ぽとふの事件簿~残されたサンダルの謎~
とある深夜の出来事だった。仕事が終わった私は、いつものようにスーパーマーケットへ買い物に向かった。
店の駐車場に車を停めて車を降りると、隣の駐車スペースに何か落ちていたのだ。
私はその落ちていた物のそばへ近付くと、なんとそれは
サンダルだったのだ。
なぜだ。なぜなのだ。
深夜のスーパーマーケットの駐車場に、なぜサンダルが落ちているのか。
そこで今回は、なぜここにサンダルが落ちているのか、私なりに考え、いろいろな説を提唱してみようと思う。
少しだけ、お付き合いいただきたい。
まずは、このサンダルを詳しく見てみよう
黒色
恐らく成人男性用
向きが揃ってない
近くに落ち葉
駐車スペース右側
ふむふむ
なるぽと
では、私が今からいくつかの説を提唱しようと思う。
説その1
嫌われチャラ男の武勇伝
チャラ男のシンゴは、友人たち数人とドライブに来ていた。
運転席の後ろに座っていたシンゴは
「喉乾いた。さげぽよ。あっ、店あんじゃん。あげぽよ。リプトンのミルクティーでも買わね?紙パックジャスティス。」
と騒ぎ出し、スーパーへと向かわせた。
店に入って行ったのはシンゴだけだった。
残りのメンバーは、車の中で待機し、シンゴの悪口を言っていた。
数分後、店から戻って来たシンゴが車のドアを開けようとした瞬間、車が急発進した。
シンゴは驚いて履いていたサンダルの右足が脱げてしまったが、車に追いつこうとした。そして、左足で力を入れ、車の上に飛び乗った。そのとき、左足のサンダルが脱げてしまったが、シンゴはそのまま車の上に乗ったままで、夜の街に消えていった。
その後、この話は、シンゴの武勇伝として語り継がれる。
説その2
小さくされてしまった高校生
男子高校生シンイチは、ガールフレンドとのデートの帰り、たまたま立ち寄ったスーパーで黒い組織の闇取引を目撃してしまう。
その口封じのため、シンイチは毒薬であるアポトキシンを飲まされてしまう。
薬の副作用で、シンイチの体は小さくなってしまった。
小さくなったシンイチは、それまで履いていたサンダルを脱ぎ捨て、裸足で去って行く。
そして呟くのだった。
「バーロー。」
説その3
青い青いこの地球に
仕事をクビになり無職になったアズミは、同棲していた彼氏から別れを切り出され、パニックになり彼氏のサンダルを履いて部屋を出て行ってしまう。
アズミは死ぬことを決意し、クビになった職場の駐車場に無造作にサンダルを脱ぎ捨て、車に撥ねられようと、すぐ側の国道へ向かった。
車が近付くとアズミは道に飛び出した。しかし車は寸前で停まり、中から人が出てきてこう言った。
「俺が悪かった。一緒に帰ろう。」
よく見ると、それはアズミの彼氏だった。
アズミは泣きながら彼氏と抱き合い、一緒に車で去っていった。
その後、めちゃくちゃセッ〇スした。
説その4
明日天気になぁれ
気象予報士アマタツは、最近スランプに陥っていた。
天気図すら読めなくなったアマタツは、やけくそになり、履いていたサンダルを飛ばして天気を予想することにした。
そして飛ばしたサンダルを見てこう言った。
「明日は全国的に晴れるでしょう。」
説その5
あつまれ!夜中のスーパー
金の亡者で知られる狸のタヌキチは、無人島を離れ住宅街のスーパーへと向かっただなも。
しかし狸のままじゃ怪しまれると思ったタヌキチは、人間に変身することにしたんだなも。
葉っぱを頭に付けて、いざ変身!
と思ったら、何故かサンダルに変身しちゃっただなも。
葉っぱも枯れちゃっただなも。
みんなも、変身するときは気をつけてちょーだいね!
いかがだっただろうか。
これが私の考えたいくつかの説である。
だんだん投げやりになってしまったことは言うまでもない。
くれぐれも忘れ物には注意してくれ!
それではこの辺で
じっちゃんの名にかけて!
真実はいつも一つ!
古畑任三郎でした。