20年もののいぼ痔を取った話
「病垂れ」に「寺」と書いて「痔」。痔を患えば、他人に口外することのないまま、ついぞ寺(墓=死)までひっそりともっていく病だから「痔」という漢字なのだ。と思っていたが、少し違うようだ。
「寺」は「峙つ(そばだつ)」を表し、「じっととどまる」「動かない」を意味するらしい。肛門付近に「とどまる」病なので「痔」という漢字なのだそうだ。大辞林で「そばだつ」を引くと、山などが他より一際高くそびえる、という意味だとしていた。なるほど。いぼ痔は、まさに尻という名の山脈に峙つ山の頂といえよう