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My music history 2

高校入学

さて、音楽科の高校に無事、入学できて、私の本格的なmusic lifeがスタートする事になった。
どんな授業があるのかというと、普通科と同じ一般教養の他に、音楽史、音楽理論、ソルフェージュ、聴音、声楽、副楽器、そしてピアノ実技。

中学の時に吹奏楽部で、ホルンを吹いていたので、副楽器はいけるが、後は本当に何をするのかさっぱりわからない状況だった。
音楽史。クラシックにほぼ触れてこなかった私は、モーツァルトやベートーベンなど音楽をやってない人でも知っている程度の事しか知らず、しかも、彼らの半生など中学の音楽の授業でやったことくらいの知識しかなかった。

音楽理論。これもまた、そんなこと考えながら音楽をしたことがなかった。ただ、コードはかなり理解していたのでそこが助けになるかもとは感じた。

ソルフェージュ。なんじゃそれ。初めての授業でいきなり楽譜が配られ、先生が「はい、歌ってみましょう」
「は?曲知りませんやん」
そう、楽譜を見て、どんな曲か音を取れないといけないということ。そして、声に出せないといけないということなんだ。

聴音。先生がピアノでまずドの音(基準となる音)を弾いてくれる。その後、8小節程度の曲を通して一度弾いた後、2小節ごとに3回ずつ弾いてくれる。それを楽譜に起こす訓練。その際、楽器は使ってはいけない。頼りは自分の音感。耳コピはやっていたけど、常に楽器で確認しながらだったからなぁ。

声楽。オペラ歌手のような発声法で歌う歌い方。音程を正しく、いい声で、表情豊かに歌う。しかも、イタリア語やドイツ語で。
鼻歌ぐらいしか普段歌ってないし...

そして、メインのピアノ実技。
曲を弾くだけでは無い。指のウォーミングアップのHANON、指のトレーニング曲集ツェルニー、メロディと伴奏という形ではないいくつかのメロディが重なり合ってできているバッハ小品集や2声や3声。そして、ソナタなどの曲集。
一度に、4冊ものテキストを、毎週練習していかなくてはならない。

これは、えらいことです。
もちろん、本職の(?)エレクトーンは続けます。コンクールでは、いつも賞を取る常連にまでなっていたし、まず、単純に楽しかった。JAZZやFUSION、BLUES、曲を作ったり、自由にアレンジしたり。
そして、せっかく3年間続けた吹奏楽もやりたい。
これは、大忙しの日々が待ち受けていることは間違いなかった。

でも、大好きな音楽漬けの日々が始まるのかと思うと、それはもうワクワクでしかなかった。

一通り、どんなことを勉強するのかわかったというのが4月の終わり。ソルフェージュや聴音はレベル別にA B C Dの4クラスに分けられる。
そんな勉強したことがなかった私は予想通り、Dクラススタート。

ソルフェージュでは、コールユーブンゲンという教則本でドの音程を嫌でも叩き込まれ、それを基準に一つずつ音程が上がったり下がったりする感覚をしっかり練習することによって、聴音にもそれは生かされ、一年生の終わりには、両方ともBクラスまで上がった。

声楽も腹式呼吸を気分が悪くなるくらいまで練習させられ、体をリラックスさせ、喉を広げ、口をできるだけ大きく開け、体を共鳴板のようにして声を出す。オペラ歌手にでもなったつもりで。
イタリア語は、ほぼローマ字読みという感覚で、意味も文法もわからず、Rは巻き舌でということだけを教えられ、歌った。
なぜか褒められた。
小さい頃から、体育の成績はほぼ5だったので、体を使った飲み込みは早かったのかな?

音楽理論は、コードを理解していると難なく理解できた。ピアノのレッスンのみを受けてきた子達はここが苦手らしく、この科目は余裕でクラス1番の成績を取ることができた。

さて、問題の肝心のピアノ実技。
受験で弾いた曲を弾いた。
今まで、どんなレッスン受けてきたの?
先生にはバレバレだった。
エレクトーンを小6から始めて、音楽が大好きになって、中3の夏休みから大慌てでピアノを始めたと話した。

それでこの曲を最後まで弾けたということはすごいし、根性はあると認める。でも、基本が全く出来てない。かといって、音楽科に入ってバイエルからやるわけにはいかない。きついと思うけど、超スピードで基礎からやる。1学期の実技試験の最低レベルにはなんとしても追いついてもらわないと困る。
ハノン、ツェルニー30番、バッハの小品集、ソナチネ
1日に最低3〜4時間は弾いてと言われた。「は、はい…」

一方、クラブ活動。
ホルンを中学で3年間やってきた経験者として、結構喜ばれて入部した。
しかし、こちらも、考えてみればちゃんと基礎から教えてもらったわけではなくなんとなくでやってたのが露呈した。一年上の先輩に、何やってきた?と言われる始末。
しかも、ここの吹奏楽部は、座って演奏することはメインではなかった。なんと、マーチングでコンテストに出ているバンドだった。

                                   続く

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