デッキ中1, 1枚採用が5デッキしかなかった。このカード、このデッキの代名詞的ものだと思っていたが… 確かにシェオルドレッドが倒せないのはつらいが、ここまでのものかと驚愕した。

ただ、上を見ると計算間違いでもなさそうだ。ここではラクドスは9つ入賞しているが、わずか3人しか使っていない。残りは1枚も使っていないのだ。

緑信心(前半と後半の比較)

増えた分
減った分

ここでは同時に見ていく。
増えたほうはアーティファクト機体、ミシュラランドが上位を占めた。ここでもラクドスの除去対策なのであろう。ただ、《致命的な一押し》はあたってしまうので、そこは致し方ないということだろうか?まあマナクリには毎回あてているだろからあまりこういった機体まで回ってこないかもしれない。

減ったカードは少し難しいが白や黒のカードが消えており、緑純正にもどしている。色を足して対策しようとしたが、諦めて単色に近い構成にした、ということだろうか。デッキを一つずつ見れたいいが、時間がないので後回しにする。

結局環境はどうなったのだろうか?

こんな感じになりそう

総括:シェオルドレッド、ヴェリアナという強化パーツをもらってラクドスが勢いがあるせいか、かなりメタられているようにみえる。(まああたり前)

  1. シェオルドレッドを除去できないカードは退場し、代わりに戦慄堀りが増えた。

  2. 戦慄堀りが増えたので機体のようなソーサリータイミングで生物化できるカードが増えた。

  3. ラクドスはミラーマッチを意識して、リソースを補給するカードや、緑信心を見越して対策カードを増やした。

  4. その結果、減らしたのは偶然にも墓地対策にかかわるカード


今後どうなるのか?

ラクドスがカウンターとエンチャントに触ること以外は大体できるので沈むことなくメタが回るのだと思う。
墓地対策カードが減ったというのは事実から、今までよりは墓地を使うデッキは有利だろう。
たとえばイゼフェニなどはその中の1つだろうか。DMUでもいくつかのカードが採用されている。

が、いまだに《未認可霊柩車》、《墓地の侵入者》があるので薄い、とはいいづらい。
ただ、ラクドスは強そうだが、強いがゆえにラクドスはラクドスを絶対に意識しなければならないところある。そのため、シェオルドレッドやその対策カードは固定で入ることになりカードプールは幅広いのに自由度が少ないことになるのではないかと思う。ラクドス外はそこを付けいって速いテンポで勝負したり、ソーサリータイミングで生物がいなかったり、エンチャントで対抗したりをしそうだなと思った。

さーてこんなところで墓地使うデッキ、探してみようかなー!!


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