紺碧の瑠璃辺

落ちて
沈み
そのまま
なくなった。

瑠璃色を抱きしめたはずの
息は煙たがられて
遠く無人島の岸辺にて
身を潜めているよ。

それが届くのはいつだろう。
それを待ち望むのは誰だろう。
打ち上げられて被弾する
悲しみの乱れ打ちは流星だった。

私はあの夜に祈ることも出来ず
身動きの出来ない身体を
抱きしめているだけでした。

溶けて
滲みて
そのまま
残ってた。

瑠璃色に溺れかけながら
息は途絶えずにいて
白く干上がっている湖底にて
耳すましているよ。

それに届くのはいつだろう。
それも意味無さずに散るのだろう。
掻き上げられて被弾する
痛憤の乱れ打ちは霙だった。

痛みはあの夜に刻みつけたもので
陽に曝されないようにと
身に纏い隠すのでした。

私はあの夜に祈ることも出来ず
身動きも出来ない彼方で
光り消えていくのでした。

私はあの夜を塗り替えられなくて
足元の瑠璃色の中に
真珠は滴るのでした。

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