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日曜興奮更新

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毎週日曜日に更新します。こちらの更新を元に「全部を賭けない恋がはじまれば」というタイトルで書籍化しました💋
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#日曜

【日曜興奮更新】一周

見ず知らずのやつになんか、同情されたくないと母は言った。 今日は、祖父が死んだ日、命日。 明るい顔で酒を飲んで、炊飯器を思いっきり窓ガラスにぶつけてみれば、夕方が来たことが分かる。 飛び散った破片を拾う小さな私の母と彼女の弟は、少しだけ笑ってる。狂気な出来事も毎日となれば、慣れてくるらしく、そこに違った景色と意味を持たせることができる。 「今日は最新の炊飯器が一発でカチ割れた。」 毎週2、3は変わる家電製品により、ショールームと化した木造の一軒家は温かな家族の思いに

【日曜興奮更新】立場

「4番 高円寺 占い師」 これは最近私につけられていたラインでの名前。 私のことを1番好きだと信じていた男と朝まで寝て、彼が寝ぼけてラインをチェックしているところに抱きつき一緒に画面を見ていると、自分にしっかりと番号が付けられていて目が覚めた。 昨日囁かれた「君が好きだよ」の言葉の前に「4番目に」というのが隠されてたのは彼の配慮だったと信じようか。 善人は人を順位付けて見ないって、誰かが言ってた気がするけれど、私も実は彼を2番目という保険で見ていたことはここで説明して

【日曜興奮更新】味

「俺、セブンのコーヒーが一番美味しいと思うんだよね。」 21歳と19歳の二人、何もないこの街にはセブンイレブンが目立って、デザインとマシンが新しくなったセブンカフェに通うことが夕方デートの一部となっていた。 人がいないから汚れてない東京名水100選に選ばれた川辺で、ホットコーヒーを飲む。正直、ファミマのコーヒーのほうが美味しいと思うし、でも好きな人がこれがいいんだっていうなら、否定することもない。 飲み終わって、彼は言う。 「なんかいい日だね。そうだ、これから実家に挨

【日曜興奮更新】確認せよ応答せよ

どうもコスモ・オナンです。 最近は全く文章を書いてなかったのでネタが溜まりまくりで浮腫んできたので、毎週日曜に興奮して更新していこうと決めた次第です。 さて、今日という爽やかな日曜日は勃起の話をしたい。 コロナ禍でも男女の出会いは止まらず、気づくと横にそんな好きでもないような誰かが寝てる生活は楽しいばかりです。 そしてわたし、勃起をされると応答された気分になるんです。 「そこにいますか?」 「います」 「よかった。いるんだ」 そんな感じで、勃起を捉えている。