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これでもう悩まない! パワポサイズは「16:9」がおすすめ

みなさんこんにちは。資料デザインのリサーチや分析に取り組むパワーポイントのスペシャリスト、パワポ研です。

今回は、パワーポイント資料のサイズについて解説します。

会社の上司や先輩からパワーポイント資料を引き継いだ際、あるいは顧客からパワーポイント資料(あるいはPDF資料)を受領した際に、「何か違和感あるな……」と思ったことがある方、多いと思います。例えば、印刷した際に妙に幅が余るだとか、あるいはプロジェクター投影した際に一部が欠ける、PC画面に映した際に余白が多いだとか……。

(多くの方はご存じでしょうが)実は、パワーポイント資料はめいめい「自由な」サイズで作成されています。近年デフォルトは「16:9」になりつつありますが、まだまだ他の規格で作成されていることが多いです。

今回は、「それぞれの規格と使い道」及び「規格の変え方」について解説致します。

それぞれの規格の変え方と使い道

まず、2022年現在日本で流通しているパワーポイント資料(PDF)の規格は、大きく3つあります。

16:9:幅25.4 cm、高さ14.29 cm
A4:幅27.51 cm、高さ19.05 cm
4:3:幅25.4 cm、高さ19.05 cm
(縦書きや例外的なものを除く)

それぞれ、なぜそのサイズになっているか/何に使われるのかを解説しましょう。

16:9:幅25.4 cm、高さ14.29 cm

現在、おそらく「業界標準」と言ってもよい大きさです。
なぜ「業界標準」になっているかと言えば、それはディスプレイのサイズが主な要因です。

現在主なPCの画面ややディスプレイは、1920x1080ドットで、16:9の大きさになっているものがほぼ標準化しています。古い(四角い)デスクトップPCの大きさをイメージすると、今よりも確かに横幅が狭かった、と思い起こせる人もいるでしょう。パワーポイント資料はあくまで何かを説明するための資料ですので、その説明が表示される媒体の大きさに合わせたものになるのは自然でしょう。

とすると、その使い道は以下になります
PC(あるいはディスプレイ)で画面投影をする場合

これに限ります。逆に言えば、印刷やその他の方法で説明する場合は向いていない大きさとも言えるでしょう。例えば、以下A4で印刷する場合どういう画面(紙媒体の出力)になるか示します。

上記のように、余白ができてしまいます。16:9の大きさの紙で印刷するというのは(そんな用紙は存在せず)現実的ではないので、どうあがいても上記のように不格好になってしまいます。なので、印刷することを前提とした資料では上記のフォーマットはあまりお勧めできません。

なので、「16:9をきれいにA4で印刷する方法!」と調べても、あまり有効な方法がないことは分かりますね。土台キャンパスの大きさが違うので、その変更は難しいのです。

また、極めて古いIT環境では表示されない場合もあるらしいですが、それはあまり想定しなくてもよいでしょう(筆者はまだ経験がありません)。

A4:幅27.51 cm、高さ19.05 cm

とすると、やはり印刷を想定するならA4で資料を作る必要があります。なので、A4サイズが活躍できる場面は、

印刷物を利用してプレゼンテーションを行う場合

に限ります。

しかしここで疑問を持つ人も多いはずです。

「16:9とA4サイズ、どちらも使うことがあるんだけれど……」

そういう場合は……難しいですね。昨今はテレワークやペーパーレス、遠隔商談が増えてきたので「絶対に16:9!」と言い切りたいのですが、なかなか難しいところです。単に社内の紙媒体至上主義の人の抵抗があるのであれば、黙殺して16:9のフォーマットを利用すればよい(もちろん根回しは必要)のですが、例えば営業の方ではお客さんが「紙マストだから」という事情もあるでしょう。そうした場合に、「これからはペーパーレスだから!」と強制することは現実的ではありません。

こればかりはケースバイケースですが、今後はゆるやかに紙媒体での出力が減少するはずなので、16:9を使うことをパワポ研としてはおすすめしたいです。なお、今後ディスプレイの規格が変わって、例えば「64:27」とかになると、それが標準化するかもしれません。そうなったら、それに合わせるより他ありません。進化に適合しましょう。

4:3:幅25.4 cm、高さ19.05 cm

さて、では残る「4:3」サイズですが、これは以下の場面で使われます

・(ほぼ)なし

そう、ないのです。事実上4:3が最適な場面はほぼありません。
一部の例外(例えば、公立中学校など多くのディスプレイやプロジェクターが最新のものでない場所)は、4:3のフォーマットを使わざるを得ないでしょう。しかし、それ以外のほとんどの場面ではあまり活躍の機会はありません。

それではなぜ4:3の形式のフォーマットが世の中に出回っているかと言えば、それは「昔のフォーマットをなんとなく利用している」から以外の理由はありません。各企業(ないし団体)の謹製のフォーマットが更新されていないという、それだけの理由であることがほとんどでしょう。せめてA4、可能なら16:9に統一してほしいものです。

最後に、各規格がどれだけ大きさが違うのかを以下に示します。

思ったよりも規格は違いますよね?

規格の変え方

では、上記のような資料をパワーポイント内において、どう規格を変えればよいのかを記載します。

まず前提として、「スライドが出来上がった段階」での変更は全くおすすめしません。上述の通り、強引に大きさを変更しても余白が生まれるだけですし、またせっかく揃えた文字の大きさも妙なものに変わってしまいます。1枚1枚スライドを大きさに合わせたものに修正するならあとからでも構いませんが、膨大かつ無意味な労力がかかるだけです。

ということで、スライド作成前に変更する方法を以下に示します。と言っても、簡単です。

上のように、リボンから、「デザイン」→「スライドのサイズ」(右のほうにあるコマンド)→「ユーザー設定のスライドサイズ」と変更するだけです。その際に、

こういった画面がでます。これは上記の通り「最大化」と「サイズに合わせて調整」の選択肢が出ますが、どちらを選んでもスライドは崩壊します。しいて言えば「サイズに合わせて調整」はスライドの枠内に収まるようになりますが、いずれにせよ見た目は余白がたっぷり余ったりしてかなり残念な感じになります。だからこそ、スライドを作り始める前に大きさを変更してください。

まとめ

とにかく、トレンドは16:9の大きさです(パワーポイント上でもデフォルトの設定は16:9のはず)。パワポ研のフォーマットも多くはその16:9のものに準拠しています。一方で、やむを得ない事情(印刷のみでプレゼンするなど)でA4を使うこともあるでしょう。その場合は、資料作成の初手で様式を変更してください。そして4:3は化石的なフォーマットなので、なるべく使わないこと。

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