連作「月/光の遅さで」
世界中のおとぎ話を終わらせた月の死角で君を見ている
音楽の途中で髪を乾かせば音楽が負ける そうやってきた
間違った言葉遣いでプロポーズしたい指紋つきの金塊に
CITY LIGHTS 君の声だと思ったら僕の4人目の初恋の人
五月雨は気付くと読めた 知っている言葉ばかり書かれたラヴレター
たっくすへいぶんたっくすへいぶん 発掘された天使の化石
東京の幽霊みたいな大雨が降るとしてそれは火星移住後
Ziploc越しのiPhoneの操作性 失敗した町おこし 急襲
夜の川 暗くて見えんそれと同じ理由で別れた恋人がいて
話しすぎた翌日の予感 傘はないけど雨が降ることは分かった
不死身ならフィクサー・君が不死身ならフィクション・僕の喉を貰って
月光を辿る 離陸は滑走路灯を回収し尽くしてから
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