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軽蔑の交差点

『純情セックスフレンド』より 作曲:madetake
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※試聴版。オリジナル版(02:36)は購入後に視聴可能。

どういう人が「いい人」なのかと聞かれたら、「自分で自分の機嫌をとれる人」だと答える。

 総じて穏やかで上機嫌で、嫌なことがあっても引きずらずに処理できる人。理想的だ。
 しかし本当に完璧にそんなふうに生きられる人がいるとしたらどこか壊れているだろうと思う。
 生きていたら疲れや鬱憤は溜まって当たり前で、どこか底が抜けていないといつでも上機嫌ではいられない。だからいつでも上機嫌な人というのは恐ろしくも見える。

 壊れずに機嫌を保つ方法がひとつある。
 軽蔑することだ。
 悲しさも苦しさも冷笑するという態度をとれば、まあ、質はともかくとして「笑って」いられる。

 この曲の最初の感触は穏やかで、上機嫌そうにすら思える。
 しかし不穏さも感じるはずだ。なんだかぬらりとした嫌な予感がまとわりついてくる。

 それもそのはず、目の前にいる彼女が上機嫌に笑っている理由は、胸にナイフを抱いているからなのだ。いつでも刺してしまえると思うと機嫌が良くなる。「笑って」いられる。それだけだ。

 なんとか上機嫌でいたいし、できるだけいい顔を見せたいし、いい人だと思われたい。
 だが、本当は不機嫌なのに、不機嫌を機嫌よく楽しむ方法を身につけるのはなんだか危険そうだ。

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続けられるかわかりませんが過去作の曲の単品販売に使おうかなと思ってます