見出し画像

哲学プラクティスに関わる人への9の質問 #6 土屋陽介さん

1.肩書き・職業など

開智国際大学教育学部准教授

2.現在の主な活動

大学教員として、哲学・倫理学などの授業を担当。
教育学部教員として、初等・中等の教員養成や教職課程の運営などのお仕事。
開智日本橋学園中学・高等学校にて、中学1年生6クラス(週3時間分)の「哲学対話」の授業を担当。
子どもの哲学や教育に関して、主に哲学的な観点に基づいた研究の遂行(学会発表や論文執筆等)。
毎日小学生新聞「てつがくカフェ」の執筆や、NHK・Eテレ「Q~こどものための哲学」の監修など、主に子どもを対象とした哲学の啓発活動と、哲学的な観点に基づく教材等の開発。
哲学カフェ「#ぼくてつカフェ」の共同運営。

3.はじめて哲学プラクティスに出会った日はいつですか?

2007~2008年頃。2007年12月に、立花幸司さん(現在、千葉大学文学部所属。当時は東京大学大学院博士課程院生)と一緒に「哲学教育研究会」というような名目で一緒に勉強会を行ったことと(確か、立花さんの日本科学哲学会あたりでの哲学教育に関する学会発表原稿についてコメントする会であったと記憶)、おそらく同時期に、村瀬智之さん(現在、東京工業高等専門学校所属。当時は千葉大学大学院博士課程院生・世田谷区立中学校の数学の非常勤講師)から、世田谷区立小中学校独自の教科「日本語」内の「哲学」の授業運営に関して相談を受けたことがきっかけ。

4.はじめて哲学プラクティスを実施したのはいつですか? 

記憶にない。おそらく、2008年に世田谷区立中学校で行った教科「日本語」内の「哲学」の授業(ゲストティーチャー)ではないかと思う。いわゆるP4Cスタイルの授業については、2011年に私立立教小学校で行った授業が最初。

5.哲学プラクティスを、はじめてやろうと思ったのはなぜですか?

大学院での研究に行き詰まりを感じていた中で、日本ではまだほとんど手を付けられていない領域を発見して、好奇心を強烈に刺激されたから。明確な意志があったというよりも、哲学プラクティスがなんであるか理解するためには理論面でも実践面でもとにかく取り組んでみるしかないと考えているうちに、十数年が過ぎた感じ。

6.今まで哲学プラクティスを続けてきたのはなぜですか?

研究人生の中で人跡未踏の新しい有望な領域に出会えることは僥倖以外の何物でもない。そのため、よい点であれ問題点であれとにかくこの領域のあらゆることを理解したいという思いで、研究と実践を続けている。実践家としても活動しているのは、2010年代前半頃は学校でP4Cの実践を行っている人がほとんどいなかったから。

7.活動の中で、一番大事にしていることはなんですか?

深く考える(考えること自体を目的とした)時間を営むこと。
ゆっくり・じっくり・どこまでも自由に問い考えられる空間を創出すること(教室・学校の中に/社会の中に)。
大学の哲学のゼミで行われているような議論の場を、世界の様々な場所に遍在させること。

8.あなたにとって、哲学プラクティスとは?

全人類ソクラテス化計画。あるいは、全世界哲学のゼミ室化計画。

9.影響を受けた活動、人物がいたら、教えてください。

「哲学プラクティショナー」として影響を受けたのは、永井均、丹治信春、高橋久一郎、バリー・ストラウド、ウォルター・コーハン。
「P4Cとは何か」を考える上で影響を受けたのは、マシュー・リップマン、ガレス・マシューズ、スーザン・ガードナー、クリントン・ゴールディング、ウォルター・コーハン、ガート・ビースタ、ほんまなほ。

関連サイト


※「哲学プラクティスに関わる人の9の質問」については以下をご覧ください。


よろしければサポートお願いします。いただいたサポートは、哲学プラクティショナーへのインタビュー記事の制作費に充てさせていただきます。