全部きみのせいだ。

　そういうことにしてしまうには、わたしたちは醜すぎると思うのです。美しい瞬間もありますが長くは続きません。
　美しければ全部あなたのせいにして何もかもを伝えたいけれど、恋も愛も熱も体も美しいのはきっと五分くらいでしょう。

　でも幸か不幸か、美しさのなかにも醜さが隠れているのと同じように醜さのなかにも美しさが隠れています。
　傷が美しく見えるときがあるように。

　綺麗なもののなかにある汚いものの、さらにそのなかにまた綺麗なものがあって、そんな風にずっと入れ子になっていて考えれば考えるほどわからなくなる。

　考え過ぎですか。
　よく休めばよくなりますか。
　また明日のほうがいいですか。

　大丈夫、よくならなくたっていいんです。だってよくなってしまったらまた悪くなるのがつらいでしょう？
　明日できなくてもいいんです。明日できたことができない今日が必ず来ます。

　そんな風に半分なら救えるので、半分救ってください。

　あら、話半分に聞いてますね。