ビビりもホラーがお好き

このnoteは2019年に書いた自分のはてなブログを一部加筆修正した再掲載です。

私はビビりである。あらゆる点でビビりであると自負している。

高いところは落ちるんじゃないかと不安になる(これは子どもの時の家族旅行でやたら崖に連行されたのが原因)し、お化け屋敷は6~8割くらい目をつむる(これは子どものときにお化け屋敷で執拗に父親がおどかしてきたのが原因)し、些細な物音でもめっちゃびっくりしてしまう(これは幼少期にリビングでテレビを見たり宿題をする私を、父親が隙あらば突然大きな声を出して驚かせたのが原因)。

ビビりなのでもちろんホラー映画も苦手だ。
加えてグロも苦手でスプラッターもの(SAWシリーズとか)も見れない。臓器が飛び散るやつはマジでダメ。臓器は体内に収まってるのが本来の状態で、何より人の目に触れるようなビジュアルで作られていない。オーソドックスなアクション映画や漫画ですら「ウェッ…」となり、胃が気持ち悪くなる。

※過去のトラウマたち
・レッドクリフ:槍で腹(鎧を着ている)を刺される歩兵
・グラディエーター:思い出したくないぐらいCERO-Z(でも好き)
・キャプテン・アメリカ:戦闘機のプロペラに巻き込まれる兵士
・マグニフィセント・セブン:撃たれすぎてほぼ蜂の巣
・シェイプ・オブ・ウォーター:銃創をえぐられる博士
・金カム



でも、そんなビビりもホラー映画を見てみたい!怖いのもグロいのも分かってるけど見てみたい!!USJのハロウィンで登場する作品を知りたい!!!!したり顔で「おすすめは~~」とか言ってみたい!!!!!!!!!


というわけで、PG12のグロダメビビりでも楽しめた(?)ホラー映画を紹介します。なお、この記事を書くために私は2019年1月頃から約1ヶ月半、「ホラー映画強化期間」と称して、週に1〜2本ペースでホラー映画を鑑賞した。

★ルール
①「夜に」
②「一人で」
③「ボリュームを上げてイヤホンで鑑賞する」


以上の縛りを設けて夜な夜な開催した。ビビリなのに。ここで私が「見れる」と言っている映画は、以上の3点をクリアした作品たちである。ちなみに自分から再生させた中で途中リタイアした作品はない。

では大きく3種類に分けて紹介していく。


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1950年代創成期のSFホラー


SFホラーはその名の通りSF作品にホラー要素があるやつ。50年代に誕生しました。「インディペンデンスデイ」のオリジナル「宇宙戦争(The War of the Worlds、1953年)」が製作されたのもこの時期。

遊星よりの物体X(The Thing from Another Planet、1953年)

植物性火星人との戦い。モノクロ。分かりやすく出現してくれるので、ホラーというよりモンスター映画に近い。

放射能X(THEM!、1954年)

巨大蟻。人は死ぬが、出てくるのが既にお亡くなりになった死体だけなのでグロくない。

怪獣ウラン(X the Unknown、1956年)

泥モンスター。火傷の死体がちょっと出てくるがモノクロなので問題ない。作中のサイレンでノイローゼを起こしそうになった。

戦慄!プルトニウム人間(The Amazing Colossal Man、1957年)

全裸の巨人。グロい死に方をする人がちらほらいるが、描写がリアルじゃないのでいける。脳内でイメージ補正してしまうときつい。

この辺りはグロ描写も少なく問題なく鑑賞できた。これらの公開当時は核実験で放出された放射線が原因で怪獣が登場するというプロットが流行だったようだ。迫りくる怪獣たちが凶暴(?)だが、緊張感の高い演出はほとんどない。効果音もそれほどなので、お祭りパニック映画という方が近いかもしれない。

次。

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Universal Studio Japanのハロウィーン・ホラー・ナイトに関連するホラー

ジョーズ(JAWS、1975年)

思ったより見れた。ちょっと流血が多めの『老人と海』(ヘミングウェイ著)だと思えばいける。ホラー映画というよりはパニックの要素が強い。主人公たちも人食い鮫を殺る気満々なので安心。

13日の金曜日(FRIDAY the 13th、1980年)

