ビザ申請に問題が発生するとき

ケースオフィサー

ニュージーランドのビザを申請すると、各申請に対して審査を行うケースオフィサーがつきます。
その後、申請に関してのやりとりはメールで行われることが一般的です。
もちろん電話もあるのですが、メールのやり取りが多いのは、
1. お互いの誤解やミスを軽減するため
2. コミュニケーションの記録を残すため
という理由があります。
これによりお互いの誤解やコミュニケーションミスから引き起こされる問題を回避することが出来ます。
ケースオフィサーと電話で話し合いをした場合も、電話内容を再度メールにて記録に残すと、いざというときにとても役に立ちます。

審査と規定

審査は全てイミグレーションの規定に沿って行われます。
例えば、レジデンスクラスビザ(俗に言われる永住権)の英語力の場合はこんな感じです。

SM4.5 Minimum standard of English language for principal applicants

Applications under the Skilled Migrant Category must be declined if the principal applicant has not met the minimum standard of English.
Principal applicants under the Skilled Migrant Category meet the minimum standard of English if they provide acceptable English language test results no more than two years old at the time the application is lodged, as set out at SM4.5.5.
Other evidence that a principal applicant meets the minimum standard of English is:
citizenship of Canada, the Republic of Ireland, the United Kingdom or the United States of America, provided the applicant has spent at least five years in work or education in one or more of those countries or Australia or New Zealand; or
a recognised qualification (SM8) comparable to a New Zealand level 7 bachelor’s degree and gained in Australia, Canada, New Zealand, the Republic of Ireland, the United Kingdom or the United States of America as a result of study undertaken for at least two academic years in one or more of those countries; or
a recognised qualification (SM8) comparable to a New Zealand qualification at level 8 or above and gained in Australia, Canada, New Zealand, the Republic of Ireland, the United Kingdom or the United States of America as a result of study undertaken for at least one academic year in one or more of those countries.
In any case, an immigration officer may require a principal applicant to provide an English language test result in terms of paragraph SM4.5 (b). In such cases, the English language test result will be used to determine whether the principal applicant meets the minimum standard of English.

イミグレーションには、様々な状況に対応できるように多くの規定があり、それをしっかり状況に合わせて適用していく知識と経験が求められます。

イミグレーションアドバイザーの役割

イミグレーションアドバイザーは移民法、ビザ規定、そしてビザ問題の専門家で、例外を除いてライセンスを保有する人のみがビザ問題に対応できます。
全てのビザ申請を円滑に進める為の書類準備のサポートやビザ申請だけではなく、イミグレーションへのカバーレターを準備したり、交渉を進めたりするのがイミグレーションアドバイザーです。

ビザの規定を満たすことが出来ない申請(却下になる申請)は申請前に判断し、イミグレーションへの負担を減らすゲートキーパー的な役割もあります。

ケースオフィサーも間違えることがある

ビザ申請で問題になるのが、ケースオフィサーが適用する規定を誤ることです。
もちろん、ケースオフィサーも人間なのでミスを犯します。常に多くのケースを抱えているために、一つのケースに対して避ける時間もそれほど多くはありません。
昨今の申請者の増加と、イミグレーションの経費削減による人員の再配置が原因でケースオフィサーにも負担がかかっているのも事実です。

従って、場合によっては適用する規定を誤ることもあり、存在しない書類や特別なケースに対して通常の規定を適用してしまうこともあります。
このような時、申請者がそのことに気づくことが出来れば交渉に持ち込めますが気づかない場合、誤った規定を基にビザの発行が却下されてしまうこともあります。
この問題を解決するのもイミグレーションアドバイザーの仕事なのです。

イミグレーションアドバイザーが必要なケース

アドバイザーを利用せずに個人で申請交渉を進める際に問題になるのが、ケースオフィサーが聞く耳を持たないケースです。
ケースオフィサーによっては、申請者は「素人」という思い込みがあるため、自身の決断やプロセスに対して再考を認めない傾向があります。
結果として申請者に発言権はなく、流れのままに申請が却下されてしまいます。
こういうケースでは、お互いの主張、適用された規定が公平かを判断する、ケースオフィサーと交渉できる立場にあるイミグレーションアドバイザーのような第三者の視点が必要となります。

「ビザは一人で申請して一人前!」

という言葉もありますが、時と場合によっては柔軟に対応できる姿勢が大切です。

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