「POWERS#7」振り返り記事

こんにちは。ポケモンカード自主大会「POWERS」運営です。

本記事では3月18日に開催された「POWERS#7」について、ベスト8以上の構築を掲載しつつ環境考察も交えた振り返りを行っていきます。

また、本題に入る前にまずは「POWERS」のポイント制度について更新します。


1位:せとさん:37.5pt

2位:イガ汰つなさん:25pt

3位:すもぐりさん:23.75pt

4位:マグロさん:18.75pt

5位:レーシャンさん:12.5pt

6位:マリオさん:12.5pt

7位:かりめろさん:12.5pt

8位:ミラクルローグさん:12.5pt

(当日の参加人数および予選結果に応じて傾斜を掛けているので、大会別で比べたときに同じ順位でも異なるポイントになる場合があります)


POWERS第2期開幕ということでポイントレースも新たにスタートです。

今回の優勝者はせとさんということで、第1期でもポイントレースで上位争いをしていた実力者が第2期のスタートダッシュを決める形となりました。

また、今回は初参加の方が今までよりも多く、そのまま上位入賞された方も複数人います。

色々な方に大会の存在を知ってもらえるのは運営としてもありがたい限りで、この流れでさらに規模を拡大していければそれ以上のことはありません。

では、以下にて環境考察を記していきたいと思います。


・海の王者と空の王者

今回はトリプレットビート発売後の環境での開催となりましたが、正直なところexポケモンに関して当該パックが環境に与えた影響はあまり大きなものではありませんでした。

以前で言うと白熱のアルカナ発売後のようなイメージです。

一応〈マスカーニャex〉が非ルールに対して強そうで、それならば【ロスト軸】と組み合わせれば幅広い相手を見ることができるのでは?という考えから【ロストマスカーニャ】というデッキタイプが一瞬生まれたものの結局安定はさせられず、トリプレットビート発売から1週間前後で消えていきました。

また、〈ラウドボーンex〉もHP340という破格の数字から回復もあるということで、〈おはらいグローブ〉を持たせて〈キュワワー〉をきぜつさせながら自分は安全圏まで回復していくという構築もありましたがやはり2進化というネックを拭うのは難しくこちらも長続きはしなかったように見受けられます。

では、どのようなカードが環境に影響を与えたかと言えば、それこそ白熱のアルカナよろしく特殊エネルギーでした。

この期に及んでまだ【ロスト軸】の強化が来るのかと困惑した部分もありますが、それはさておきこの1枚で〈ポケモンいれかえ〉+にげる用のエネルギーが同時に揃うということで、単純に序盤の要求値を1枚減らすことができます。

〈ジェットエネルギー〉に加えて〈いれかえカート〉や〈あなぬけのひも〉を同時に抱えることで〈キュワワー〉を3体並べてその全てではなえらびをすることも容易になり、先攻2ターン目に〈アクロマの実験〉にさえ繋がれば〈ミラージュゲート〉まで到達できるような構築も増えました。

今までアタッカーを場に出すために使用していた入れ替え札も〈ジェットエネルギー〉の手貼りでよくなり、この分の入れ替え札を〈キュワワー〉に割ける場面が増える=安定性の向上ということで、想像以上に【ロスト軸】の根幹を支える1枚になりそうです。

また、入れ替え札に乏しい【ルギアVSTAR】についても〈ジェットエネルギー〉の存在は嬉しく、〈かがやくアマージョ〉などをバトル場に縛られて負けるケースがほぼ無くなったのは追い風です。

どっすんグースカの〈カビゴン〉とも相性が良く、所謂【白ルギア】と呼ばれるタイプのデッキも登場しました。

さて、そんな追加カードがありつつもやはり環境としては【ロスト軸】、【ルギアVSTAR】、【ミュウVMAX】の3デッキが「3強」と呼ばれる構図はあまり変わってはいないでしょう。

そんな中で復活の兆しを見せつつあるのが【ロストカイオーガ】です。

ここまで【ルギアVSTAR】が増えるなら、元々【ミュウVMAX】に有利な点も含めて立ち位置自体は悪くないと言えます。

〈ジャッジマン〉の連打に対しては確かに厳しい部分もありますが、〈ジェットエネルギー〉を引き込んではなえらびの回数を増やせばある程度リカバリーもしやすく、元々〈ツツジ〉はコンセプト的にあまり受けないデッキなのでこのタイミングで使用者が増えてくるのも納得がいくところです。


