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ハリー・ポッター:屋敷僕妖精の強さ

屋敷僕妖精の強さについて。

まず上げられるのは屋敷僕妖精はどこでも姿現し、姿くらましできるという点。
魔法使いが姿現しを使えないホグワーツの敷地内でドビー、クリーチャーは何度も姿現しをしています。
また、姿現しが禁止されている前提で話が進んでいた、ヴォルデモートが金のロケットを置いた洞窟からも、クリーチャーは姿くらましをしています。
これはハーマイオニーやダンブルドアに言わせると、屋敷僕妖精は特殊な魔法が使えるとのことです。
ゴブリンが銀加工に優れていたり、ケンタウロスが未来を読めたりと、魔法界の生き物には魔法使いとは別種の魔法が使えることから、屋敷僕妖精に備わる魔法の一種だと伺えます。

また、2巻終盤でルシウスマルフォイから解放されたドビーは、ハリーに怒って飛びかかる(映画では磔の呪い)マルフォイを吹っ飛ばします。
その後杖を抜いて攻撃しようとするマルフォイを威嚇し、追い払います。
7巻ではあまり強くなさそうに表現されるルシウスですが、腐っても死喰い人。在学中は監督生を務めたことからも魔法力は高いはずです。その怒ったルシウスをすぐに追い払う力を持つドビーは並外れた魔力を持っていることが伺えます。


ここで疑問に思うのは、なぜ屋敷僕妖精の魔力が注目されていないかということです。

例えばハリーが、クリーチャーを連れて歩けばどこにでも付き添い姿現しができるはずです。
また、屋敷僕妖精の軍団を組織すれば相当強い軍隊になるのではないでしょうか?
(ホグワーツにも100人程いますし魔法界全体には相当数いるのではないでしょうか。)

屋敷僕妖精の魔力の高さに気づいている描写があるのはハーマイオニー、ハリー、レギュラスブラック、ダンブルドアですが、これだけ強い魔力があれば今まで研究されたり利用されたりしてもおかしくはないと思います。


仮説として、主人の命令ではないとその強い魔力が活かせないから目立たないという説も考えられます。(自由な屋敷僕妖精ドビーを除く)
しかし、屋敷僕妖精と付き合いの長い主人の中に、屋敷僕妖精の能力の高さに気づく人は長い歴史の中で多々いるでしょうし、その中に闇の魔術に魅了される人がいてもおかしくありません。
屋敷僕妖精の魔力が効率的に使われていない点はやはり疑問が残ります。


また、寿命が有限かつ、有性生殖だった場合、繁殖の機会のほとんどなさそうな屋敷僕妖精は、昔は何十倍もいたはずなので、扱いの雑さから、自然死も相当いそうですが、戦争等に使われて減っていった可能性もあります。
しかしその場合、有用に兵器利用できたなら文献に残っているべきで、秀才のヴォルデモートの目に触れていてもおかしくないはずです。
とはいえ、ニワトコの杖を含む死の秘法や忠誠の術に疎かった辺りから、魔法史に興味はなかった可能性もありますが。

屋敷僕妖精が魔法界で目立たないのはやはり不思議な現象ですね。





※備考 忠誠の術と姿現し

2巻冒頭でドビーがダーズリー家に姿現ししたこと

忠誠の術圏内であるダーズリー家には、家を訪問したダンブルドア、ハグリッド、騎士団員、煙突飛行ネットワークを使用したウィーズリー家、空飛ぶ車で来たウィーズリー家は入れていますが、
ハリーが成人するまでヴォルデモートだけでなく死喰い人も入ってこれなかったことを考えると、敵意を持った人の侵入を防ぐのかもしれません。
ハリーに都合の悪いことを行っていたものの、敵意を持っていたと言いきるのは難しいです。
また、他の人が気軽に訪れていたことからもハリーにかけられた忠誠の術は特殊だったのかもしれません。

しかし、7巻でマルフォイ家から、アーサーウィーズリーが秘密の守り人を務める、忠誠の術圏内のビルの貝殻の家へ、圏内に入ったことのあるロンの案内なしにドビーが一発で姿現しできたことからも屋敷僕妖精は忠誠の術圏内に姿現しできることが伺えます。

グリモードプレイス12番地は、ハリーには秘密の守り人のダンブルドアからの手紙を見なければ見つけることができなかったことからも、忠誠の術は秘密の守り人を介さない限り効果があるはずなので、屋敷僕妖精の姿現しの能力が優れていることがわかります。

もっとも、貝殻の家にはハリーも、ドビーに軌道修正される前は、煙突飛行ネットワーク感覚で姿現ししようとしていていましたが。

この貝殻の家に関しては、忠誠の術圏外(家の敷地外)に姿現ししたところをビルが拾ってくれた可能性はあるので断定はできないので備考にしました。

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