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【原神考察】アルハイゼンという男について(ver3.1時点)

 スメールに来て出会ったムキムキ書記官が考察のしがいがあって謎に包まれた生き物すぎたので、3.1更新分まで(まだ世界任務とか終わってないけど)からいろいろ考えを巡らせてみました。
 自分用なので文章がめちゃくちゃな部分はありますが、今ある情報を一つにまとめたいと思って作ったものなのでご容赦ください。

※魔神任務第三章第三幕・四幕ネタバレを含みます。
※NPCとの会話・掲示板でのやり取りなど名前が明らかでないものも”アルハイゼンについて言及しているようだ”と仮定しています。

1.アルハイゼンについての情報(現時点)

アルハイゼン(英:Alhaitham)

  • 草元素・片手剣?(ムービー等でサイフォスの月明かりを持っている)

  • 教令院の書記官

  • 知論派(ハルヴァタット学院属)

役職と年齢感について

魔神任務にて、古代キングデシェレトスカーレットキング文字が読めることに対して

大したことじゃない。すべての若者は、卒業前に少なくとも二十種類の言語を学んでいるはずだろう?

魔神任務第三章四幕・キングデシェレトの祭司の墓にて

などと言及している。これがパイモンの言うように冗談でなければ、おそらく教令院自体はすでに卒業しており、卒業後に書記官として働いていると考えられる。(在学中の学生が書記官という役職に就くとは考えづらい。)

 また後述の同居人とのやり取りの中で酒を買って行ったりしている場面が見られることに加え、

背が高く、酒にも強そうだった。ただ、そいつが自分のために買ったのか、それとも他の人のためだったのかは分からない…

グランドバザール・NPC売り手シェヴァマ

と言及されていることから、見た目的にも酒を飲める年齢であることはほぼ間違いない。
(ただディシアからはセノとまとめて"坊やたち”と言われているので若くはあるはず。もしくはディシアの年齢がもっと…)

学派について

教令院六大学派の生論派、明論派、素論派、知論派、因論派、妙論派のうちの一つ、知論派に属している。

知論派はハルヴァタット学院に属しており、言語と文字を世界の核心や本質として捉えている学派です。
代表色は黒であり、言語学、符文学などの学科があります。
…要するに、古文の解読や、新しい文字の創作をしています。

教令院・NPC学者シト

古代キングデシェレトスカーレットキング文字が読めたのもおそらく知論派であるから、もしくは教令院の言語教育がめちゃくちゃにレベルが高いかのどちらかと思われる。

補足: 魔神任務中に読んでいる本の内容についてパイモンとやり取りがあったが、会話から考えると読んでいた本はおそらく物理学系のもの。教令院の学派で分けると難しい計算をしている明論派や元素反応の研究をしている素論派、駆動装置の研究をする妙論派などの方面の知識ではないだろうか。また、その後の会話で口にした「走光性」は生物学系のもので、教令院の学派で分けると生論派寄りの知識と考えられる。さすが教令院の官員なだけあり専門分野以外の知識も持ち合わせている様子。逆にこれより頭良いリサさんは何者?

他キャラからの言及

Hoyowikiより引用

アルハイゼンには気を付けて。悪党ってわけじゃないけど、いつも極端に理性的でさ、普通の感覚では受け入れられないところが多い。信じられないなら、彼のルームメイトを見てみてよ。いつも風スライムみたいにぷんぷんしてるから。

ティナリ/アルハイゼンについて…

彼は以前、私の手下を探るような真似をしましたの。教令院のやつらは鈍くて、誠実さに欠けていますわ。だから、私はそのリスクを回避することにしたんですの。子分よ、分かっていただけましたかしら?

ドリー/アルハイゼンについて…

俺は、賢すぎるやつとはあまり仲良くしたくない。やつらは自分がすべてをコントロールできると思って、常に危ない橋を渡ろうとするからな。でもまあ、例外もある。アルハイゼンはかなり安定している方だ。あいつは確かに大概の状況をコントロールできるし、さらにそれを好転させる能力も持ってる。

セノ/アルハイゼンについて…

何というか、今まで出会ったどの学者とも違う、不思議な学者さんですね…独自の発想と洞察力をお持ちだと思います。あの鋭さが、アアル村の平和を乱さないといいんですけど…

キャンディス/アルハイゼンについて…

 どのキャラからも「賢いけど普通ではない…」というような印象を持たれている模様。アフマルの目の団員やパイモンからも「気狂い」「変人」と言われるが、言動の端々が鋭くて人を傷つけかねないのは確か。

