【知っておきたい】スライド共有サービス3選
みなさんこんにちは。
資料デザインのリサーチや分析に取り組むパワーポイントのスペシャリスト、パワポ研です。
今回は、スライド「共有サービス」をテーマに、それぞれのサービスの機能や特徴を紹介していきます。スライド共有サービスとは、読んで字の如く、スライドをオンラインにアップロードしてシェアするサービスですが、単純にこの目的だけで利用している人はそれほど多くないと思われます。共有以外のサービスの利用動機としては以下の二つが考えられます。
①スライドのデザイン研究
pinterestなどの、主にデザイナーが活用しているデザイン研究サイトだと、バナーやフライヤーのデザインが主流で、あまりPowerpointのデザインは掲載されていません。そのため、パワポ研でもしばしば、スライドに特化したサービスを利用し、パワポ形式のデザインの研究を行っています。
②マーケティング、ブランディング
逆にスライドをアップする側のメリットとして、「それなりにPVのある媒体に自分のスライドを露出させられる」ことが挙げられます。自社商品の紹介や、会社の実績をまとめたスライドを公開しておくことで、ふとしたきっけで外部の人が会社や商品を知り、それが商談に繋がる可能性があります。また、①で参照されるような質の高いパワポであれば、それがテンプレート的な形で広く流布され、結果的に会社のブランディングになるという可能性も考えられます。
以上を踏まえた上で、各サービスを見ていきましょう。
SlideShare
2006年にサービスが開始されて以来、1800万以上のコンテンツがアップロードされている世界最大級のスライド共有サービスです。公式サイトによると、毎月8000万人がこのサイトを閲覧しているようです。
以前はビジネスマン向けのSNSサービスを開発している「LinkedIn」が運営していたのですが、2020年9月に書籍や音楽などのサブスクリプションサービスを運営する「Scribd」が買収しました。
サイトの構成は非常に単純で、SlideShareが設定したカテゴリーを選ぶと、そのカテゴリーに投稿されたスライド一覧ページにアクセスすることができます。また、それぞれのスライドには閲覧数が表示されているため、そのスライドが世界中でどの程度見られているかを確認することができます。
カテゴリーページ (今回はデザインを選択)では、さらにドキュメントタイプと言語を指定することができるのですが、日本語のスライドがほとんど存在しないので、あまり利用価値はないです。(デザインカテゴリでは、日本語のスライドは0でした、、)
そのため使い方としては「明確に指定できる英語のキーワードがあり、その関連スライドを探す」あるいは「アクセス数の多いスライドから、デザインやストーリー作成のコツを学ぶ」というパターンがおすすめです。
Speaker Deck
機能的には、上記で解説したSlideShareとほぼ同じサービスです。文字検索もしくはカテゴリー検索でスライド一覧画面を表示させ、気になるスライドを探すという流れや、スライドの閲覧数が表示されるという部分は全く変わりません。
SlideShareと異なるのは、日本語のスライドがかなりの割合で表示されることです。特に設定などを行わなくても、カテゴリーによっては8割以上日本語の資料が表示されます。これはSlideShareでは見られなかった大きなメリットであり、多くの企業にとってはそのまま参考にできるスライドが見つかる可能性が高いと言えるでしょう。
もう一点、Slideshareと異なる点があるとすれば、それは有料プランの設定です。無料でも十分便利なのですが、月額8ドルもしくは年額80ドルを支払えば、以下の機能が追加で解放されるようです。
・スライドの非公開もしくはパスワード設定
・無制限のアップロード
・アップロード日時の指定
・ダウンロード制限
・Proバッジの獲得
・広告の非表示
相当なヘビーユーザーでない限り、Proプランへの課金は不要かと思いますが、従来の「シェアサービス」目的でフル活用したい方はProプランを検討してみても良いかもしれません。
Docswell
日本のエンジニアの方が、以下のようなモチベーションで開発したスライド共有サービスです。
・SlideShareが親会社をころころ変えるわりに中身が進化してなくてやる気ない
・SpeakerDeckが日本語のファイルをアップするとSlugを勝手に中国語読みにする
・なんか個人サービス作りたい
(原文まま)
SlideShare、Speaker Deckを意識して開発されているため、基本的な機能はほとんど変わりません。カテゴリーの設定がない代わりに、ユーザーが独自でつけたタグでソートするという形になっております。
2021年にローンチされた新しいサービスであるため、それほど閲覧できるスライド数は多くありませんが、ほぼ全てのスライドが日本語であるため、日本語スライドの勉強という観点で見れば、すでにSlideShareよりも有用である可能性はあります。
今後、新しい機能が追加される可能性もあるため、動向は要チェックです。
SlideShare vs Speaker Deck
今回はプラットフォームにアップロードされているスライドの特徴をメインについて解説してきましたが、実際にアップロードする際の手順や機能がSlideShareとSpeaker Deckでは微妙に異なります。これらの比較については、丁寧に解説している記事があったため、そちらをご参照ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最近はSlideshareサービスよりも、ブラウザ上でテンプレートからスライドを作成できるデザインツールの方が注目されている印象ですが、インハウスのデザイナーが作ったテンプレートよりも、実際のユーザーが作ったスライドを見た方がより具体的なイメージが湧くことも事実です。また、スライドを公にすることがモチベーションにつながる場合もあります。本稿がそのようなポジティブな循環のきっかけになれば幸いです。
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