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【完全無料】凍結防止剤って何?

明けましておめでとうございます🎉
今年初めての記事は凍結防止剤について。

冬のダートの風物詩、凍結防止剤。
名前は聞いたことあるけど結局何なの?という声もよく聞くのでまとめてみました。

1.凍結防止剤ってなに?
2.凍結防止剤を入れるとどうなるの?
3.狙い方

1.凍結防止剤ってなに?
競馬場で使用されている凍結防止剤の種類までは分かりませんが、一般的な凍結防止剤は塩化カルシウム、や塩化ナトリウムなどの塩化物である。化合物名ではわかりにくいと思いますので言い換えると塩や石を細かく粉砕したものだと想像してもらえれば大丈夫です。冬の高速道路などに撒かれている白い粉を見たことありませんか?あれが凍結防止剤です。

凍結しない仕組みも簡単に。化学的には凝固点降下と言われる現象です。水は一般的には0℃以下の温度になると氷になります。ただし、水に何か物質を溶かすと凍る温度が下がる現象です。湖は凍るのに海は凍らないのは海が塩水(水に塩が溶けている)であり、凝固点降下が起こっているからです。凍結防止剤をダートに撒くことで水分が凍る温度を下げられるので馬場が凍結しない。ということです。

2.凍結防止剤を入れるとどうなるの?
凍結防止剤を水に溶かすと粘度が高くなります。砂の表面に粘度の高い液体があることで力のいる馬場になります。凍結防止剤の影響は3種類に分けて考えれば良いでしょう。

・パサパサの良馬場
 これは凍結防止剤の影響はあまり気にしなくて良いです。良馬場でダートの含水率が少ないときは凍結防止剤が必要ないからです。仮に凍結防止剤を散布したとしても使用量が少なくて済むのでネバネバしないからです。冬場のパサパサのダートはとても重たくパワーのいる馬場になります(海の砂浜で例えると海から離れた白いところを走るようなものです)。

・雨は止んでいるが水は含んだ稍重〜重馬場
 これが1番凍結防止剤の効果を発揮する状態です。平日に雨が降って水を含んだ状態の上から凍結防止剤を撒きます。そうするとダートの表面には水+凍結防止剤が混ざった状態でネバネバした馬場コンディションになります(水の浮いていない田んぼを走るようなものです)。通常、ダートは良馬場→稍重・重馬場に変わると馬場が締まって走りやすくなります(海の砂浜で例えると海に近い黒いところを走るようなもの)が、凍結防止剤の影響で稍重・重馬場でも走りづらいです(田んぼのようにねばねばしていて脚を取られるため力が必要)。凍結防止剤を使用すると稍重・重馬場でも時計のかかる決着となります。

・雨が降り続いている重〜不良馬場
 これは凍結防止剤の効果はほとんどありません。理由は降り続く雨によって馬場内の凍結防止剤の濃度が下がっていくからです。馬場に含まれる水の凍結防止剤の濃度が高いと粘度が高い(ネバネバする)訳なので、雨が降り続くことで水が供給され続けると凍結防止剤の効果が薄くなって関係なくなるということです。

3.狙い方
ということはどうすれば良いの?ですが、考慮すべき時は雨は止んでいるが水は含んだ稍重〜重馬場の時でしょう。凍結防止剤を撒いていると稍重〜重でも時計がかかる。とりあえずこれだけで大きな情報です。
『稍重だからスピードのあるこの馬』
『重馬場に強いこの馬を買っておこう』といったことが裏目に出る可能性があります。
現代競馬では重馬場に強いなど、馬柱から明らかに判断できればすぐにオッズに反映されます。そこの裏をかくことも一つの手段かもしれませんね。
あとは凍結防止剤に強い血統や、ねばねば馬場が得意な馬をリストアップしておくことも大きな武器になるでしょう。

冬のこの時期にしか使用されないものなので意外と盲点になりがちなファクターです。盲点になるということは勝ちへの近道ですので一度気にしてみてはいかがでしょうか。

今年もよろしくお願いします(*´∀`*)

勇者の剣に加えて役に立つ無料コラムも不定期ですがこちらに書いていきます。2020年の勇者の剣は金杯DAY1/5より配信予定です✨

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