・当日の環境について

さて、「POWERS#7」当日の環境は以下のようになりました。

【デッキ分布】:合計数57

ロストバレット:15

ギラティナVSTAR:5

ロストカビゴン:1

ロストインテレオンVMAX:1

ロストマスカーニャex:1

ルギアVSTAR:8(一撃ルギア4、白ルギア4)

サーナイトex:6

ミュウVMAX:4(フュージョン3、雪道1)

ミライドンex:4

インテレオンVMAX+連撃ウーラオスVMAX:2

黒馬バドレックスVMAX:2

アルセウスVSTAR+ギラティナVSTAR:1

ヒスイゾロアークVSTAR:1

パルキアVSTAR:1

ラウドボーンex:1

ルカリオコリザル:1

レジギガス:1

ヘイラッシャ:1

エボルコントロール:1


これは札幌の特色なのか【ロスト軸】が毎回かなり多くの割合を占めており、マスカーニャex等の派生型まで含めると23/57、約40%が【ロスト軸】ということになります。

特に今回は〈空の封印石〉を採用した、おそらく直近のCL愛知で優勝した構築がベースとなっているものが多かったようです。

また、CL愛知効果といえば【サーナイトex】も準優勝効果で若干増えました。

超タイプは豊富なカードプールがあることからこのデッキも〈クレセリア〉のような開拓の余地がまだまだあり、元々のキャラクター人気も相まってまだまだ使用者数は衰えなさそうです。

そんな中で上位入賞したデッキが以下の8デッキとなります。


・上位構築雑感

ロストバレット(カイオーガ):3

サーナイトex:2

ギラティナVSTAR:1

ミュウVMAX:1

ルギアVSTAR:1


なんと優勝を含む上位入賞者に〈カイオーガ〉入りの【ロスト軸】が3名ということで、やはり立ち位置の良さを窺わせる結果となりました。

3名全てに投入されているザマゼンタは【ミュウVMAX】に対して〈あなぬけのひも〉と併せてサイドを2枚進める能力に長けています。

「とりあえずサイドを2枚取れればいい」という点においてザマゼンタの打点は非常に優秀で、〈ガラルジグザグマ〉がレギュレーション落ちした環境では〈カビゴン〉と比べて220の打点に救われることも多々あります。
(細かいところだと〈ウッウ〉のおとぼけスピットを〈ルギアVSTAR〉に当てたときに〈かがやくアマージョ〉で〈ルギアVSTAR〉が回復してしまうと〈カビゴン〉のどっすんグースカで倒せなくなってしまう、というようなケースもあります)

また、【ロスト軸】に抗う【ミュウVMAX】として〈ジャッジマン〉4投の【ターボ型ミュウVMAX】も上位入賞してきました。

環境の【ロスト軸】が〈ドラピオンV〉から〈カイオーガ〉にシフトしてくれるのなら、〈ジャッジマン〉連打で山札の引き切りを阻止できれば案外勝ち目は残っています。

元々【ルギアVSTAR】相手には有利なタイプの構築なので、【ロスト軸】相手にも勝負できるならこちらも良い立ち位置なのかもしれません。


・終わりに

今回はCL宮城直前のPOWERSでした。

CL宮城ではベースの3強から新たな派生が生まれてくるのか、はたまたCL特有の当日急に持ち込みが多くなる、所謂「秘蔵デッキ枠」が勝ち上がるのか、判断が難しいところです。

運営的には3強のどれかが勝ちそうな気がするのですが、各プレイヤーがミラーマッチを含めた「対3強」をどのように仕上げてくるのかも併せてチェックしていきたいですね。

また、このタイミングから相互カットも解禁されます。

徐々に日常を取り戻しつつある今日この頃ではありますが、大会運営側の立場としてはここで気を抜いてはならないなということで、引き続き感染対策はしっかりと行っていきたい所存です。

それでは次回、「Hi-POWERS#1」の振り返り記事にてまたお会いしましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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