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トナカイはとぶのか

二〇一六年十二月二十四日土曜日

晴れ

録画したクリスマスの約束。初年度(十五年前なのだって!ワオ!)とつづけて三年目くらいまではみていたような気がする。「Automatic」を宇多田ヒカルさんが歌い出した瞬間に(ああ、これだ)と思う。「Automatic」で聞くこのひとのこの声、この抑揚、このうたう癖が、どのうたよりもぴったりとしっくりとじんわりときた。いくつも録画していたけれど、ああこれが聞きたかったのだなあと思う。これがクリスマスらしさのピーク。

夜ごはんは、水口食堂にて。アジフライ、まぐろ刺、ポテトサラダ、肉豆腐、ナポリタン、さばの煮付け、ごはん。

母たちと浅草。賑やかで、ちゃきちゃきなこの町のひとたちには、きょうは毎週ある土曜日であるというようにみえた。


ティッシュ配りをする男性、
着物カップル、
ホテルにトイレを借りに駆け込む男性、
コンビニでレジを打つひと、
肩にたよりなくひっかかるVネックもこもこ肌触りピンクのワンピースとがたいのよいまっくろのイブなカップル、
ちいさな紙袋を手に持ち彼女に席を譲る彼、
お父さんに手を引かれ電車を降りる男の子たち、
背中を丸めてすわる車掌さん、
入館料を何百回と伝えるお姉さん・・・きょうすれ違ったひとたちを思い出す。

帽さんがいて、のんさんがいて、今年はのんびりいっしょに過ごせて、だからきょうがイブとかイブじゃないとかが気にならないんだろうなと思う。

夏のお祭り、花火、クリスマス、帽さんと出会うまえの記憶はあんまりなくて、さみしいきもちが際立っていた。いまより、クリスマスを意識していたかもなあ。

のんさんはいつ知るのか、サンタさん。
メリークリスマス。

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