チェーンソーにホッケーマスクが有名なジェイソンは出てこなかった。お馴染みの姿になるのは2作目からで、ホッケーマスクも3作目以降の装備らしい。50〜60年代の作品と比べて緊張感の描写が多く、死に方もまあまあグロく猟奇的。何とか鑑賞できた、と言う感じ。2009年版は相当なグロ映画になっているらしい。

エルム街の悪魔(A Nightmare on Elm Street、1984年)

たしかに流血は多い、流血ダメな人は多分しんどいと思う。私もひーひー言いながら、死体から滝のように血が出てくるシーンを見た。でもそれ以外は結構見れる。思ったより分かりやすいところからフレディが出てくる。登場が派手で存在をめっちゃ主張してくれるので心臓も安心。BGMもコミカルなので耐え。

チャイルド・プレイ(CHILD'S PLAY、1988年)

相手がおもちゃの人形なので、動きが制限されてややシュール。ただし顔をハンマーで殴ったり、手足を折ったりとグロめのシーンがあるのでつらい人にはつらい。流血は少なめ。緊張感のある演出も一部分のみ。カルト要素のあるスプラッター。

ターミネーター(The Terminator、1984)

1作目は実はかなりしっかりとしたホラーだった。SFの未知な感じとか不気味さが上手く演出されててとても面白かった。なのに気づいたらアホSFアクションになってた。


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その他有名ホラー作品

エクソシスト(The EXORCIST、1973年)

オカルトホラーというジャンルを確立した作品。悪魔が憑りついているという設定上ショッキングな映像が多い一方で、猟奇的なシーンはあまりない。私の中での恐怖のピークは円盤を再生して作品紹介が終わった後に突然切り替わるメニュー画面だった。

シャイニング(The Shining、1980年)

ポスターが有名な、鬼才スタンリー・キューブリック監督のホラー映画。グロ要素は少なめだが、終始緊張感が高いので本当に怖い。「早く終われ」と思いながら見た作品No.1。カメラワークや効果音に加え、家具の模様に至るまで細心の注意が払われていて完成度の高い作品だった。エルム街は見習ってほしい。

ブラック・スワン(BLACK SWAN、2010年)

ホラー作品らしいけど、そこまでホラーではなかった。でも怖いしちょっと気持ち悪い。どちらかと言うとサイコサスペンススリラー…?


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ということで、ホラー映画強化期間を設定して色々見てきたのだが、個人的に
・カメラワークと効果音が上手く使われている映画は緊張感が高く怖い
・一人の怪人、殺人鬼、モンスターを相手にする作品では多くの場合、主人公が倒しにかかるので耐える
・近年はグロ、キモ描写でビビらせにくる映画が多く、怖いというより生理的な嫌悪で顔を背けたくなる
ということが分かった。

ビビリでも選べば楽しめるホラー映画は見つかる。ただし見てみないと分からないのが大きな問題。そして私にグロ、ホラー耐性がついたわけでもない。が、今まで食わず嫌い状態だったホラー映画の演出の面白さが知れてよかった。

2023年12月追記

悪魔のいけにえ(The Taxes Chain Saw Massacre、1974年)

猟奇殺人犯がモデルのお馴染みのチェンソー×人皮マスク。カメラワーク、音響効果、全てが怖かった。ラストの主人公の絶叫だけが響き続けるシーンはかなり苦痛だが面白かった。

ポルターガイスト(Poltergeist、1982年)

スピルバーグ原案・脚本。ホラー演習よりもスピルバーグとトビー・フーパーの「俺たちこんなすげえ技術が使えるんだぜ!!」アピールで興醒めした。ホラーを名乗るな。

ハムナプトラ(The Mummy、1999年)※USJコラボ歴あり

みんな大好きブレンダン・フレイザー主演。親に虫攻めのシーンがあって気持ち悪いよと言われ続けたが思ったより怖くもぐろくもなかった。

エスター(Orphan、2009年)

とにかく自傷シーンがきついがホラーではないかもということで見れたし面白かった。サイコスリラー。

『死霊館』シリーズ(The Conjuring Universe、2014年)

お馴染み「死霊館」シリーズの超自然ホラー。ホラーなのか?!ギャグだよこんなの。ジェームズワンはホラーよりアクションとった方が良いまである。最終的に自分でも理由がわからないまますっかりハマってしまい、今ではエド・ウォーレンの脱法祓魔術でしかブチ上がれない体になってしまった。

