「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」のパワポ資料を解説します
みなさんこんにちは。
資料デザインのリサーチや分析に取り組むパワーポイントのスペシャリスト、パワポ研です。
今回は、内閣府の男女共同参画局が主催する「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」で発表されたパワポ資料があまりに面白い内容であったため、それぞれのスライドについて紹介していきます。一見するとあまり美しくないスライドのように見えますが、今回のようにメッセージが極めて明確で強いインパクトがある場合は、このようなデザインでも及第点であると言えるでしょう。
また、内閣府の公式ページに掲載されている資料なので、官公庁的にもこのデザインを許容しているというところも、一つのポイントかもしれませんね。
「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」とは一体何なのか?
スライドの紹介に入る前に、「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」とは何かということを一応確認しておきます。
内閣府のwebサイトには以下のような記載があります。
要は「結婚」と「家族」のあり方の変化について、データ等のエビデンスを用いて明らかにすることで、寿命が長寿化する我が国の課題を洗い出し、然るべき対策を考えようという研究会のようです。
令和3年5月18日に第一回の研究会を開催以来、おおよそ月1回のペースで会合を開いており、今回紹介する資料は令和4年4月7日に開催された第11回会合の「小林構成員によるプレゼンテーション」というものになります。
表紙、自己紹介
なかなかインパクトのある表紙です。基本的には黒い手書き調のフォントを使ってベタ書きしているだけなのですが、小林教授の写真が間に入ることにより、文字のインパクトが増しています。
タイトルのキャッチーさと、教授の真面目そうな感じのコントラストが効いてる部分もあるため、そちらに関しては基本的には真似できないですね。
すごい経歴です。学歴もさることながら、研究テーマとそのアプローチが非常に実社会に近いもので興味深いですね。
著書◯◯、××などと細かく書かずに、表紙の写真のみ並べることでスペースに余裕ができ、文字と画像のバランスも良くなります。画像の縦の幅を揃え、画像同士の距離も一定にしているところなどは基本に忠実で好感度が持てますね。
グラフ
1,2枚目と3枚目のグラフのフォーマットが異なり、個別のグラフもそこまで完成度は高くないのですが、最低限「青」「緑」「赤」の並びが揃っているため、直感的に理解できます。また、メッセージがあまりに強烈なので、グラフはおまけ程度の位置付けで良いと考えられます。
こういったインパクトのあるメッセージは、一般にパワポでよく使われるフォントよりも、このような手書き調の極太フォントの方が相性が良さそうですね。
接続詞を冒頭に持ってくる
これもなかなか企業パワポでは見られないパターンですが、「なお」「ただし」「すると」などの接続詞をタイトルの部分に記載し、前のスライドとの関連性を明確にしています。これをすることによって、読み手は紙芝居をめくるような感覚でスライドを読むことができます。
今回のように論点が明確かつ単純で、読み手の関心を惹きやすいストーリーになっている場合は、有効な手法だと言えるでしょう。
おまけ
本資料には割と血も涙もないようなメッセージがたくさんあったため、その一部を紹介しておきます。
何事にも例外はあるため、あまり深刻に受け止めすぎず、そんなものかと軽く受け流す姿勢も必要かもしれませんね、、
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