2020/03/21

世の中の波が閉じた方向に動くようになって、
もうすぐ1ヶ月たつかな。
寄せる波に巻かれるように、生活も内側へ内側へ…

私がちょっと遠くへ行ったのは、
スガシカオさんと岡野さんのかけすぎ部公演が最後。
渋谷公会堂。
今はラインキューブSHIBUYAって言うのね。
その日、すでに自粛ムードは始まっていて、
こそこそするような気分で渋谷に向かった。
電車もいつもよりすいていたし、
どんより曇り空からはパラッと雨が落ちたり。
今夜も雨降らせて、さすがだな岡野くん。って思った。

雨は冷たかったけど、
キューブで彩られた壁面はキラキラしてて、
そして、岡野さんもギラギラしてた。

実は行く前、すごく迷った。
コロナ菌に負けた場合、なんて言い訳しようかな。
会社にも家族にも迷惑だよな、って旬巡。
いつもなら元気に行けるライブ、
足取り重く玄関のドア閉めるのははじめてだった。
到着した会場はいつものエネルギー。
沁みた。

スクッと立って、まっすぐに声を響かせる姿を見て、
「あぁ、やっぱり来て良かったな」と。
岡野さんの突き抜ける声を聴くと、
胸に響く。
本能で幸せになる。

帰りの電車もガラガラだったけど
(東横線なのに座れた、立つ人はほとんどいない車内)
心は熱くて、気持ち良かった。
帰り道だけでもホクホクになれたのは、
救いのひとしずく。

その後、国技館であるギタージャンボリー。
こちらも岡野くんのためにチケットをとっていたけど、
不思議と
「どうか延期してください」っていう気持ちにしかならず、
生活全部、ウィルスに負けた気分。
公演の中止が発表されたときにはホッとした。
もやもやしながら国技館へ行っても、
いつもの半分以下しか楽しめない。

昭仁さんの出番の時間は楽しめるはずだけど、
往復や他の出演者の時間、
心を覆う黒い影を拭えるはずがなかった。

こんなに岡野くんのことで頭いっぱいなのに、
それでも社会的な何かが邪魔をして、
ライブを楽しめない。
そんなことってある!!??
ライブを楽しみにできないなんて、完全に病気。
コロナ周辺病。

それからずーっとずっと、
今日まで自粛的生活。

仕事柄、こういうときこそ頑張るやつなので、
日々労働はしているけれども、
あとは全部自粛。

時々必要なものを買い物に行くだけ。
マスクは一度も買えていない。
マスク!どこへ行っているのだ!?
買い物すらウイルスに負けた気分。
欲しいものが買えないなんて。

この自粛いつまで続くのだろう。

そんな中、昨日、
ギタージャンボリー六本木場所と題して、
岡野さんのアコースティックなうたがラジオ電波にのった。

はぁ、これだ。
透明でどこまでも透き通っていて、
太い声。

「生まれながらの才能のことを
神様からのギフトと人は呼ぶらしいけれど
ぼくのはちっちゃい箱だな…」

ポルノベストソング10みたいなのが私にはあって、
「ギフト」はトップ5に入る。
辛いなーってときに鼻歌すると、
拳で背中を小突いてもらった気になれる曲。
岡野さんはグッとためを作りながら、
ブワーッと太い声で歌ってくれた。

電波越しなのにこんなに感動するのは、
やっぱり自分が弱っているせいだろうな、
心が乾いたスポンジで、
ジュワッと岡野さんのくっきり声が染み込んだ。

昨晩の余韻で今夜は温かく眠れそう。

世の中の自粛空気が収束し、
ポルノグラフィティを好きなみんなが、
心行くままにライブを楽しめる日が早く来ますように。
この壊れそうな心を、壊さないように、
なんとかバランスを保ちながら
日々過ごしていこうと思う。

そんな真夜中日記。

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