「バイオハザード」シリーズ

ゾンビがグロいのに加えて、レーザーで細切れになるシーンがあると言われてびびっていたが全然見れた。映画なので忖度してくれるネメシスくんloveやね。

ザ・スイッチ(Freaky、2020)

殺人鬼とGEEK女子高校生の中身が入れ替わってしまい、学校が殺戮ショー現場になるやつ。めちゃくちゃグロかったけど、死ぬのは嫌なやつばっかりだったのでok。

ウィリーズ・ワンダーランド(2021)

どっちが悪役というか殺人鬼なのかと言われると、主人公的な子がドン引きしてたレベルでニコラスケイジさんがそちらだった。シュールな笑いが面白くとても楽しめた。

ゲット・アウト(GET OUT、2017)

間違いなくホラー&ホラーでビビりながら見たけど後半に向かうにつれてサスペンス要素が強くなって見れた気がする。

インビジブル(Hollow Man、2000)

基本的にびっくり演出がなく、どこから主人公が襲ってくるか丸見えなので怖くなかったが、ナチュラルにレイプする主人公に怒りが込み上げた。

改めて見ると、『スピーシーズ(1995)』とか『ミスト』も見ましたが、SFホラーってよっぽど頑張って作らないとなかなかホラー演出が難しいんですね…。あと映画記録アプリのホラージャンル判定も当てにならないので己で確かめるしかない。あと結局生きてる人間が1番怖いですね、『エンドオブ』シリーズのマイク・バニングとか、『タッカーとデイル』とか、ジョン・ランボーと、ステイサムとか。

ビビリでもいけそうな有名映画もいくつか追加で見つけた。
・サイコ(Psycho、1960年):サイコホラーの元祖らしい。
・ローズマリーの赤ちゃん(Rosemary's Baby、1976年):直接的な恐怖映像が一切ないらしい。
・キャリー(Carrie、1976年):アカデミー賞ノミネート作品。
・ゾンビ(Dawn of the Dead、1978年):ゾンビ映画の原点。
・ハロウィン(Halloween、1978年):スプラッターの火付け役らしい。殺人犯のブギーマンの能力が人間離れしているらしく若干ギャグの予感。ゲーム「デッドバイデイライト」のお陰で何となくどんな怖さか分かっているのが救い。
・死霊のはらわた(The Evil Dead、1981年):グロ描写が多すぎるサム・ライミのホラー。あまりの怖さに笑いが止まらないという怪現象が気になる。
・パラノーマル・アクティビティ(Paranormal Activity、2007年):超常現象系らしい。いけるか?

おまけ:本気で無理だったホラー映画


遊星からの物体X/ファーストコンタクト(The THING、2011年)

1953年のは見れたからと油断してたらやられた。ちゃんとSAN値の高いグロ臓器エイリアンホラーだった、だめです。でも最後まで見た。

トーク・トゥー・ミー(Talk to Me、2023年)

みんなが面白いというのでわざわざ劇場に行ったが本当にダメだった。あまりのグロさに耐えられず残り30分のところで離脱。A24のホラーをもう二度と手を出さない(トークトゥーミーだけに)。

ロードキラー(JOY RIDE、2001)

ポールウォーカーが主演だった。深夜にやってたのを何となく録画して再生したらダメだったので見るのをやめた。車を運転してたら変なラジオを受信してしまい、ラジオDJ猟奇殺人機さんにトレーラーで追いかけられ続ける話。精神攻撃が多かった記憶。

武器人間(FRANKENSTEIN'S ARMY、2013)

改造された兵士たちが本当に可哀想&グロでやばかった。普通に腸が出てた気がする。その割に一応半分まで見た記憶がある、何で途中で止めたかはあんまり覚えてないがそういうことなのかもしれない。

ライフ(LIFE、2017)

興味本位で再生して本当に後悔して20分も経たず見るのをやめた1本。分かって見たつもりだったけど、作中のパイロットも興味本位でヒトデみたいな未確認生命体がぶち込まれている謎のプラケースに指突っ込んでメタメタになってたので、やはり人間興味本位と怖いもの見たさだけで行動してはいけないことを実感した。

そういえばホラーはスペインが相当やばいと聞いたことがある。「とり小屋」「うま小屋」だったかな?「永遠の子どもたち」も人気(?)らしい。心臓に毛が生えてる系の勇者は自己責任で観賞してみてください。トラウマになると嫌なので私に感想は教えないでください。


ホラー映画、怖いけど面白いかもしれない 。

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