見出し画像

3か月68%上昇 Shockwave Medical (SWAV)ってどんな会社?(最新決算11/9)


医療用機器の会社でShackwave Medicalという企業があります。年初来89%の株価上昇を続け、株価の上昇は加速しています。どのような会社なのか簡単に調べてみました。

年初来の株価はこちら

比較対象
 赤:QQQ
 紫:ARKK
 黄色:QCLN

画像9

正直に言って、医療業界は全くの門外漢なので、会社の理解と個人的感想が的を得ているのか全く分かりません。

もし、詳しい方がいらっしゃいましたらこのノート記事をきっかけに情報交換できると嬉しいです。

=>巻末参照欄に実際に利用されたことのあるお医者様からのコメントがあります。そちらもぜひ参照ください。

事業概要

・本社:サンタクララ、カリフォルニア州
・設立:2009年
・2019年 3月 IPO|
・時価総額:$3.01B

以下モトリーフールの記事から転載
==(引用開始)===========================

ショックウェーブ・メディカルは、今回紹介の医療機器株の中では最も新しくまた最も時価総額が小さい銘柄です。

2009年に設立され、2018年に最初の製品を投入し、今年3月にIPO(新規株式公開)したばかりです。

同社は、血管内砕石装置にフォーカスしています。

超音波衝撃波を使用した砕石技術は、腎臓結石粉砕で30年以上にわたって利用されてきました。

ショックウェーブ・メディカルは、血管内の石灰化プラーク治療に砕石技術を先駆けて導入しました。

ショックウェーブ・メディカルは、末梢動脈疾患市場でシェアを広げ、冠状動脈疾患や大動脈弁狭窄症にも参入する見込みです。

ショックウェーブ・メディカルは、カバー可能な市場規模を年間約60億ドルと見積もっています。

しかし、他の銘柄と異なり、ショックウェーブはまだ赤字状態です。

今後の成長投資のため、依然として追加のキャッシュが必要です。

==(引用終わり)===========================

■製品・サービス

イメージをつかむために製品の動画がわかりやすいのでまずはこの動画をご確認ください。


既存技術は、High Pressure Baloonと呼ばれるものがあります。こちらも動画でイメージを確認することができます。
https://medlineplus.gov/ency/anatomyvideos/000008.htm


この既存の技術では二つの大きな課題があるとされています。ひとつはHigh Pressure Balloonでは固くこびりついたプラークの存在のため、十分に血管を拡張できないケースがあること。もう一つは、表面ではなく血管の奥にこびりついた石灰化プラークを取り除くことができないことです。

画像3

Shackwave社は、この課題に対して、これまで腎臓結石粉砕で30年以上使われてきた超音波粉砕の技術を、小型のHigh Pressure Balloonと組み合わせることで、解決しています。

画像4

超音波を用いることで、既存手法の課題である固くこびりついた石灰化プラークや、血管の中の深くにこびりついたプラークも粉砕し取り除くことが可能となります。

画像2

製品はこんな形をしています。大型の設備を導入することなく比較的手軽に導入できるイメージです。

画像5

同社では自社製品の優位性を以下のように説明をしています。

安全性 : 合併症を併発しにくい方法のため安全
シンプル:簡単な機器のため、短い期間で既存のオペレーションに取り入れられる
効果的:表面と奥のプラークの両方に作用し効果的

画像6

一番重要なCAD(心臓冠状動脈)のトライアルが実行中で、2021年1Qの商用化を目指す

画像8

さて、このような製品ですが、医療の現場で働くお医者さんが以下のスレッドでどうしてこの製品に価値があるのかを解説していただいていますので、必見です。ご参照ください。


■市場同社によれば、TAMは$6Bと推定。Coronary Arteries Disease (CAD) = 心臓の冠状動脈が最大市場。

画像9

決算発表情報(2020/11/9)

・売上:$19.6M (vs PY $11.3M +73%)
・Net loss : -12.9M (vs PY -13M +1%)
・GP : $14.3M (vs PY 6.9M +107%)
・Operating Expense : $27.1M (vs PY $19.9M +36%)
・ Coronary 手術に関して FDAへの市販前承認を提出(市販前承認)
・CAD III IDE トライルに関する結果の発表(TCT Connect conference)
・抹消動脈疾患のトライアルに関する結果の発表 (presentation at VIVA20 conference)
・国内のフィールドメンバーを100名体制に

画像9

Disrupt CAD III trial は順調に進んでいる様子

画像10

雑感

医療用機器の会社で、超音波を用いた血管内砕石装置にフォーカスしています。腎臓結石の治療で取り入れられている既存の超音波治療を血管内に持ち込むというアプローチで、薬による治療で合併症を発生するリスクなく、安全に、かつ効果的に石灰化プラークを取り除く治療法を開発している。冠動脈石灰化が最も大きな市場規模で2021年の商用化を目指しています。

会社側の発表によれば、開発及びトライアルは順調そうに見えます。小型の装置で比較的簡単に扱えるという特性から、病院にとって導入のハードルは比較的低そうです。

開発が進み、FDAの承認が下りれば、この手法は普及していく可能性がありそうです。

以上です。

最後に、少しでもお役に立てましたら、イイねボタンをクリックしていただけると次の記事も頑張って書けそうです。よろしくお願いします。

えっ、血管ってロマンがある?そうですよね?そんなお方にはこちらの記事もおすすめです。血管シリーズ第二弾。Inari Medicalです。ぜひご覧ください。

そして第三弾 完結編のPenumbraはこちら。

参照

決算情報
https://ir.shockwavemedical.com/news-releases/news-release-details/shockwave-medical-reports-third-quarter-2020-financial-results

会社紹介プレゼンテーション
https://ir.shockwavemedical.com/static-files/84cb0382-3ad6-435e-a6de-1a132160ff68

Disrupt CAD III trial プレゼンテーション
https://ir.shockwavemedical.com/static-files/5282bff8-224d-4b8b-bf84-2beac3887c1e

救急医ゆうすけさんのTLでお医者さん観点からのコメント、実際に利用されたこともあるTakuさんの感想、コメントが掲載されています。やはりこういうのは実際に使ったことがある方の声を聞くのが一番参考になりますね。

さらに、ゆうすけさんによる動画解説もUpされましたので、こちらもどうぞ。




サポートいただいたお金は、今後の記事のための情報収集に大切に使わせていただきます。