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リモートで家を建てる。会えない時代の新築デザイン

 2022年に故郷の新潟県南魚沼市へ移住します。

 妻の実家を建て替えますが、やっと実施設計が固まりました。ここまでの振り返りとともに、会えない時代、行けない時代にどのように家つくりを進めるのか。今回は、リモートでも問題なく設計までは進行できる、そんなお話をしたいと思います。

建築士をネットで募集

 私の家つくりの旅は2019年6月に豊洲の住宅展示場に行くことから始まりましたが、設計担当が決まったのが2020年9月と、そこまでに1年3か月もかかりました。納得のいくパートナーに出会えるまでの経緯は過去にこちらで書きました。

 最終的に、建築士をマッチングするサイトで募集をかけ、一級建築士・堤由匡さんに出会うことができました。広島在住の建築家です。というわけで、私の家づくりは、そもそもオンラインでパートナーをきめ、建築現場=新潟、現住所=東京、建築家=広島と、リモートを前提にしなければ進まない環境でスタートしたのでした。

 なお、建築士を紹介してくれるサイトはいくつかありますが、こちらが一番評価が高く信用できそうだったので、活用させていただきました。

建築家紹介センター

 募集をかけたところ、全国から15名ほどの建築士の方から連絡をいただきました。中には自社サイトや建築事例をもっていない怪しい人もいましたが、おおむね地に足を付けたしっかりした方ばかりだったと思います。中でも、デザイン性・提案性・建築ビジョン、そしてスピードと熱意が抜きんでていたのが堤さんでした。


現場視察2回。リアル打ち合わせ2回。のみ。

 この度、やっと実施設計が固まり、あとは工務店からの最終見積もりを待つ状態までこれました。

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 この間、堤さんと東京でリアルに打ち合わせたのは2回、新潟にご一緒したのは2回だけです。

 新潟には、11月に現場視察をしていただいたのと、3月に地元工務店へのオリエンを実施した時でした。

 東京での対面も、設計契約前に最初にいただいたご提案と、4月に別件で上京された時にリアルにお会いした2回だけです。

 それ以外は、すべてオンラインでやり取りをしました。ZOOMによるリモート会議、メールやLINEがメインツールです。

リモート家づくりの進め方

 堤さんと私たち夫婦の打ち合わせのベースは、週一回のZOOM会議です。ここに合わせてお互い情報や要望を持ち込み、すり合わせていきます。

 堤さんは工務店さんや構造設計事務所とのやり取りをもとに設計図をブラッシュアップさせ、提案してくる。私たちは主に住宅設備関連の都内ショールームへ行き、情報と見積もりを取り込んでは希望をだす、というサイクルです。

 家づくりの確認事項は、細かく多岐に渡るためリアルに越したことはありません。ただ、私はオンラインにあまりストレスに感じませんでした。移動の時間が節約できることは言わずもがな、画面共有で同じ資料を見ながら会話できますし、いちいち出力する手間もありません。また、会議を簡単に録画できますし、デジタルで記録に残るので確認モレが少なくなります。

 また、せこい話ですが、こちらが負担する堤さんの移動費が、かなり少なくなっているのもありがたいことではあります。

リモート家づくりのメリットまとめ

・移動コスト(時間・お金)が少ない

・同じ資料を全員でみながら議論ができ、効率的

・出力が少なくなり、資料の整理が容易

・記録が残ることで確認漏れリスク軽減

リアルでなければならないこと

 リモートで進めることに不安がないわけでもありません。実は工務店決定に向けては、質感や経年劣化を確認するため施工事例を視察したかったのですが、長引くコロナ禍で実行できていません。

 また設備関連も実際に触ってみなければ決められません。これは、主に妻が担当してくれていますが、都内ショールームに合計12回も足を運び、かなり細かくチェックをしています。

 また打ち合わせも、立体模型をみながらは無理ですし、メーカーからの素材サンプルをみながら議論することができないのは、ストレスになります。

 なので、適度にリアルミーティングを組み合わせながら進めることがおススメです。

 そして、これから解体や施工がはじまると、なかなかリモートで完結とはいかなくなります。コロナ状況をみながらですが、オンラインでの施工チェックなど考えていかなければだめかもしれないですね。

 以上、リモートで家づくりを進めてきた経過について書いてきましたがかがでしたでしょうか?設計まではなんとかリモートでいける、ということがご理解いただけたと思います。

 ウッドショック収束の展望が見えず、予算内で家が建てられるのかは最終見積もり次第です。木材価格高騰の危機については先日noteでも書いています。ご参照ください。

 結果的に、値段の高い国産材をメインとした家になりそうですが、これは地産地消や地元林業支援の観点から歓迎すべきことです。
 でもない袖は振れない、背に腹は代えられないのが悩ましいところです。

 またご報告します!

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