「POWERS#14」振り返り記事
こんにちは。ポケモンカード自主大会「POWERS」運営です。
本記事では12月17日に開催された「POWERS#14」について、ベスト8以上の構築を掲載しつつ環境考察も交えた振り返りを行っていきます。
※以下、本記事では「単体カード名」を〈〉で、「構築群」を【】で括ります。
例えば〈ギラティナVSTAR〉であれば「ギラティナVSTAR」単体を示し、【ギラティナVSTAR】であれば「構築としてのギラティナVSTAR」を示します。
また、本題に入る前にまずは「POWERS」のポイント制度について更新します。
1位:ふぁるこんさん:39.6pt
1位:かわぴさん:39.6pt
3位:イカタコさん:33.0pt
4位:あゆむさん:26.4pt
4位:たいしょーさん:26.4pt
4位:アンさん26.4pt
7位:ふりーじあさん:19.8pt
7位:パレオはエメラルドさん:19.8pt
9位:とむさん:18.2pt
9位:そらさん:18.2pt
11位:マリオさん:13.2pt
11位:takeoさん:13.2pt
11位:あむさん:13.2pt
(当日の参加人数に応じて傾斜を掛けているので、大会別で比べたときに同じ順位でも異なるポイントになる場合があります)
今大会を経てかわぴさんが新たに1位タイとしてランキングに名を連ねました。
その他、前回と今回の両方でトーナメント進出を果たしているイカタコさんおよびアンさんの両名も着実に順位を上げています。
やはり自身の持ちデッキが明確なプレイヤーが勝てているところを見るに、練度が大きく結果に影響する点で良環境と言えそうですね。
また、全体的なデッキ分布としても群雄割拠な状態であり、「何を選ぶか」という部分も含めて腕の見せ所となっています。
では、以下にて環境考察を記していきたいと思います。
・E落ち前の集大成
※本大会は「シャイニートレジャーex」後の環境で開催されました。
激変期だった「古代の咆哮/未来の一閃」を経て、「シャイニートレジャーex」自体はそこまで環境を動かすカードが収録されなかったことから全体的な変化としては落ち着いてきたように思えます。
前回「POWERS#13」時点では〈セイボリー〉入りの【サーナイトex】がトップであり、そこから〈ピオニー〉を採用した【ミライドンex】が急増、それに伴い【サーナイトex】が数を減らし、【リザードンex】が増加した(今大会トップ)、というのが環境の流れとなります。
確かに現環境で「後攻1ターン目ごっつあんプリファイへのカウンター」を考えたときに自動的に240ダメージが確約されている【リザードンex】の選択は理にかなっていると言え、今のところは【サーナイトex】、【ミライドンex】、【リザードンex】での3すくみが環境の軸となっていると言えそうです。
加えて【リザードンex】自体の内部変化も一つポイントとしてあるでしょうか。
先月頃は〈エヴォリューション〉を採用し、何なら後手選択まで視野に入れたタイプが多かったように思えますが、最近は〈ロトムV〉+〈森の封印石〉で足回りを固めた〈ピジョットex〉のタイプが大半を占めます。
「ごっつあんプリファイの返しにエヴォリューションを撃っているようでは間に合わない」というのは勿論、【サーナイトex】や【リザードンex】のミラーマッチに対して先攻2ターン目からきっちり攻撃し始める重要性を鑑みると〈ふしぎなあめ〉から早期に盤面を作っていくのが大事ということでしょう。
また、上記3デッキが環境の3すくみとなっているならば、立ち位置的に良いのが【ロスト軸】です。
ごっつあんプリファイへのカウンターとしても【ギラティナVSTAR】ならばアビスシークで状況を整えてからの〈ツツジ〉、【ロストバレット】ならば〈メテノ〉+〈ばつぐんグラス〉など様々な手段が用意でき、環境的に〈ジラーチ〉が減少傾向にあるのも〈ヤミラミ〉にとっては追い風と言えます。
特に【ギラティナVSTAR】はその捲り性能の高さ故か根強い人気を誇るデッキでもあるため、3すくみがどう動いても一定のシェアは確約されていると言って良いでしょう。
・当日の環境について
さて、「POWERS#14」当日の環境は以下のようになりました。
【デッキ分布】:合計数64
【リザードンex】:17