教令院との関わりについて

 魔神任務第三章第三幕にて、教令院の賢者たちから「神の知識」を見せることを見返りに、金髪の旅人について調査するよう依頼されていたことが発覚。
 しかし、「神の知識」を軽々と報酬として約束した賢者を怪しく思い、「神の知識」の存在を確認できたことから独自に調査を開始、現在に至る。
 セノと同じように教令院から重点的に警戒されている対象であるアルハイゼンは”プロジェクト”の内容については知らないとのこと。

信仰と考え方について

学者なら誰でも、知識の限界を追求しようとするのは当然のこと。しかしあいにく、俺は元から神には興味はないんだ。熱狂的な態度を示すことはどうしたってできない。

しかし新鮮な物事は探求するに値する。それが神と関係あろうがなかろうが、どうだっていい。

魔神任務第三章第四幕

 魔神任務中に何度か口にしている通り、神に対する信仰心は全くない様子。しかし魔神戦争についての知識もあり、キングデシェレトスカーレットキングの地下宮殿に辿り着いた時も興味津々だったことから、本当に知識欲だけがたっぷりある学者、という感じ。

また、魔神任務にて

礼はいい。俺はそういった人情や貸し借りには一切興味がない。

と発言しているが、であればなぜ後述のカーヴェを助けるに至ったのか…3.2以降に期待したい。
 これに加え、魔燐病の病院を調査した際、「困っている人すべてを助けるような途方もなく大きな正義と責任」に関しては否定をしたが、「個人的な好奇心から神の知識に関しての調査を進めること」に関しては肯定している。誰かのために何かをするということはしてくれなさそうだが、アルハイゼン自身の利益となり得るものに関してはちゃんと動いてくれそうな雰囲気。旅人が言ったとおり、仲間にするにはぴったりなのかもしれない。

2.キングデシェレトスカーレットキングとの関係性について

魔神任務第三章四幕のラストで、キングデシェレトスカーレットキングとマハールッカデヴァータに関してのムービーが流される。

マハールッカデヴァータが知識や身体を犠牲にキングデシェレトスカーレットキングがもたらした”禁忌の知識”を根絶し、現在のクラクサナリデビとなったと思われるというストーリームービー。大事なのはもちろんこの神二人の話だけれども…

ムービーに写っていた”禁忌の知識”?
すごく顔のいいアルハイゼン氏

 ムービー中や世界任務での遺跡にも登場するキングデシェレトスカーレットキングのもたらした”禁忌の知識”を表す”目”のようなウニみたいなものがアルハイゼンの目に似ていると話題に。
 原神にしては珍しく同系色でまとめないビビットな色味だが、そう言われるとそう見えてくる。

その他キングデシェレト遺跡とかかわりがありそうなもの

 その他、衣装の胸の模様や腕の装飾、金色に蛍光の水色のカラーリングなど、若干それっぽいものもなくはない…が、スメールだから同じ系統であって他キャラに関してもそのようである可能性もある。

キングデシェレトスカーレットキングの死後の話

 魔神任務中や世界任務中でも、キングデシェレトスカーレットキングの容姿は一度も出てきていない。「王」なだけあって男の神だったとは思われるが…
 ただ、アルハイゼン自体はキングデシェレトスカーレットキングの末裔ではないと思われる。そもそもキャンディスがその立ち位置である上、砂漠の民とは肌の色が違う。
 そのため、もしキングデシェレトスカーレットキングと関係があると考えるのであれば

  1. 、『自己犠牲を選んだ』キングデシェレトスカーレットキングが消滅した際、その何かしらの力が一般人生まれのアルハイゼンに何らかの形で受け継がれた(本人は全くそのことを知らない)

  2. 『自己犠牲を選んだ』キングデシェレトスカーレットキングは消滅したと思われていたが、マハールッカデヴァータと同じようにキングデシェレトスカーレットキングも弱体化して現在のアルハイゼンという姿を取っている(本人がそれを自覚しているかは定かではない)

らへんが有力じゃないかと思う。この辺は3.2以降に期待。だから実装が遅いんだきっと。

追記:魔神任務タイトルについて

 ずっと気になっていたのに書き忘れていたので追記します。今回バージョン3.1で更新された魔神任務のタイトルが「三幕・迷夢と虚幻と欺瞞」「四幕・赤砂の王と三人の巡礼者」であること。
 三幕のタイトルは教令院の隠している秘密についてナヒーダと共に探り、隠された秘密に迫るというストーリーをそのまま表しているように感じられる。しかし、四幕のほうはどうだろうか。
 赤砂の王は名の通りキングデシェレトスカーレットキングであり、巡礼者とは彼の遺跡に踏み込み秘密を解き明かそうとした旅人たち一行のことだと考えていいだろう。では”三人”とは誰か。今回の魔神任務中、砂丘の落下の後にキングデシェレトスカーレットキングの祭司カサーレの墓がある宮殿に入ることになったのは、旅人、パイモン、ディシア、セノ、アルハイゼン、ラフマンの6人。パイモンが人かどうかわからないので旅人とセットで1人とし、ラフマンはNPCなので除外するにしても、どうしても4人はいることになる。旅人は物語の主軸となる主人公なので数に入れず一緒にいる3人のキャラを”三人の巡礼者”と表記しているのか、もしくはこの中に”赤砂の王”が含まれているとしたら…。わざわざ”三人の”と人数を表記したタイトルには何か意図が隠されているのかもしれない。

