クライングウルフ戦

 シャドーモセス島には強い雪が降っている。MGS1のときには日は落ちていて、それは孤島感を演出していて、侵入することを拒む要塞感があった。でも、今回は昼のシャドーモセスである。昼の雪は、視界を遮るのに十分だった。

 月光が雪で隠れていて、急に現れる。遠くの敵が見えずに、スネークアイの赤外線モードを使う。ステージは確実にレベルアップしている。だが、僕もそれなりにレベルアップしているので、見つからないように、見つかったとしても、何らかの対処ができるようになっている。

 ゲームが転調したということは、おそらくゲームは折り返しに来ている。BB部隊が4人いることからも、ゲームの進行の具合を知ることができる。2人倒したから、半分くらいかな、とか。なので、このBB部隊3人目のクライングウルフを倒せば、おそらくゲームは終盤に近づく。過去の場所に戻る、というのも、序盤ではあまり考えられない。

 クライングウルフは、今までのビーストの中で一番怖い。オクトパスの特技は擬態であったから、あまりスピードはなかった。レイブンは飛んでいるから速かったけど、飛んでいるが故、あまり近づかずに遠距離からグレネードを撃ってきていた。

 しかし、今回のウルフは、まさに獣のようにドタドタと大地踏みしめながら、走り近づいてくる。それがすごく怖い。照準を合わせなくちゃいけないんだけど、慌ててあらぬ方向を撃ってしまう。その上馬乗りになったりするのだ。ウルフなのに。馬ってあんまり、馬乗りにならないよね。人から見た馬乗りなのかな。どうなんだろう。

 だんだんと、兵士たちの能力が上がってきている気がする。具体的に言うと、耳と目が、良くなってきている気がするのだ。吹雪という環境上、こっちが見つけられていないということもある。しかし、敵をまったく認識できていないのに、気づかれることが多くなった。これからはもっと、慎重にいかなければならないのだろう。

 ウルフは、見つけるのは大変だったけど、これまでの2人よりは柔かった。というか、これまでの2人が堅かった。何か攻撃方法を間違えてるんじゃないだろうか、と思うくらい堅かった。今回は主に、スナイパーライフルを使っていたから、ボスには高火力のもので対応したほうがいいのかもしれない。

 これまでのBBの3人は、マンティスに精神攻撃で操られていたという。そんなことを言われたら、僕は彼女たちを敵だと思えない。まして、境遇がものすごく(あなたが思っているその10倍くらい)かわいそうなのだ。なおさら、彼女たちを敵とは思えない。それを言ってしまうと、メタルギアに純粋な、ゲーム的な、記号としての悪は存在しない。何か理由があって、しょうがなく、正義のカウンターとしての悪と言われる場所に居ざるを得ない。きっと彼らも戦争の被害者なのだろう。戦争を始めた人でさえ。

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