【サーナイトex】:10
【ロストバレット】:8
【ギラティナVSTAR】:6
【ミライドンex】:5
【パオジアンex】:4
【ミュウVMAX】:3
【トドロクツキex】:3
【カビゴンLO】:3
【アルセウスVSTAR+ギラティナVSTAR】:1
【ヒスイゾロアークVSTAR】:1
【ルギアVSTAR(一撃)】:1
【インテレオンVMAX+ウーラオスVMAX】:1
【ガブリアスex】:1
圧倒的な【リザードンex】、約25%を占める結果となりました。
やはり単純なパワーの高さは勿論、「扱いやすい(〈リザードンex〉への進化というゴールが明確で、かつエネルギー供給をあまり考える必要がない)」という点が人気を後押ししているように思えます。
高耐久+〈ナンジャモ〉での逆転も狙え、環境に弱点のポケモンが居るわけでもなく、肝心の【サーナイトex】に対しても(得意ではありませんが)そこまで絶望的なマッチアップでもないとなると、これくらいは増えても文句は言えないかもしれません。
環境的には【リザードンex】の増加から始まり【ミライドンex】の減少まで進んでいるように見受けられました。
(大会当日から1週間前のジムバトルなどではまだ【ミライドンex】が非常に多くのシェアを誇っていました)
また、【ロスト軸】は【ギラティナVSTAR】と【ロストバレット】を合算した場合第2位のシェアを誇っており、まだまだ衰えるところを知りません。
【ロストバレット】の内容としては〈かがやくリザードン〉軸が大半で、〈トドロクツキex〉採用がおよそ半分ほどでした。
〈トドロクツキex〉を採用すると〈リザードンex〉のような〈かがやくリザードン〉で届かないサイド2に対しての対策札として使えますが、〈基本悪エネルギー〉や〈ミラージュゲート〉を採用しなければならないことから事故率も上がるため難しい天秤となります。
(ただし、〈トドロクツキex〉を採用しない場合は結局〈リザードンex〉のために〈デヴォリューション〉などを採用するパターンが多く、スロット的にはあまり得をしていない可能性はありますが……)
そんな中で上位入賞したデッキが以下の8デッキとなります。
・上位構築雑感
【ギラティナVSTAR】:3
【ロストバレット】:1
【パオジアンex】:1
【ミュウVMAX】:1
【サーナイトex】:1
【カビゴンLO】:1
特筆すべき点としては【リザードンex】のトーナメント進出数が0であることでしょう。
0/17は流石に「運が悪かった」では済まされない、何か明確なポイントがあると言えます。
強いて挙げるとすれば「初動の不安定さ」でしょうか。
〈バトルVIPパス〉を引けていない展開では〈ヒトカゲ〉+〈ポッポ〉+〈ロトムV〉を初手の7枚で揃えるには中々要求値が高く、かといってどれかが欠けるとターンが経過するごとにどんどん後手後手になってしまいます。
〈リザードンex〉登場初期にあった【アルセリザピジョ】からスターバースの選択肢だけ失われた状態と考えると、なるほど初動は少しばかり乗り越える要求が高いのかもしれません。
加えて上位に非常に【ギラティナVSTAR】が多く、【リザードンex】が予選で【ギラティナVSTAR】に喰われてしまう展開もあったように思えます。
その【ギラティナVSTAR】は今回大勝利で、トーナメント進出者8名の内3名を占める結果となりました。
やはり環境に数少ない〈頂への雪道〉を絡めた捲り手段を有しているのはそれだけで強力であるということでしょう。
・終わりに
今回がE落ち前最後の「POWERS」通常回となります。
今月末にレギュレーションが変更となり相当色々なカードが落ちることとなるわけですが、特に〈バトルVIPパス〉のレギュレーション落ちは今までと比べて構築の組み方自体が完全に変わってくることとなるでしょう。
エーススペックの復活も含めてまた一段と激しい環境となりそうですが、果たしてどのように環境が移り変わっていくのか楽しみですね。
それでは次回、「POWERS#15」の振り返り記事にてまたお会いしましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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