3.モデルとなった”光学の父”について

イブン・ハイサムという科学者

 一部キャラにはモデルとなった人物(実在・創作問わず)がいるが、アルハイゼンのモデルとなった人物はイブン・アル=ハイサム (Ibn al-Haitham)(965年 - 1040年)と考えられる。

 イラクのバスラで生まれ、バグダードで学び、エジプトのカイロで研究をしていたとされる。数学、天文学、物理学、医学、哲学、音楽学などの学者であり、特に光学理論の研究では大きな貢献をしている。
 イブン・ハイサムの業績として、光の屈折の研究が挙げられる。水や鏡、レンズについての実験を行い、光の屈折や反射の原理を発見した。物が見える現象を解明した最初の科学者でもある。

 

イブン・ハイサムの業績から考えるキングデシェレトスカーレットキングとの関係性

  単に頭の良い学者がモデルとなっている、というだけではなさそうだ。
 キングデシェレトスカーレットキングとの関係性について着目して考えると、その遺跡に出没するプライマル構造体や半永久統制マトリックス、プライマルビームや砂漠の幻影など、“視覚”や”光学”、”透明化”を思わせるような敵・ギミックの出現が多く感じる。実際に、メタマテリアルなどの使用により視覚的に対象を透明化する光学迷彩が一部実現されているように、透明化と光学は密接に関わりがあると言える。
 このことを加味して考えると、キングデシェレトスカーレットキングの遺跡とアルハイゼンは切っても切れない関係だと言えるはず。

4.(追追記)エジプト神話でのモデルについて

  モデルとなった人物について触れたが、次はエジプト神話内でのモデルとなった神について考えてみる。
  現在考えられるモデルとしては

  • セノ……セト・アヌビス

  • ディシア……バステト・セクメト

  • アルハイゼン……トト

  • クラクサナリデビ/マハ―ルッカデヴァータ(ナヒーダ)……セシャト

と考えられる。(エジプト神話の神の数が多いので違う人に当てはまる可能性もアリ)また地名であるソベクオアシスのソベクもエジプト神セベクに由来すると考えられ、スメールにいる動物のフンコロガシや赤鷲、ワニなどもエジプト神話に登場する動物・神の姿と関わりがある。世界任務等で登場する”アアル”も、ゲーム内と同じくエジプト神話内での楽園とされている。
 (クラクサナリデビのモデルとして挙げたセシャトとアルハイゼンのモデルとして挙げたトトはどちらも知恵、書記の神として扱われるが、トトが男、セシャトが女の神のようなのでアルハイゼンのモデルをトト、クラクサナリデビのモデルをセシャトとした。)

エジプト神トトについて

 トト(英:Thoth)トート、テウトとも。知恵の神、書記の守護者などとされる。神々の書記であり、ヒエログリフを開発したことから書記の守護者とされた。トキかヒヒのどちらかの姿で表される。

これを参考にされたキャラ同士の関係性に関わるかは定かではないが、トトとセシャトは父娘、または夫妻として認識されていたようだ。

 文化や言葉について調べてみたが、スメールの要素は古代エジプト、またヒンドゥー教、仏教などが織り交ぜて作られていることが分かった。教令院がある雨林側にはヒンドゥー教や仏教の要素が多く感じられるが、アルハイゼン含めキャラがどういった神と関係性があるかはまだわからない。

余談.同居人カーヴェとの関係について

スメールシティやオルモス港での会話

 まだ実装すらしていないのになぜか同棲している男の話が上がっているので高身長二人組てぇてぇ民としてメモ程度に。カーヴェについて…からアルハイゼンについてを知るんだ…

グランドバザール/NPC売り手シェヴァマ

他キャラからの言及

カーヴェはスメールの有名な建築家で、あのよく目立つアルカサルザライパレスが彼の代表作なんだ。設計・施工当初に、お勧めの観葉植物について相談されたことがある。でもパレスが完成した後、彼はなぜか借金まみれになっちゃってね…今は後輩のアルハイゼンに助けられて、彼の家に居候してるよ。幸運って言うべきか、不運っていうべきか…

