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ワタクシ流☆絵解き館その106 受けて立つ大穴牟知命!ー児童読み物挿絵に見る赤猪岩の策略。

今回は児童読み物挿絵に見るシリーズの3回目。青木繁「大穴牟知命」の題材となった大穴牟知命=大国主命が、兄たちの策略で、猪のような焼けた大岩を抱きとめて大やけどを負う「古事記」の場面を取り上げる。

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次には、ぐっと新しく平成刊行の絵本から。

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ここからは、キサガイヒメ、ウムガイヒメの二人がどう造形されているかを見よう。この二人の姫については「古事記」の記述が簡素で、造形しにくいのだろう。なかなか探し当たらない。

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現代画家による表現。当然、青木の「大穴牟知命」が念頭にあるだろう。

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最後に青木繁の「大穴牟知命」を掲げる。
発表当時には、それまでに認識されていた大穴牟知命=大国主命神話のイメージにはそぐわない場面であったことに思い至る。
青木繁には、当時の神話に対する認識に対し、もっと深い意味が神話からは読み取れるもの、という意識があって描いた作品と言える。

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                                                                                 令和4年1月   瀬戸風   凪

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