見出し画像

【DCCR】1-2-1_計算過程に沿ってシートを管理するには、DCCRモデルが便利

これまでExcelを効率よく使うために、計算過程に沿ってシートを分ける大切さについて説明してきました。この理由はExcelファイルは自由にシートを作れ、シート内の構造も自由に利用できてしまうため、人によって作成方針がバラバラになってしまうから、一定のルールを設けましょうというものでした。
特に計算過程に応じてシートを分割することにより、シート構造がシンプルに保てるため、シートの作成効率の向上でき、誰もが分かりやすく再利用しやすいExcelファイルをつくることができます。

さて、次に計算過程に沿ってシートを整理する具体的な方法を説明します。
Excelのシートは計算過程に従って、データシート(Data sheet)、設定シート(Config sheet)、計算シート(Calculation sheet)、結果シート(Result sheet)に分類すると整理しやすくなります。
この分割基準を各シートの英語名の頭文字を取って『DCCRモデル』と呼ぶことにします。

DCCRモデルの各シートの概要は次の通りです。
『データシート』はシステムなどからダウンロードしてきた加工元のデータを張り付けるだけのシートです。
『設定シート』はこのシート内にだけに影響する設定を加えるシートです。
『計算シート』はデータシートや設定シートを元に、計算処理を行うシートです。
例えば、カテゴリ別売上集計、新規会員抽出などです。
『結果シート』はデータシートや計算シートを元に、次の工程で使用しやすいデータの形に整えます。

なぜDCCRモデルではこの4種類のシートに分けるのかというと、シートを計算過程に沿ってわけるだけでなく、各シートを目的ごとに整理するという意図を持つことができるからです。

例えばデータシートは、各データごとに独立して作成することができます。次に設定シートも、設定データごとにシートを分けて整理することができます。そして計算シートも、複雑な計算を工程に分けて分割させることで1つのシートで行う目的をシンプルにすることができます。
最後に結果シートを別で用意することにより、他のシートへの影響を排除して表示形式を自由に変更することができるようになります。

このようにDCCRモデルは計算過程に沿って、各シートを操作目的のレベルで分解することにより、シート構造のシンプルさと、各シート間の依存度を下げる手法であると言えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?