11歳の時は誰でも作れたスーパーバリア

バンドの解散や終了って、
約束してなかったけどなんとなく集まるようになって毎日遊んでたヤツが、急に来なくなったみたいな感じに似てる。

(なんで来なくなったんだよ)って怒りと、(でも別に『今日も遊ぼうぜ』って約束してなかったしな)っていう気持ちと、(何かあったのかな)って気持ちと。似てる。

それが自然なことで自然な流れなのかもしれない。

どんどん周りも平気になってくる。

だけど、そいつが木に彫った落書きや、独自で作ったゲームのルールや、一緒に組み立てた秘密基地なんかが残ってて、自分だけが取り残されるみたいな感覚。

5時のチャイムで少し泣いちゃったりして。

のちのち、『あ、あいつ家が大変だったんだ』
とか『勉強が忙しくなったんだな』とか、やむを得ない理由を知ることになる場合もあるけど。

実際、すべての理由なんて分からないままだ。

だけど、会ったらいつだって思い出せる。

あの遊び方のクセや、宝物だと思ってたガラクタ。

秘密基地だって、暗号だって変わってなくて。
葉っぱで隠してあるだけで。

『なんとなく同じところがある』がずっと繋がってる。

ずっと続いてる。

どんなに時間が経っても。

そんな気がする。

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