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日記 一〇二号室

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夜ごはんときもちを記録した日記。 踊る阿呆に、見る阿呆。 踊ってころんでしょげて蹴っ飛ばしてうたって仰いで。 よきもあしきももらったものを消化して、ここに淡々と暮らしを綴る。 ち…
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#呟き収集

すべりこめ、玉手箱

二〇一七年二月四日土曜日 晴れ こどもと、こどもを信じたおとながつくったお祭り。廊下を歩いていると、「六年二組来てくださーい」と看板を持って歩く男の子と女の子とすれ違う。と、すすすーっと「四年二組来てくださーい」と看板を持っている袖の長い黒いトレーナーの男の子が落ち着きなくひとりで宣伝している。階段には、二人でいっしょにダンボールの看板を持って歩く二年生の男の子と女の子。なんにも持たずに「_年_組やってまーす。来てください。(何年何組か忘れてしまった)」とぼそぼそ言いなが

ミス・豆大福

二〇一七年二月二日木曜日 晴れ 洗濯物を干していたら、がぽがぽがぽがぽがぽっと五歩くらいふいに歩いてきて驚いた。「すごいねえ。歩けるんだねえ、のんさん。」と興奮して伝えると、うれしそうにわらってさっそくまた五歩くらい歩く。このごろ、さんぽのときも片手だけ手をつないで歩くときがあったから、準備はちゃくちゃくとすすんでいるのだなあ。 きょうは川沿いをさんぽ。のんさんの手のひらよりずっとおおきな石が埋まっていて、にぎることのできるくらいの石ころが足元にひろがっている。彼女には

青空にぽかりジャイアントコーン

二〇一七年二月一日水曜日 晴れ 公園さんぽの終盤、自転車のコースがあるあたりにのんさんが手を伸ばしたどり着く。コースというのはデッコンボッコンしている土でつくられたコースで、普段趣味のひとが練習していたり、こどもがはしゃいで登ったり下ったりして走っていたりする。 のんさんは仕切りになっている黄色と黒のロープにつかまり満足げにしているところに、小学校四・五年生のおんなのこ二人が自転車に乗って現れた。 黒い洋服を着た肩までの髪の長さのおんなのこと、ポニーテールで早口にたた