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遅読と付き合っていくために

私は本を読むのが遅い。
これが原因でいろんな場面で損をしていると思う。皆が5分で読み終え、理解できる内容でも私は10分以上もかかることがあるし、何度も反芻し咀嚼しなければ理解できないこともある。その現実を目の当たりにすると顔では平静を装っていても心の中では妬みと無力さで一杯になる。

思えば子供のころから国語というものが苦手だったし、本を読むのが辛いと感じることのほうが多かった。ディスレクシアという障害が世間にはあるが、自分には当てはまっていないと思う。読めるし意味も分かる。ただ読むスピードが遅いのだ。子供の頃に本を読む量が少なかったのが原因だと思う。過去にもっと本を読んでいれば今はもっと生きやすかったかもしれない。

こういう書き方をすると世間の評価に打ちのめされ、自信を喪失しているように思うかもしれないが、そんなことはない。単にこの現状を書き記し、少しでも前に進もうと考えてこれを書いている。まだまだ取り返せるし、始めるに遅いこともない。よく言われる「今が一番若い」だ。

少しでもマシになるように本を読むことも続けている。昨日から「遅読家のための読書術」という本を読みだした。最近は速読の本が並ぶ中、遅読に焦点を当てた本があるもんだと思ってはいたものの手には取らなかった。昨日は魔が差したらしい。本をkindleで購入したのだ。えいやと読んでみると最初に「こういうパターン無いですか?」と問いかける文章がある。ほぼ当てはまっていて自分でもウンウンそうだよねと言ってしまいそうなほど。この中では過去の本の読み方と現代の情報過多の状況とでは読み方が異なることを説いている。「たしかに」とうなずくことは多かった。
あまりここで書きすぎると良くないと思うのでこれ以上は書かないが、昨日の自分には感謝したい。この本を読んで自分が思っていた絶対だったものの殻がはがれたように感じたし、今の読み方でもいいのかもしれないと思えた。まだ途中ではあるがこれから読み進めて少しでも自分の糧になればと思う。すべてを吸収せずとも1割でも自分の中に残るように。



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