僕がsioを好きな理由
人は忘れられない思い出があると頑張れると思います。
感動体験は、人間のエネルギーです。
だから、本を読むし、映画を見るし、ライブに行く。
僕は感動体験を得るために、sioに行くんです。
なぜsioは感動するのか
感動にはいくつかの種類があると思いますが、一つは期待や想像を超えた驚きではないでしょうか。
僕が初めて行ったレストランはsioです。
その時に食べた 鰆のポワレ グリーンカレーソース が忘れられません。
死ぬ前に食べたいものはこれまでずっと卵かけごはんでしたが、
今聞かれたら、あの鰆です。
元々大好きだったグリーンカレーと、ほわほわの鰆が合わさって驚きが同時に押し寄せました。何なんだこれは…と。今でも忘れられないあの衝撃。
あれから2年もの月日が経ち、今日は何回目かわからないsioのコースでした。レストランにも触れる機会をたくさんいただき、目の前の料理を味わうことに全力集中してきた中で、少し経験値が付いた実感があります。
でも、やっぱりsioには感動があると思いました。
新しいチャレンジによる、新しい出会いが待っていました。
昨日から新コースが始まりました。
今回の全10皿をご紹介します。
1皿目 穴子のフリット 根セロリのピューレ
この季節定番の穴子のフリットをフィンガーフードで。根セロリのピューレの優しい甘みと香り、そこにディルの香りも重なります。コースが幕開けです。
合わせるのは桃の香りが広がるティースパークリング。さらに香りはレモンタイム、酸味はザクロビネガーで。
2皿目 馬肉のタルタル
食パンで作られた自家製のラスク、馬肉のユッケ、ビーツのラペの三重奏。見た目の驚きと美しさ、食べるとみんなが大好きな絶妙な甘酸っぱさ。
3皿目 ナスの焼き浸し ブラータと薬味のサラダ
みんなが好きなナスの焼き浸しをsio流にアレンジ。ブラータチーズとねっとりした食感とコクを、薬味のサラダでシャキシャキとした食感と酸味を。懐かしいけど、新しい味わいに。つまり、ネオおふくろの味と言えよう。
合わせるのはベリーのエキスが詰まったほうじ茶。梅酒のような旨味と酸味。ブラータチーズと合わせるといちごヨーグルトのようなテイストに。
4皿目 ムール貝とニョッキのサラダ
材料はムール貝、寄せて作ったかぼちゃのニョッキ、レーズン、ロメインレタス、松の実、ミモレット。レタスに覆われているので、お見せします。
4味+1が詰まったお皿になりました。
甘 かぼちゃ、レーズン
旨 ムール貝、ミモレット
塩 生ハム
酸 ロメインレタスのサラダ
+1 松の実、お茶のスパイス
そして、五味に足りない苦味はティーペアリングにて。
今回のペアリングは、苦…ダージリンがポイントに。ナツメグ、シナモン、サフラン、オレンジピール、そしてオーツミルクを使ったチャイに仕上げました。オリエンタルなサラダとよく合います。
5皿目 蛤の冷製パスタ
このパスタ、好きです。蛤の出汁をたっぷり吸わせて旨味を凝縮。そこに酸味を入れてシャープな輪郭を。ミニマムな佇まいも可愛らしい。
合わせるのはシンプルに水出しした烏龍茶。は〜、極楽気分です。
6皿目 鮭のポワレ 白菜と味噌のソース
インパクトのある見た目。パリパリの皮、ホワホワの身。味噌に白菜、たくあん、エシャロット、レモン果実のソース。上から焦がしネギパウダーを振りかけて。今回の皿の中では1番独創的で、印象的でした。
そして、お茶も非常に攻めているものでした。
お茶に白ぶどうジュースと、アオサを加えたもの。香りは非常に磯の香りですが、白ぶどうジュースによる甘味と酸味でギャップがあります。しかし、料理と食べると驚くほどマリアージュ。理由を聞くと、イメージは鮭茶漬け。
7皿目 仔牛のロティ 赤ワインビネガーソース
複雑でしっかりとした旨味のある鮭の後は、シンプルな旨味の仔牛がメインに。仕上げにパルミジャーノレッジャーノを炙り、旨味を補完します。舞茸のフリカッセ、牛蒡のチップス、赤ワインビネガーとフォンドボーのソースを添えて。
ティーペアリングは定番の紅茶、フランボワーズビネガー、ビーツエキス、トンカ豆、ブラックペッパーで作った赤ワインテイスト。
8皿目 sioラーメン
今回通常〆はしらすごはんですが、+1000円でポップアップイベントで常に大好評だったsioラーメンに変更が可能です。
鳥とあさり出汁のシンプルなラーメンに、辻田さんの山椒を添えて。鮮烈な香りと優しい痺れがラーメンをワンランクもツーランクも引き上げます。レストランが考えた息つく暇もない洗練されたラーメンをぜひ体感ください。
9皿目 緑茶とレモングラスのグラニテ
お口直しのデザートはさっぱりとした氷菓子。緑茶とレモングラスで作られています。そこに、パンナコッタとシャインマスカット、セロリのサラダを合わせて。
10皿目 sioアイス
伝家の宝刀、ブリアサヴァランを使用したチーズアイスで締めくくります。
今回のコースも驚きが詰まった全10皿。
挑戦をやめないけど、どこか懐かしいsioのコースをぜひ体感いただきたいです。
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9月のランチが狙い目です。