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ピュアな店主の透き通るラーメン

AM4時半にホテル前に集合してラーメンを食べに行く。そんな奇天烈体験がある。
福岡旅行の醍醐味は、食べ歩きである。わざわざ出かけるべきお店が数多ある。

その中でもとてもオススメしたいのが、飯塚市にある、元祖クリア豚骨ラーメン『来来』。

そこは、ミシュラン店に引けを取らない、わざわざその店のために旅に出たくなるラーメン店。


営業時間は食べログではAM8時から、GoogleではAM6時半からと書かれている。
しかし、前回も5時半に出発し、7時前にありつけた。

今回も同じ時刻に出発しようと手配していたが、シェフの機転により4時半出発になったのである。雨が降るとやっていない可能性もあるとどこかで目にしたので、祈るように向かっていた。

5時過ぎに到着すると、すでに4人ほど並んでいる。上には上がいるものだ。

営業中の文字が扉の横に出ていた、よかった。僕らが並んだ後にすぐ7〜8人が並び出し、6時前には売り切れてしまった。ギリギリでありつく事ができたのである。

そこから少しずつ回転し、ようやくありつけたのは6時過ぎであった。店主Kさんはシェフのことを覚えていた。もちろん我々も店主の大ファンである。

Kさんはサービス精神が旺盛だ。

営業時間が定まらないのにも理由がある。元々は夜の営業だったらしい。しかし、早く来店されたお客様がいると「少し早いが...」とお店を開けてしまうのである。

それが積み重なり、夜が昼になり、昼が朝になり、、ついに早朝になったのだ。

今日の営業開始は4時20分だったとのことだ。

時間を早めたシェフのおかげで、なんとかありつけた。前回通りであれば間に合わなかった。
まさかそんなに早くオープンするとは思っておらず、僕だと間に合っていなかった汗

お客様の希望に応え続ける結果、営業時間を徐々に前倒ししてしまう方である。
このまま行くと、夜営業に戻る日も遠くないだろう。

さて、この『来来』にはラーメンとご飯しかない。シンプルなメニューを作り続けることで見えてくるものがある。

料理はその人の感性、考え、思考回避が滲み出る。

「申し訳ないけど、誰でもできるこのラーメンを食べに来てくれる人がいて、ありがたいですよ。東京からなんてもうバカちんですね!」

としきりに話すKさん。

透き通ったスープ、整列したラーメン、綺麗にずらして並べられたチャーシュー。豚骨スープというより、豚骨出汁。

しっかりと豚の旨味があるからこそ、塩と醤油でシンプルに調味したスープが成り立つ。
スープをすすれば、透明感に驚く。

店を後にしたのは7時、気持ちの良い朝だった。

唯一無二のラーメンが福岡、飯塚にある。

また行きます、来来。

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