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四人展に寄せて

2022.12.9-11でデザフェスギャラリーにて親友達と四人展を開催しました。
気持ちの新しいうちに、思ったことを綴ります。

キョコちゃん、水玉ちゃんは普段から音楽や絵をやっているけれど、私はこれまで自分の表現というものをどこかに発表したことはありませんでした。
実は、表現することにコンプレックスがあったのです。
昔からクラシックピアノをやっていて、誰かの作った曲を上手に弾くことは得意でした。
誰かが作った何か、既にあるものをそのまま表現することはできても、0から1を作るとか、無から有を作るとか、そういうことは出来ませんでした。
出来ないというか、上手に出来ないというか、出来ないと思い込んでいたというか、とにかく出来ませんでした。
ピアノで級を取ることになって、初見演奏や聴音は得意なのに、モチーフ即興が苦手。
型を教えてもらって、そのセオリー通りに曲らしきものは出来ても、ただ型に合ってるだけで面白味がない。
初見演奏ができなくても、聴音ができなくても、上手に演奏できなくても、即興演奏や曲を作れる子の方がずっとすごい。
「かりんちゃんはピアノが上手ね」と言われても、「そりゃ誰かが素晴らしい曲を作ってくれましたからね」という気持ちしかありませんでした(嬉しかったは嬉しかったですが)。

そんな訳で、誘われた時は「一体何をすれば…」という気持ちだったのです。
ただ、昔から写真を撮ったら見たりするのは好きで、メンバーの中に写真を撮る人がいなかったのでちょうど良いかな、と思い写真を撮ることにしました。
みんなでテーマを決めても何をして良いかわからなくて、正解なんてないのに正解を探しているようで、私が何か正しいものに囚われているのだなぁと思ったりもしました。
私は午後3時、15:00をテーマにすることになり、おやつの時間だなぁとか、せっかくなら大好きな親友達とおやつを食べながら写真撮ろうかとか色々考えましたが、あまりしっくりこず…
そんな時にフライヤー的なものに使うチェキをラブホ女子会しながら撮った時、チェキって面白いなぁと思い、チェキで撮った世界をiPhoneで撮ってみようかな、と思ったのです。
だから機材もチェキとiPhone13proという何でもない組み合わせ。
キョコちゃんや水玉ちゃんが粛々と準備を進めてくれる中、こんな大事になっちゃって、それなのに私の作品・表現はこんなので良いのか、と申し訳ない気持ちもあったくらいでした。

ついに当日を迎えて設営をしているときも、みんなの作品は、表現は素晴らしいのに私は…と思っていました。
私と同じく普段創作をしていないアカネちゃんのアクセサリーは「売らないの!?」というクオリティだし、普段から創作している2人の作品は当然素敵。
そんな中に私の写真があるのは何だか恥ずかしいような気持ちですらありました。
しかし、当然ながらご来場くださる方は私のバックグラウンドなんてご存知ないので、初めてちゃんと写真を撮ったとか、普段創作してないというと皆さんとても驚いてくれて、私の方がびっくりしました。
だんだんと他の3人の素晴らしい作品と並んでいても違和感ないのかな?と思えるようになってきました。
私の写真を見て「いいね」とか「可愛いね」と言ってくださる方がいたり、普段写真を撮られている方から褒めていただいたりするうち、私にも表現ができるのかも、と思えるようになってきました。
日頃、自分のことは自分が一番よくわかっていないよなぁと思っているのですが、私の一面を見つけてもらえたような気持ちで嬉しくなりました。
最後には、たくさんの方に見ていただけて良かったな、楽しかったな、と思えました。
人との関わりの中でしか人は成長できないものですね。

というようなことを帰宅してお風呂に入りながら思い至り、ずっと苦手だと思っていた表現をできる自分に気付いて嬉しくなって泣きました。
最近涙腺がバグってかなりセンシティブになっているようで、ちょっとしたことですぐ泣いてしまうのです。
展示をするかはわかりませんが、写真は撮っていたいなと思います。
ご来場いただいた方はもちろんのこと、誘ってくれたキョコちゃん、水玉ちゃん、撮影に付き合ってくれたアカネちゃんには心から感謝しています。
3日間、初めてのことだらけで走り抜けたので、ゆっくり休みます。

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