お金は大事だけど全てじゃない
お金は現代では必要不可欠なものだけど、
1番大事なものかといえば違います。
一時期、行動経済学に興味があって、その権威のダン・アリエリー教授の講義が見られる番組を夢中になって見ていました。
そこで聞いた話の1つ。
とある会社で、成果を上げた社員に対して、そのご褒美・インセンティブとしてプラスαで何を渡したら1番喜ばれたかという実験。
1.ボーナス(お金)
2.褒める
3.昇進
だったかな…?!(3の記憶が曖昧…)
で、社員がもらって1番嬉しかったもの、
それは「お金」ではなく「褒められること」だったそうです。
ものすごく興味深いです。
確かに、お金も嬉しいけど、褒められるのが1番嬉しいかも!みんなの前で褒められたら嬉しいよね。
でももし自分が雇用者の立場だったら、ボーナスが一番喜んでくれるのかな?って思いがちかも。
行動経済学って、「学」ってつくと難しそうだけど、例えばお店のメニューが「松・竹・梅」「大・中・小」などのように3種類のメニューがあったとしたら、ほとんどの人は真ん中を選んでしまうというのがあって、そういう身近な事だったりするので、とても興味深いです。
人は予想通りに不合理なんだとか。
で、なんでこんなことを書いたのか。
私はイベントをやる時に、まず予算のことを考えます。採算が取れなければ、赤字になれば、活動を続けられないし、誰もハッピーにならないから。
どれくらいの予算が使えそうか、経費がかかるのかを想定してから、何ができるのか、何に対してスタッフさん投入できるのか、機材や宣伝など何に対して投資できるのかを考えるという流れ。
逆に、これだけのスタッフさんをお願いしたいから、予算いくら目標というやり方の方が多いかも。
でも、そういうお金の話って嫌煙されがち。
ただ、イベント開催ってギャンブルみたいなものだから、お客さんが当日何人来るかなんて正直わかりません。その日の天候や感染症の広がり具合、他イベントとの兼ね合いにもよるだろうし、出演者さんにもよる。
もちろん当日にならないとわからない部分は大きいので、いくら考えたところで…という部分も多少はあるし、時に軌道修正も必要だけど、後からアレコレ言う人が一番厄介だなと思ってる。
大前提の認識が合ってないと話が噛み合わなくなるから、何か気になることがあれば初めに認識を擦り合わせることが大事だと思うの。
行き当たりばったりでやるのは、
趣味か余裕のある人のやること。
音楽業界ってその辺ピンキリだったり、曖昧な適当な部分が多いのかなと感じます。
インディーズの世界は、メインの仕事と兼業の人も多いし、私のように社会不適合な人も多いし、持ち出しで出演するのが当然な世界もあるらしいので、なんとも。
だから、できるだけ適当な人には適当に、きっちりな人にはきっちりと、ある程度は合わせようとしてみたりはするけど、自分主催のときはできるだけきちんとやりたいな、と。
普通の企業だって、利益がないと会社が潰れちゃうので、まずはそこから考えると思うのです。その上で、消費者に対してどう貢献できるかを考えていくんだと思うのです。
だけど、だからといって、私はお金が1番と思っているわけではないし、聞いてよかったな素敵だなと思ってもらえるようなLiveや音楽を作りたいのは大前提にあります。
ただ、それをするために「お金さえ払えばいいでしょ」という考え方は好きじゃない。
お金払ってライブしたってお客さんいなかったら虚しいだけじゃない?!赤字開催とか悲しくない?!
例えば、イベントで資金集めをするために集客やグッズ販売など、お客さんに興味を持ってもらえるようにがんばって告知したり、お願いしたり、プロモーションをしたりするわけです。
でも、できる行動をせずに、お金を払えばできるでしょ、払えばやってくれるでしょ、楽しければいいでしょ、みたいな考え方は好きじゃないです。
お金を払えば何言っても許されると勘違いする「お客様は神様だ」的な発想に近い感じがしてしまう。
「努力したけど集まらなかった」と
「行動せずに集まらなかった」とでは大違い。
何もしなくとも集まる人はいいんですけどね。
また、投資好きな富豪なら好きにやればいいと思うけど。
考えて行動することにこそ価値があると私は思っているし、人と一緒に何かをやるならお互いがそれぞれに少し歩み寄ることも大事だと思ってる。
「なるようになる」は
行動した上で初めて言える言葉。
以前、ライブハウスのブッキングLiveでもそういうことがあって落胆したという話を書いた気がする。
逆に、私がイベント開催をし始めた頃、お手伝いしてもらったことに対して、謝礼を渡すべきなのか、または渡すなら何をどれくらい渡せば良いかわからなかったときに「お金を払わないといけないよなぁ、でも資金がないなぁ…」と悩んでいたのですが、「少ない金額ならない方がまだマシ」と言われたこともあるし、「少ない金額ならお金ではなくプレゼントでお礼する方が良い」と教えてくれた方がいました。
それって、行動経済学を知ると、それに基づいた人間の「不合理」に沿ったものなんだなって今更ながら少しわかりました。
「人のためにしたはずの手伝い」が、少ない金額をもらった途端に「自分のため」になってしまい、その手伝いの内容と金銭価値が見合ってないな…と感じてしまうらしいのです。
そうなのかーーー。
行動経済学のようなことを理解して踏まえた上で、人の気持ちを理解して、うまいこと行動ができたらいいなぁ。
自分も不合理な塊なはずなのに、
私はまだまだ人間というものがわかっていない。
とりあえず、
やることもせずに結果も出さずに、がんばってる人の行動を否定するようなことを言って、都合が悪くなると応答や連絡もきちんとしなくなるような人を見ると私は本当にやる気をなくしてしまうんだ…。これもまた不合理だね…。
サポート大変ありがたいです(*ノωノ)☆彡