初期研修病院マッチング・病院見学
国試勉強に追われていたら、いつのまにかマッチング結果発表直前になっていました。採用試験が終われば、あとは勝手にマッチングしてくれるので楽でいいですね。
それでは前回の続きということで病院見学編です。
病院見学の目的
ある程度マッチングを頑張ろうとしている人で病院見学をしない人はいないと思いますが、その目的を改めて。出願のときに後悔しても悲しいし、目的意識なく見学してもだるいだけなので、ポイントを押さえていきましょう。
①実際の雰囲気を知ること
ネットや口コミで集められる情報だけで病院を決めると、思ってたのと違う!ということになりかねません。実際に働いている研修医が、活き活きしてるか?周りとうまく関われているか?医師として成長できているか?自分の雰囲気と合うか?それを確かめるために見学に行きましょう。また、自分の目で見て感じたことを志望理由に加えることで、履歴書や面接において内容の具体性や厚みが出ます。
②自分を知ってもらうこと
先輩や知り合いがいる場合や実習でお世話になった場合は別として、病院側は自分のことを知りません。見学したという事実を作ること自体が見学の目的ともいえます。見学時のマナーや態度、会話などから、悪い子じゃなさそうだな、やる気がありそうだな、と思わせることができたら十分でしょう。見学時期や回数、診療科などから、本気度や志望科などを示せたらなお良いという感じです。外科プログラムや産婦人科プログラムなどを志望科している人であれば、その科を何回か見学して、プログラム担当の先生と仲良くなるというのも効果的ですね。
③研修医との繋がりをつくること
案内してくれた研修医の先生とLINEを交換しておきましょう。特別仲良くならなくても、お願いしたら断られることはないはずです。見学後には、大学、名前、お礼をしっかり送り、今後の相談や履歴書の添削などお願いできるか聞いておくといいでしょう。出願時に聞きたいことが出てくることは往々にしてあります。
④過去問・面接内容・受かった人の履歴書をもらうこと
過去問や面接で聞かれたこと、実際に提出した履歴書等は採用試験前に本当に役に立ちます。ドライブなどにまとめている病院も多いですが、自分からお願いしないともらえないこともあるので、忘れずにもらいましょう。案内してくれた研修医の履歴書だけしかもらえなくても、諦めずに他の研修医にもお願いしてみることをおすすめします。nは多い方がいいです。過去問と面接内容は「ハローマッチング」などの書籍でも一部確認できますが、履歴書は見学以外では手に入れられないので超大事です。
まずは申込み
申込は専用フォームかメールの病院が多いです。基本的には、見学希望の診療科と日程についていくつか候補を挙げ、丁寧な言葉遣いで必要事項を記入して送れば大丈夫です。件名はしっかり記入して見逃されないようにしましょう。
てな感じです。病院によっては、記入事項が指定されていたり、別に郵送で書類を送る必要があったりするので、注意しましょう。
提出が求められる書類としては、自大学の学長からの依頼書や、履歴書、ワクチン接種歴、抗体価などです。時間がかかるものもあるので、余裕を持って準備しましょう。
書類を郵送する場合は、A4のクリアファイルに入れ、1枚目に添え状をつけると親切でしょう。
折らずに入るサイズの封筒を用意し、指定された住所に送ります。封筒の色はそこまで気にする必要はありませんが、基本的には白色のようです。表に朱書きが必要な場合、目立つようにするためとのことです。
送り方は指定があればそれに従って、なければ普通郵便か特定記録郵便、ギリギリなら速達を追加して送りましょう。
ちなみに…
(簡易)書留→何かあったときの補償(5万円まで?)あり。受取時に署名が必要。追跡(どこにあるか届いたか確認)可能。
特定記録郵便→補償なし。受取時の署名は不要。追跡可能。書留より安い。
採用試験の出願書類を送るときにも言えることですが、指定がない限り特定記録郵便がベストだと思います。書留だと受取時の署名で先方の手を煩わせることになるし、価格も高いです。書類を紛失されたとて何かを補償してもらえるわけではないでしょうしね…。
身だしなみで減点されるのは損
見学の服装は基本的にスーツです。一般的な就活生スタイルでいけば間違いないです。採用試験の際に使うことになるので、さっさと買っておきましょう。地方では「見学の後に焼肉行くからスーツはやめてね〜」みたいなところもありますが、関東にはありません(多分)。
とにかく変なところで目立たないようにするのが賢明ではないでしょうか。ヒールなしの黒パンプスや就活用ではない黒革バッグ、無地のサブバッグなどは全然ありだと思います。夏は暑いので、ジャケットなしや半袖シャツの人も全然見かけました。心配ならジャケットは持って行き、病院に入る前に羽織るくらいで大丈夫だと思います。
布地のトートバッグやカジュアルなリュック、ブランド物バッグの人も見かけましたが、見学ならまだしも採用試験本番は絶対にやめましょう。レジナビなどが講座をやってるにも関わらず、やっぱり医学部就活は緩いというか、マナーがあまり浸透していないな〜という感じがしました。マナーマナー言うのも気持ち悪いですが、そこで差をつけられるならある程度ちゃんとする方が得だと思います。どれくらい見られるかは病院によりますが、医師よりも事務員さんに見られている感じがしました。
周りの見学生をみた感じ、スーツで行き、着いてからジャケットを脱いで白衣を羽織るのが一般的でした。ヒールで行った場合は見学しにくいので、靴を履き替える人も多かったです。
持ち物
・白衣
・マスク
・学生証
・名札(student doctorのあれです)
・財布(基本は奢ってもらえるけど一応)
・スマホ
・メモ帳(質問事項や聞いたことなど)
・筆記用具
・ファイル(もらった資料入れる用)
・上靴(歩き回りづらいヒールなどで行く場合)
・聴診器(いらない場合が多い)
・必要書類(病院によっては求められる)
これだけ持ってれば完璧です。
当日は余裕を持って
遅刻しないように15〜20分前には病院前に着きましょう。10分前には集合場所にいれるようにしたいですね。病院内の集合場所がわかりづらい場合もあります。私は間違えて次の日見学するはずの病院に行ってしまい、タクシーをぶっ飛ばして集合時間ギリギリに到着したことがあります。そんなことはないと思いますが、電車の遅延などもあるので、余裕があるに越したことはありません。
研修医に質問しよう
質問事項はあらかじめ用意しておくと、見学の時間をより有意義に使えますし、他の病院との比較もしやすいです。
たまにプログラム責任者や上級医が出てきて、何か質問ある?と聞いてくることもあります。考えておくとより◎
見学後のお礼も忘れずに
見学が終わった瞬間に忘れがちですが、見学当日or次の日までにはお礼メールを送りましょう。手書きでお礼状を出している人もいましたが、それによって選考が有利になるわけでもないですし、時間や手間を考えると少しやりすぎかなと思います。
という感じで、実際見学して印象的だったところを少し加える程度で、使いまわしてしまいましょう。
おすすめ書籍
私が見学に行くとき参考にしたのがこれです。基本事項がしっかりまとまっていて、わかりやすいです。大学の図書館とかにあると思うので、見学前に読んでみることをおすすめします。
次は採用試験の出願と本番についてまとめたいと思います
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