ティナリ/カーヴェについて…

大マハマトラが彼を連れて来て、ここで一緒に食事したことがある。食前の果物が運ばれてきた辺りで、彼はあの頑固で理不尽なルームメイトについて話し始めた。口を挟むスキもなかったよ。それであたしたちは、食事が終わるまで笑いを我慢しながら頷くことしかできなかった。はぁ、本当に大変だったよ。

コレイ/カーヴェについて…

私、いつも教令院の人たちを避けているんですの。あの方たちの言う様々な規則は、まるで商売に向いていませんから。まあ、あなたになら言っても問題ないでしょう。実は妙論派には、私と密約を結んだ頭の切れる方がいるんですの。私にはモラがあって、彼らには技術と職人の技がある。さらに私の行商に対しても多くのメリットをもたらしてくれましたわ。ふふっ、大商人であるドリーは、決して損をするような取引はしませんの。

ドリー/ドリー自身について・妙論派

彼は私と手を組んだことのある妙論派の一人ですの。教令院の一部の頑固頭と違って、自分の理想のために戦う人であり、私は彼を尊敬していますわ。だから、裏で彼にたっぷりとモラを貸して、私のアルカサルザライパレスを作ってもらいましたの。心優しいドリーの資金援助がなければ、今のカーヴェはなかったと言えますわね。

ドリー/カーヴェについて…

ティナリやコレイが直接そうと言ったわけじゃないが、二人の目はすべてを物語っていた。俺のジョークより、カーヴェの体験談のほうがずっと面白かったってな。俺の感想?うーん…あんなことで笑ってしまうなんて、逆に面白いとは思うが。

セノ/カーヴェについて…

カーヴェ(英:Kaveh)

  • 結構な酒好き(アルハイゼンが酒を10箱注文している)

  • 妙論派(クシャレワー学院属・建築や駆動装置など総合的な学問)の卒業生

  • アルカサルザライパレス建築後、借金を抱えアルハイゼン宅に居候

     アルカサルザライパレスの建築によって借金を抱えたと考えるとドリーがカーヴェに対して何かしらの策略があったのかもしれないが、ドリーはカフェで喧嘩を繰り広げるカーヴェとアルハイゼンに対してサングマハベイ名義でツケを払ってあげるという一面も見せている。今のところ立場が謎。もしかしたらカーヴェとアルハイゼンをくっつけたかっただけかもしれない。

 アルハイゼンが知論派所属で理性的な文系であるのに対し、現時点の情報ではカーヴェは妙論派所属で感情的な理系と思われる。学派のイメージカラーが知論派が黒で妙論派が白、髪色が銀と金、と対比になっているのもあり、各国いる長身二人組のスメール版はおそらくこの二人と考えてよさそう。

 信仰と考え方についての章で述べたように、アルハイゼンは基本人情や貸し借りといった個人的な助力に対しては興味を示さないようだった。しかし、カーヴェという男に対しては借金まみれの状態の彼に対し寝床を提供し嗜好品の酒の代金まで支払っている。「今やっていることが自分にとって利益があるかどうか」を重要視するようなアルハイゼンが何故明らかに自分だけが損をするような取引を行っているのか、もしくはそこまでしなくてはならないような借りがある先輩なのか、その居候に私たちの知り得ない利益が存在するのか…カーヴェも早く実装しますように。


終わりに

 色々な方面からアルハイゼンという男について考えてみたけれど、まだプレイアブル化しておらず3Ⅾモデルを自分で動かせないことやボイスを聴くことができていない現状ではまだまだ真相に近づくのは難しく、ここまで考えておいて本当に頭がめちゃくちゃいいだけの筋肉ムキムキ書記官でしかなかったという可能性もないわけではない。今回の考察は「今持っている情報から謎に包まれたアルハイゼンという男がなんであるかについて考える」が目的なので、私自身の情報収集不足や勘違いも含まれると思うが、あくまで考察だということで許してほしい。

 今回アルハイゼン含めスメールに関して調べていて感じたのは、「今目に見えていることは本当に真実と言えるだろうか?」という問いだ。子供のような見た目となりぞんざいに扱われる元マハールッカデヴァータ、透明化して見えなくなる敵、近づいてみないと見えない壁…。いつかのイベントで散兵も言っていた「星空自体が巨大な嘘」という話に繋がるかは定かではないが、まだまだスメールには私たちがまだ見えていない、何か大きなものが隠されている事は間違いなさそうだと感じた。


 アルハイゼンの実装を心待ちにする同志の役に少しでも立てれば幸いです。

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