乳がんサブタイプについて
乳がんが治るのかどうか、
予後は良いかどうか、
一番大きく影響するのが「サブタイプ」
この「サブタイプ」というのは、
乳がんの「顔つき」や「性格」と呼んだりもするようです。
私のサブタイプはこんな感じ
「サブタイプ」は手術後に病理検査を経て、
やっとわかります。
(手術前でも針生検でざっくりはわかる)
初めて見ると何が何やらですよね。
このサブタイプがすごく大事で、
治療方針もこのサブタイプで決まるし、
予後もこのサブタイプで決まるようです。
いくらステージが早期でも、
このサブタイプが悪い(顔つきが悪い)癌のタイプだと
再発の可能性も高く、生存率も低くなるとか。
で、細かい話にはなりますが、
それぞれについて。
◆非浸潤or浸潤
非浸潤
そこに留まっているので手術で取ればOK!
でも放置しておくと、そのうち浸潤になる。
非浸潤がんの場合は「ステージ0」になります。
浸潤
細胞を壊して広がっていく癌。
◆乳管がん or 小葉がん
まず、
乳房の中がどんなになってるかというと
こんな感じなんだって。
私も知りませんでした…w
簡単に説明すると、
母乳を作るところが小葉、
その母乳を運ぶ管が乳管。
▶乳管がん
乳管にできる癌で、乳がんの90%は乳管がん。
骨に転移しやすい。
▶小葉がん
小葉にできる癌で、乳がんの5~10%くらいが小葉がん。
腹膜、卵巣、消化管に転移しやすい。
乳管がんと比べると、
・より高齢者に多い
・より大きな腫瘍で発見されることが多い
・および乳房全摘で対応されることがより多い
私、高齢者でもなければ、
腫瘍も小さかったけど…(^^;
部分摘出か全摘出かも選ばせてくれたけど、
全摘出の選択で良かったのかも。
主治医からの説明では、
小葉がんは、小さくパラパラと散らばって
画像で見えないのが潜んでいることがあるので
ちょっと厄介と。
▶特殊型
-粘液がん
全乳がんの約3%程度で、
比較的病気の進行がゆっくり。
ホルモン療法が有効なタイプが多いのが特徴
-管状がん
全乳がんの約0.3%程度で、
粘液がんよりもさらに病気の進行が緩やかで,
ホルモン療法が有効なタイプが多いのが特徴
-腺様囊胞がん
全乳がんの約0.1%程度で、
トリプルネガティブ乳がんであるにもかかわらず、
その予後は極めて良好
-炎症性乳がん
全乳がんの約0.5~2%程度
しこりがなく、皮膚が急性乳腺炎のときのように
赤くなることが特徴。
-潜在性乳がん
腋窩リンパ節転移がみつかったにもかかわらず,
精密検査を行っても乳房内には異常がない「原発不明がん」
◆ホルモン受容体
女性ホルモンと結合するタンパク質(受容体)
が原因でがんが増殖するタイプ。
エストロゲン受容体と
プロゲステロン受容体の有無を調べて、
どちらかの受容体があれば、
ホルモン受容体陽性と判定されます。
これが陽性の人は、
ホルモンの作用を抑える「抗ホルモン療法」
での治療効果が期待できます。
◆HER2
がん細胞の増殖に関わるタンパク質。
HER2を過剰に作っているがん細胞がどの程度あるかを調べ、
一定以上の場合に陽性と判定します。
これが陽性の人は、
HER2を標的とする分子標的薬
での治療効果が期待できます。
◆ki-67
細胞の増殖能力の指標となるタンパク質。
Ki67が作られているがん細胞がどの程度あるのかを調べ、
明確な基準値(その値以上で特に悪いという境界値)はなく、
値が高いほど、転移や再発の可能性が高くなります。
要は増殖能力を表していて、
0-10% ゆっくり
10-20% まあまあ
20%以上 早い
ステージの基準
乳がんの場合は、
これらによってステージが決まります。
▶︎浸潤の有無
▶︎T= 乳房のしこりの大きさ
▶︎N= リンパ節転移の有無
▶︎M= 遠隔転移の有無
T しこりの大きさ
しこりの大きさが5cm以上だとステージ3
N リンパ節転移
乳がんの場合は、脇の下のリンパ節に転移することが多く、腫瘍がどんなに小さくても、リンパ節転移していた場合はステージ2に上がります。
M 遠隔転移
1つでも遠隔転移が見つかれば
ステージ4になります。
1つの転移でも、全身あちこちに転移でも
同じステージ4。
なので、ステージ4だから末期というわけではなく、
同じステージ4でも人によって状態は様々ってことですね。
ステージ
上記のことを踏まえて、こんな感じ。
ステージ0
乳管や小葉内に留まった状態(非浸潤がん)
ステージ1
しこりの大きさ2㎝以下、リンパ節転移なし
早期がんは「ステージ1」までのことを言うそうです。
ステージ2A
-しこりの大きさ2㎝以下、わきのリンパ節転移あり
-しこりの大きさ2-5㎝、わきのリンパ節転移なし
ステージ2B
しこりの大きさ2-5㎝、わきのリンパ節転移あり
ステージ3A
しこりの大きさ5㎝以上、わきのリンパ節転移あり
ステージ3B
しこりの大きさ問わず
皮膚、胸壁浸潤のあるもの。
ステージ3C
鎖骨の周囲、胸骨のリンパ節に転移がある
ステージ4
内臓、骨などに遠隔転移がある
サブタイプの種類
ルミナールA
女性ホルモンの影響あり
進行がゆっくりめ
日本人の乳がん患者の60-70%はこのタイプ。
基本はおとなしいタイプで抗ホルモン療法がよく効くけど、
「顔つき」は優しげなのに「性格」は意地悪で、
どんどんがん細胞が増殖するものもいる。
その場合は、抗ホルモン療法に加えて抗がん剤治療を行う。
もしかして、私の乳がん、性格悪いのかな。。
腋窩リンパ節転移22個だしなぁ…。
ルミナールB
女性ホルモンの影響あり
進行が早い
再発率が高く、抗がん剤が有効。
ルミナールB/HER2
女性ホルモンの影響あり
HER2がプラス
HER2
HER2がプラス
女性ホルモンの影響なし
以前はタチが悪いタイプと言われていたけど、
最近はHER2を狙い撃ちする分子標的薬の治療効果が高い。
トリプルネガティブ
女性ホルモンの影響なし
HER2なし
治療がむずかしい乳がんと言われているタイプ。
コワモテの「顔つき」をしていて厄介だけど、
「性格」が悪くなければ抗がん剤が効く事もある。
「顔つき」とか「性格」とか、
擬人化すると、少し親近感湧いてくるね。
サポート大変ありがたいです(*ノωノ)☆彡