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大竹伸朗さんとさつまいも
二〇一六年十一月二十日日曜日
曇り
六時ころ授乳で目を覚ます。携帯でいくつかの言葉を眺めて、日記を書いている。
なぜだかどうしてだか、生きている日々の残り時間のことを思った。代用をなくして、好きとやりたいこととだいすきなひとでぎゅうぎゅうにしなくてはと。そっちへもっと向かうために選ばなくては、思わなくては、はじめなくては、と。
結婚式のためにひさびさに揃えた化粧品。赤い紅も背伸びして浮くということもなくなった。朱色のネイルも、きもちをルンとさせる。こういうところから生きるは充ち満ちる。放っておいて埃まみれなんて、パタパタはたきましょ。化粧にしても洋服にしても、わたしという素材の召ませ、どれほどなものか。まだ見ぬ幾重もの顔に出会いたい出会わなくてはと欲が出る。
あの雑誌を改めて、すみずみまで読み返し再生ボタンを押す。ネイルと口紅のある人生を、と。
帽さんの仕事場へ廃材を運ぶのに同行。のんさんは帽さんがふり返るたびににんまり顏でわたしのことをみる。
夜ごはんは、野菜炒め卵とじ(大蒜、生姜、きゃべつ、青梗菜、蕪、玉ねぎ、人参)、冷奴、お鍋のつづき、ごはん。
スーパーの帰り道に話したアイデアのこと、ぼんやりとした不安のことを話したり、のんさんの写真や動画を眺めてふふふと笑う夜。
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