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2022/11/19 10年前にみた夢、10年後にみえる景色 

10:00 起床

朝晩は冷える。寝袋を持ってきておいて良かったと思う。日が昇り暖かくなるのを待って起き上がる。

11:30 《筋トレハウジング》跡地へ

カメラとレコーダーを持って、《筋トレハウジング》の跡地へ向かう。《筋トレハウジング》は2010年に「北本ビタミン」の一環としてすすめられたプロジェクトで、wah documentと京都の大学生チームのORERAが一緒になって企画したものだ。プロジェクトの内容は「家を持ち上げる」というシンプルなもの。シンプルだが誰も実行したことがない/見たことがない、「家を持ち上げた/家がもちあがった」その瞬間、人々がどのような反応を示したかは以下のレポートに生き生きと記されている。

YouTubeには「持ち上げメンバーの募集」の広告動画と、持ち上がった瞬間を記録した動画が残っていた。


前日、《筋トレハウジング》が終わったあとの(つまり持ち上げたあとの)家に住んでいた方のインタビューを聞きなおしていたこともあり、今の家の姿が気になったのだ。
教えてもらった住所を目指して歩く。通りが多い道路に面した住宅地に、記録写真で目にしていた家を見つけた。
トタンの壁はつぎはぎのように、穴をふさいだ後がちらほら。通りに面した窓からは空っぽになった室内がみえた。家の裏手にまわると、家を持ち上げるときに使用したであろう木材や、家の基礎らしき残骸が残されていた。
朽ち果ててゆく木材の集積。ディズニーランドの跡地を訪れているような気分、と言ったら伝わるだろうか、どことなく「夢のあと」感が漂っている。
私は以前、うっかりアートプロジェクトの跡地を訪れてしまったことがあるのだが、その時も同じような気分になったなと思い出す。
家の周辺を撮影して去る。

《筋トレハウジング》跡地
家を持ち上げる際に使用したと思しき木材が残っている

12:40 &green marketへ

市役所前の広場で開催されていた「&green market」へ。お弁当を買ってぶらぶらする。知り合いと立ち話をしていると、その人が店番代理をしている野菜売り場の店番を頼まれる。お弁当を食べながら、のんびりあたりを見渡す。飲食物や雑貨の販売はもちろん、ほかにも岡本太郎展に影響を受けたものづくり好きの家族が「北本太郎展」なるものを開いていたり、笛を吹いているおじいちゃんがいたり、芝生でヨガのレッスンをしていたり、その間を子供たちが駆け抜けていたりする。《筋トレハウジング》跡地と打って変わって、みずみずしい景色だなと思う。
しばらくすると店主のおじさんが戻ってきたので、店番終了。売っていた里芋を購入する。おまけにと言って、ゆずとラディッシュを持たせてくれた。

&green market の様子
「北本太郎展」

14:00 post にもどる

post にもどって一休みする。前日ギブアップした資料保存についてもう一度勉強することに。齋藤柳子「アート・プロジェクトの記録管理 ―プロジェクトを進行させながらアーカイビングする試み―」(「レコード・マネジメント」68巻、2010年)を読み、そこに出てきた目録作りを参考にしてみる。
手元に集まっている資料を一つ一つ確認しながら項目をうめていく。24ポケットファイル1冊分の目録をつくるのに、1時間半くらいかかった。地道に進めるしかない…

17:00 帰京

荷物をまとめて東京へ


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